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【第1回/全5回】想いを詰め込んだ出展準備。 重さに耐えきれず、ラックが崩壊(汗)

丸安毛糸では、イタリア・フィレンツェで年2回開催されている世界最大規模の糸の見本市「Pitti Filati(ピッティ・フィラーティ)」に2017年から出展しています。2023年1月に開催された春夏の展示会に続き、7月に開催された秋冬の展示会にも出展しました。今年2回目の出展のためイタリアに行ってきた、素材部の汪(ワン)さんと李(リー)さんに展示会の感想や、現地での出来事を岡崎社長がインタビューしました。

「Pitti Filati(ピッティ・フィラーティ)」とは?
Pitti Filatiは、イタリアのフィレンツェで年2回開催される、糸や編み物の国際展示会。世界中のデザイナーやバイヤーが集まり、最新のトレンドを発信するとともに、製品や技術に関する情報交換の場として注目を集める。

左から李 マヤ、社長、汪 品雅。
  • 汪 品雅(ワン ピンヤ)
    素材部 企画部門/2022年入社
    台湾と日本で6年間、テキスタイルデザインを専攻。丸安毛糸のブログでサスティナブルな素材に関する記事を見て、入社。素材作りを通じて環境問題を考え、日々の仕事に取り組む。

  • 李 マヤ(リー マヤ)
    素材部 企画部門/2022年12月入社
    イギリスでテキスタイルデザイン科のニットを専攻。グローバルな視点と糸に対しての専門性にひかれて丸安毛糸に入社。海外で学んだ「枠にはまらない視点」を活かし、MONTELUCEの糸がインスピレーションになるように日々取り組む。


社長:
今年(2023年)はコロナ禍以来、3年ぶりに「Pitti Filati(ピッティ・フィラーティ)」への出展を再開することが叶いました。前回の出展(2023年1月の春夏展示会)に続いて、今年7月は秋冬コレクションの展示会にも参加。社内から5名の社員たちがピッティ・フィラーティ出展のため、イタリアへ向かいました。

今回は、イタリア出張へ行ったメンバーの中から、汪さんと李さんに展示会の様子、現地で体験したこと、珍道中など聞いてみたいと思います。

▶︎ 前回のイタリア出張(2023年1月)の記事は、こちらからお読みいただけます。

汪・李:
よろしくお願いします!

社長:
汪さんは前回のイタリア出張の対談にも参加してくれました。台湾出身で、2022年に丸安毛糸へ入社して、素材部 企画部門でがんばってくれています。

そして、私のブログ初登場の李さんの紹介をしたいと思います。
李さんはシンガポール出身で、2022年12月に丸安毛糸に入社しました。イギリスでテキスタイルを学んだ経験があり、汪さんと同じように社内にグローバルな視点を与えてくれています。

私のブログ初登場、李マヤさんです(写真中央)

李:
ありがとうございます。
私はイギリス・ロンドンにある芸術大学の一つ「Central Saint Martins(セントラル・セント・マーチンズ)」でテキスタイルを学び、大学卒業後に日本のものづくりにもっと深く関わりたいと思い丸安毛糸に入社しました。

汪さんと同じ素材部に所属して、糸を創る現場を視察したり、私たちの糸を作る側、使う側双方を考えたコレクションの企画や制作に携わっています。

今回のイタリア出張は、入社して初めての海外出張。イタリアはずっと行ってみたかった場所で、初めてイタリアへ行けて、とても嬉しかったです!


社長:

おおっ!頼もしいね。

丸安毛糸として「Pitti Filati(ピッティ・フィラーティ)」への出展は今回で8年目で、汪さんは2回目の参加、李さんは初めての参加です。

前回の「Pitti Filati(ピッティ・フィラーティ)」では、会場設営のトラブルがあって、直前までヒヤヒヤして乗り切った話を聞きました。今回の設営や準備は大丈夫だった?

▶︎【対談01】大らかすぎて直前までヒヤヒヤ…(汗) でも、憎めないのがイタリア人のいいところ(笑)

汪:
設営トラブルはなくて、順調に設営できました!じつは前回よりも多く製品を持っていったのですが、設営トラブルがなかったおかげで、スムーズに準備出来たんです。地元のイタリア企業のブース準備は、相変わらず大らか。私たちと比べるとマイペースな様子でしたね。

いよいよ、会場入り!
ここから設営スタート!
日本から送った製品です
製品を1点ずつ丁寧にシワを伸ばす松井と岡崎。
ディスプレイ用のラックが壊れるアクシデント!
予想外の出来事に苦笑いの松井・片野。
設営後は展示会に向けたミーティング
設営完了!
こちらがモンテルーチェのブースです

汪:
私たちのブースは前回と同じように、商談スペースはオープンな感じに。他社のブースは製品は置かず、編み地やブック(シーズンごとに用意している商品カタログ(小冊子))しか置いていないところも多く見られましたが、うちは糸を製品化するところまでイメージできるディスプレイを準備できて、他社とうまく差別化できたと思います。

社長:
私が以前、「Pitti Filati(ピッティ・フィラーティ)」へ行っていた時、ほかの出展企業の商談ブースは個別に囲ってあって狭い印象がしたなぁ。うちのブースは、バーンっとオープンな感じで良いよね。

汪:
ありがとうございます。

今回は新規のお客様たちに、私たち丸安毛糸の糸のオリジナルブランド「MONTELUCE(モンテルーチェ)」をもっと紹介したいと思って、ビジュアル(商品を購入したくなるような売場環境を視覚的表現を中心とした多様な演出)の準備に力を入れていたんです。

「MONTELUCE(モンテルーチェ)」とは?
丸安毛糸が展開する糸のオリジナルブランド。ブランド名はイタリア語の「モンテ(山)」と「ルーチェ(光)」からなり、糸に触れることで、ひらめきや感動を感じて欲しいという想いが込められている。

社長:
例えばどんな準備をしたの?

汪:
今回のビジュアルのテーマは「elevating materials(素材を活かす)」。
まずは、ブースを装飾するための和紙を作りました。ただの和紙とは違って、糸の素材である綿・ウール・シルク・竹・リネン・ポリエステルを原料に、手漉き和紙を作ったんです。

手漉きに使う道具はホームセンターで準備。本社屋上で紙をすいて、乾燥させて手作りしました。

社長:
なるほど。「素材を活かす」がテーマだから、いろんな素材を使ったんだね。

▶︎ 制作の様子は、動画でご覧いただけます

ブースに飾った和紙がこちら

李:
あとは今シーズンに向けて、新しいリーフレットを準備しました。お客様が持ち帰りやすいようにバッグに入るサイズにしたり、後ろのページには資料が入るポケットをつけて、お渡しした資料や説明書が入れやすいように工夫しました。

汪:
「Pitti Filati(ピッティ・フィラーティ)」へいらっしゃる既存のお客様に向けて、リーフレットを編集した「オンライン招待状」をメールで送ったりして、会場に来ていただく準備もしましたね。

▶︎ お客様へお送りした「プロローグ」

新しいパンフレットを手にする私(社長)

社長:
いろいろ準備したんだね!
お客様の反応はどうだった?

汪:
前回よりも多くのお客様が来てくださって、事前に商談を予約してくれるお客様も多かったです!新規のお客様との出会いもありましたね。

たくさんのお客様がブースに来てくださいました
接客を頑張る李さん
商談中の汪さんです

(​​第2回につづく(全5回))

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