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『ほつれる、闇』 仙台公演が終わって

1月29日(水)〜2月2日(日)、全8ステージが終わりました。多くの方にご来場いただけて、作品が立ち上がるのを観ていただけて、本当に嬉しいです。今までで一番、「演劇はお客さんと創るものだ」というのを実感した作品でした。本当にありがとうございました。

ご好評いただきつつも賛否両論だった本作。アンケートの回収率が高かったのに加え、文字数がすごく多かったのが印象的でした。受け止めた反応で吐き出すかのように、たくさん書いてくださって有難い限りです。

なんとなく仙台公演のことを振り返って書いてみます。内容に触れず、あくまでも外側の部分についてですが、東京公演とどういう違いが生まれそうなのかを考えつつ。


舞台美術について

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仙台公演の劇場は、せんだい演劇工房10-BOX。客席数は75席でした。東京公演に比べて若干大きいので、仙台でしか出来ない演出もいくつか入りました。美術は両会場を意識して2つの島でつくってますが、向きも高さも客席との距離も全部変わるので、同じ台本でも毛色の違う芝居になると思います。ならないとおかしいとすら思っています。もしかしたらSEも。どこまで変えるかはまだ見えていません。

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美術家は松浦良樹さん。まだ20代半ばという将来性豊かな方。ちなみに照明家は神﨑祐輝さん。こちらも20代。若い才能に助けられてます。

衣装について

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前回公演から一番アップデートされたのは衣装かもしれません。舞台美術のイメージから、「無地の同じようなデザインのものを被告人以外が着ていて、セリフの内容でそれぞれの役柄が分かるようにしたい」と思い、制作に下調べをお願いしたところ見つかったのがTADFURさんの「Re:Toile」(リ:トワル)トワル再生プロジェクトというものでした。

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トワルとは、洋服を仕立てる際にデザインやサイズを確認するために試験的に縫製されたものです。通常であれば打ち合わせが終われば廃棄されてしまうものですが、TADFURさんでは2013年から再利用のための提供プロジェクトをはじめ、今では廃棄がゼロになっているそうです。今回はこちらをベースの素材に使わせていただきました。

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なので、よくみると一人ひとりデザインが異なります。そのままでも良かったのですが、「すべて塗りたくられたもの」が良かったので、布用塗料でオフホワイトの素材の上から白ペイント。小道具のバッグも白ペイント。かなりイメージ通りに。仙台公演で使用感が出てきたので、東京公演も楽しみです。少し剥がれてほしいな、と思っていたので。

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最後に

東京公演は2020年2月14日〜16日、下北沢 小劇場「楽園」にて行われます。コメディを書いてきた僕がぐぐぐと押し込んで書いたリーガルサスペンスドラマです。是非、お越しください。劇場にてお待ちしております。

感想をまとめたのがこちらです。

最後まで読んでいただきありがとうございます。いくぞ、東京!下北沢!

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