人のセックスを笑うな (2008年)

簡潔に、文頭に、あらかじめ映画全体の感想を述べる。

永作博美になりて~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

はじまりは永作博美演じるユリが、ふらふらふらふらと夜明けの閑静な住宅街でヒッチハイクしているシーンから始まる。早速ここでユリワールドに引き込まれていってしまうのだが、夜明けの街、ペタペタとだらしなく歩く足音、靴擦れして捨てた靴、意味があるのかないのかわからない黄色い風船、そして真っ暗なトンネルへ一目散に駆け込む小さなユリの背中。

そしてユリがようやく捕まえた足が、みるめ(松山ケンイチ)、えんちゃん(蒼井優)、堂本(忍成修吾)が乗る軽トラだった。何の気もなくヒッチハイクを拾い、目的地に着くと、軽トラからユリを降ろしてバイバイ~とへらへらした挨拶を残してブロロロ、、、と軽トラで去っていったみるめ。
この偶然のような、必然のような?出会いが二人の始まりだった。

ユリとみるめが再会するのは、その後、なんと、みるめとえんちゃん、堂本が通う美大の喫煙所だった。
実はこれまでいたリトグラフの講師が産休に入り、その代役としてこれから授業を持つことになったのが、ユリだったのだ。

華奢な身体に、柔らかく綺麗に整った髪、けばくない素朴な美しさを持ちながら、学生と一緒になって煙たい喫煙所のベンチにどっかり座って煙草をふかすユリは、やっぱり魅力的に見えてしまった。

喫煙所でタバコを吸うみるめの隣に、ぽすんと座って煙草をふかしはじめるユリにあっけにとられてるみるめ。
ライターを忘れてきてしまって火を着けられないでいると、ユリが「ん」とライターを差し出してくれた。
この時ユリから借りたハートの形のライターで着火してしまった、みるめの恋心。
掴み所のない不安定なユリ、そこにどんどん入り込んでいってしまう純朴な青年みるめに加えて、私もどっぷりユリの魅力に浸かってしまった。

ユリとみるめの危なっかしくてふわふわしてる関係を見てるのも本当に楽しいしくすぐったいのだが、みるめと仲良しなえんちゃんのみるめに対する態度も見ていて本当に「くうう~~~~!!」となる。(語彙力が無い)

みるめが、ユリからの連絡を絶とうと自分のケータイ(ガラパゴスケータイ、、)をはんだゴテや針金でグルグルに固定してしまうシーンがあるのだが、そのケータイを見たえんちゃんが
「バッッッッカじゃないの!!!」
とバッシバシみるめを叩いて押し退けて、その針金でグルグルになったケータイを開けようと無茶をする。

その時に針金が引っ掛かって、えんちゃんは指を怪我してしまい、みるめが慌ててハンカチを取り出し「これで抑えなよ」と渡すが、えんちゃんは頑なに拒否!!!断じてお前の優しさはもう受け取らねえ!!!くたばれ!!ばか野郎!!という勢いでみるめを拒否する。

もうこのシーンが好きで、、、。
ここから、えんちゃんとみるめがどこかでどうにかなってくれないかと劇中ずっと願いながら観賞する私、、。

ユリに惑わされ抜け出せないでいるみるめ、そのみるめのことをずーーっと好きだったえんちゃん、そしてそのえんちゃんを側で支えてきた堂本、、
是非にこの三人の関係が変わっていく様子もしっかり見届けてほしい、、、そして一緒に胸が苦しくなってほしい、、

恋愛において、何を重視するか。
最近は滅法、こればっかりだろう。
年収?学歴?職の安定?それとも資産?

平均寿命が伸びるのと共に、婚期も高齢化してきてる気がするこのご時世。
恋愛に発展するまでのハードルがいくつもあるし、一つ一つが高く設定されてる気がする。
ようやく掴んだ愛みたいなものも、簡単に裏切られたり、捨てられたりする。

「アラサーだし、仕事も恋愛ももう失敗できない、、。」
そんな風に構えて仕事の合間を縫っては婚活に勤しむアラサー女子も多いかもしれない。

でも、劇中の見てるこっちまで振り回されてしまう程、自由奔放な恋愛を楽しむユリを見てると
「もう少し素直に生きてもいいのかな、」
なんて思ったりもする。

ユリが、えんちゃんに「どうしてみるめと付き合うことにしたの?」と聞かれたとき、

「だって~、触ってみたかったんだもん、みるめくんに。
えんちゃんは?触ってみたくない?」

と答える。
ああ、そうだ、恋愛ってこんな感じだった。
好きな相手がどんな話をするのかな、休日は何してるのかな、好きな食べ物はなにかな、どんな人と付き合ってきたのかな、どんなキスをするのかなとか、、
恋愛ってそこから始まってたな、と。

現実的な事を考えるとそれだけで一歩踏み出すのは無謀かもしれないけど、あれこれ条件付きの優良男性を探しては違う、これも違うと選別するような恋愛の始め方はやっぱり面白くないだろう。

忘れてたけど、いくつになっても
恋愛ってそれくらい直感的で良いんだ、、
それに、私はユリのような大人な女の魅力にはまだまだ到達できてないしなぁ、、
、、、、てか永作博美になりてえなあ、、
と、アラサー独身女性(28)粥は、みるめの憂いを帯びた横顔を見ながら思ったのです。

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忘れやすいので忘れないように
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