玉砕の美学 7

2024年2月3週

土曜小倉3R、千㍍ダートの三歳未勝利戦に貯金馬(狙い馬)が出てきた。⑦レグリフォンだ。そのメモを確認すると、「モタれて終わり、早さ負けはしなかった、馬具、左回り、千直、何処かで圏内」と書いてあった。

前走は芝の千二だったが、ダート自体はそこそこの結果が出ているので問題は無さそうである。同じ小倉なので、左回りでも千直でもない。ブリンカーの表記が無いので、馬具の大きい変化も無さそうだ。う~ん、どうしたものか?と新聞のコメントを確認する。

私、厩舎のコメントはあまり信用していないのだが、成績に疑問があった時と、逃げ馬を買う時は確認する。前走は○○で競馬にならなかった~とあれば、馬柱を塗り潰せるし、今回は控えると言っている場合に逃げを期待した馬券を買って酷い目に何度もあっているからだ。

そのレアグリフォンのコメント欄、「前走はモタれたけど、調教では大丈夫~」という本当か?と疑いたくなるものだった。そこで調教を確認すると秋山稔樹が乗って、問題なく走っていて、レースでも乗るようだ。なら、大丈夫か?どうせ人気も無いだろうからと、前日の予想はそこで終わった。

ところが、当日になると、このレアグリフォンが一桁オッズなのである。話が違う。まぁ、こっちが勝手に人気薄と決め付けていただけなのだが。これでは買いにくいよなぁ…と思いつつ、○の③スパークルジョイとのオッズを調べると十分に買える数字が出てきた。

スパークルジョイは初ダートの馬で、千直で先行できるぐらいの早さがあるので、この条件でも問題は無さそう。でも、なぁ、コーナーを曲がれるか分からない馬と、ダートが向いているか分からない馬のオッズなのである。いくら魅力的でも、こんな馬券がホイホイ当たっていたら、私、とっくに大金持ちである。

結局、レアグリフォンの単勝も馬連もやめて、軸1頭の三連複だけ買うことにした。一番人気の⑫アプラドを切っているのがミソで、この馬が外々から差し遅れる想定である。コーナーを曲がれるか分からない馬が軸なのに、1番人気に差し遅れろとは、何とも都合のいい予想である。

そのレアグリフォン、ポンっとスタートを切ったから胸キュン。内からスパークルジョイも好発を決めて、2頭並んで先行していく。本当か?本当なのか?いや、まだ安心するのは早い。この状態からタレていく光景を何度も見てきたし、そもそもまだコーナーを曲がれるか分からないのだ。

途中からスパークルジョイが先頭を奪ったので、嫌な予感もしたが、それは杞憂に終わった。レアグリフォンが綺麗にコーナーを曲がって、あっさりと抜け出したのである。2着もスパークルジョイで問題無さそうだ。しかし、私が買ったのは三連複だけである。3番手で粘る➅エブリモーメントがない。

「あぁ、お前は駄目だ、お前はダメだ、お前はDAMEだ」の祈りが通じたのか、最後に⑧ガラスノブルースが差してくれた。その三連複は19,430円、驚くような配当ではないが、今の私には十分である。久々の万馬券もしみじみ嬉しい。

ただ、予想的には◎○なのだ。馬連の5,410円はもちろん、三連単の150,720円も簡単に取れたのではないか?結局、土曜はこの払戻を全て溶かし、日曜はまた32Rに参加し、終わってみれば、全治1ヵ月だったが、この辺にヒントがあるような気がするのだ。いや、なければ困る。本当に降参が見えているのだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?