今からUTAUを始める人が見ると役に立ちそうなこと
okayunow〈おかゆ脳〉です。
UTAU歴は11年目、中の人歴も11年目、UTAU音源制作歴はたぶん6年超の老害です。
このツイートがTwitter歴で一番といって過言じゃないほど伸びました(はよちゃんとバズれ)。
これに気付いた時、自分は友人にUTAUを教えていたのですけれど、
自分「これバージョンいくつ?」
友人「0.2.77」
自分「れーてんにーてんなななな?????????????」
と大変困惑し、検索してみたら
サジェストの一番上はUTAU-Synth(Mac版UTAU)で、
そこにもWindows版のUTAUは載っているが現行の0.4系は全く載っていない(ツイートの画像参照)という大変な事態になっていました。
(ツイートのRT先、阿鼻叫喚になっている人が数人いてまた驚愕......)
「初心者はUTAU-Synthからダウンロードすな」という引用リツイートも見たのですが、それ初心者には区別付かないだろ!勘弁してやれよ!
ということで、今からUTAUを始めたい人への道標を置いておきます。
※この記事はあくまでも「素材音素がUTAU用音声ライブラリとして正式に配布されていない音源」と共にUTAUを使用し作品を作ることを推奨するものではないので悪しからず。
※需要があればUTAU音源制作の項も書きます。
01.UTAUのバージョン問題
大丈夫ここは(あなたがWindowsを使っているなら)2013年から変わってないから!(執筆時現在)
*Windowsの場合
※Vista以降は"Program files"にフォルダを置かずにD:\UTAU\などに作ってインストールすることを強く推奨します。
"0.2系" : 2010/05/25のv0.2.76が最新かと思いきやUTAU-Synthにはv0.2.77も載っている。古参勢は結構見逃しているっぽい。
昨日指南した友人のその動作を見る限り、midiインポート時に休符(DAWでは"音のない部分")まですべて"あ"になっている。また、一部のプラグインは0.2系のサポートがされておらず、初心者には地獄絵図。UTAU-Synth公式サイトはクソデカ罠だってはっきりわかんだね。
"0.4系" : 2013/8/31のv0.4.18が最新。初心者なら間違いなくこれ使っておけと言って間違いない。
*Macの場合
対応OS: Catalina(Intel CPUかつMac OS X 10.5以降)
Big Surは確認に時間がかかるとのこと。
現バージョン(Version 1.0.0 b20)ではApple Siliconでは動作しないことに注意。
02. Windows 64bitOSを使っている場合
ソフトウェア作者の飴屋Pにより、64bitOSに対応した歌声合成エンジンが出ています。
doppeltler(resamplerの生まれ変わり)
wavtool(64bitでコンパイルしただけのwavtool)
http://utau2008.xrea.jp/2020/engine/
r2resamp(fresampの生まれ変わり)
https://twitter.com/ameyaP_/status/1233345866779357184
導入の仕方が一番わかりやすいブログ記事はこちら。
※UTAU音源制作の、とりわけ周波数表作成とは相性が悪いっぽいです。
少なくとも僕が扱った自・他音源ともにぶっ壊れ倒したので、通常のresamplerを用いるか後述するプラグイン"frq editor"で他エンジンの周波数表を変換した方がよさそうです。
03.UTAU音源の「収録方式」って?
単独音と連続音とCVVCの違い、な~んだ?
と言われて答えられる人が音声合成初心者にいたらたまげるよ僕は。
とは言え、2012年にupされたこの動画で見るのが一番手っ取り早いのでご参考までに。
あとは傾向として、
単独音: 収録も取り扱いも一番かんたんだが、母音結合のエンベロープを直すのが一番面倒(エンベロープ修正プラグインの使用が必至)。
収録の手間をもっと省いた"れんたんじゅつ"なんてものもあるけど割愛。
連続音: 単/連/CVVCの中では収録も原音設定も一番めんどくさい(※"歌連続音"など、もっとめんどくさいものもあるけど...)が、一番キレイに歌える印象がある。
CVVC: 収録や原音設定の手間に対する歌声の綺麗さでいったらコスパが一番良い。ななかお新式CVVCを著者は愛用しています。HANASUするならこれ使うのが一番良いかも。
というのがあります。
えっ?UTAU音源は何を使ったらいいかって?
それを聞かれたら自音源の宣伝しか出来ないだろうが!
04.UTAUの操作方法
今さらこんなこと聞けないなーと思うじゃん。
さっきエンジンの話をしているときに出てきたkenchan氏がめちゃめちゃ細かいマニュアルを公開しているんですよ。
音符分割機能なんてあったんだ!?!?ってなった老害は発言権を失いました。
▼ご参照ください▼
http://kenchan22.web.fc2.com/i/utaumanualindex.html
05.プラグインは何を入れたらいいの?
UTAUユーザー互助会wikiにはそれはそれはたくさんのプラグインがライブラリされているわけなんですが、
https://w.atwiki.jp/utaou/pages/36.html
ど、どれをDLしたらいいかわかんないよ~!!!!!ってなりません?
安心したまえ。おすすめのプラグインを教えて進ぜよう。
※導入の仕方は前述のマニュアルの「UTAUクイックスタート 第8章」をCheck!
05-01.まいこさん製プラグイン
すべてのプラグインがこちらの配布所からDLできます。
・総合調声支援プラグイン「おま☆かせ2020」
初心者はとりあえずこれ掛けとけ、と言っても過言ではないやつ。
・ビブラート一括設定「AutoVibrato」
調声に慣れててビブラートをいちいち掛けるのは面倒だけどおま☆かせ2020を使うのは気が引ける人向け。
・わりとかしこいハモり作成プラグイン「Harmony」
・スケール判定ましーん
・ピッチをランダムに揺らす(デュエット支援)
この3つはデュエット曲をUTAわせたい人向け。
・ケロケロ化プラグイン「Kerokeroko」
EDMとかよく書くけど調声はmode2かつフォルマント0/0にして済ませちゃう人はこれ入れるとケロケロのクオリティが上がる。
・プラグイン整理プラグイン「UTAU Plugin Launcher」
そこそこの量のプラグインを入れて混乱してきたらこれ。
ショートカット(N)で一発起動出来るので便利。
・表情音源ピッカー「Tong」
UTAU内蔵機能であるSuffix Brokerのっょぃゃっ。
05-02.Zteerさん製プラグイン
すべてのプラグインがこちらの置き場からDLできます。
・連続音一括設定
おま☆かせ2020など歌詞変換のできるプラグインはだいぶ増えたが、古くからUTAUを愛用してる人はたいていこれを使っています。というレベルのモノ。
「歌詞を置き換える」を使っても「その音源フォルダにあるエイリアス」だけを選んで変換してくれるので、CVVC使ってるけど母音だけ連続音にしたい、VC音素は別に使いたくない(使う場所を自分で選びたい)という人にも。
・拡張ピッチエディタ
HANASUするなら必須といって過言ではないプラグイン。
UTAわせる場合でも、めちゃめちゃ手を掛ける人は使ってるイメージがある(偏見)。
05-03.日野飯香さん(ヒギンズP)の配布物置場(預かり物含む)
すべてこちらの配布物置場からDLできます。
・キャッシュを壊さないように挿入/削除/コピー/貼り付け
飯香さん製。
Windowsのクリップボード機能を使い、異なるUTAUウィンドウ間での挿入や貼り付けなどが出来るようになります。
結構特殊かもしれないですが、たとえば「先にメインパートとコーラスパートを打ち込んだあと、デュエットのためにメインとコーラスを互い違いにする」とかっていう時に使えます。
・「形式を指定して貼り付け」プラグイン
masaoさん製。
上のプラグインと連携しつつ、たとえば「同じメロディーにピッチを移す」とか、「歌詞だけ上書きする」とか、そういうことができます。
05-04.その他(調声関連)
・エンベロープ正規化プラグイン
名無しさん製。
単独音の母音結合時によく起こるエンベロープ問題を解決してくれるかもしれないプラグイン。
・長い休符を分割するプラグイン「long R cutter」ver1.01
デルタさん製。
midiインポート時などによく起こる「休符長すぎてスクロールが面倒になる」問題を解決するソリューション。
なぜかGoogleにハネられそうになる。
・UTAUユーザー互助会wiki
今後慣れてきて、「こういうことができるプラグインないかな~」と言った時にこれを見るがよい。
05-05.その他(UTAU音源作成支援)
・周波数表エディタ
masaoさん製。
UTAU音源を制作する時に"周波数表を作成"するのだが、UTAわせるとなんか変.......というときの原因の半分ぐらいが周波数表にある。これはUTAU内蔵の周波数表エディタを使いやすくする他、音源全体の周波数表のメンテナンスを可能にする代物。
06.UTAU音源を作ってみた~い!
後日追記
▼下の♡マークは登録してなくても押せるので押すんだ。いいか、なにも考えずに押してくれ...
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