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【対談07】 二人もびっくり! 岡崎社長の海外出展への想い

丸安毛糸では、イタリア・フィレンツェで年2回開催されている世界最大規模の糸の見本市「Pitti Filati(ピッティ・フィラーティ)」に2017年から出展しています。今回の出展はコロナ禍以降初となる3年ぶり。この出展のためイタリアに行ってきた素材部の片野さんと、汪(わん)さんに、展示会の感想や、現地での出来事を岡崎社長が自らインタビューしました。

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岡崎:
2人の話を聞いていて、「Pitti Filati(ピッティ・フィラーティ)」に初めて出展した時のことを振り返りたくなってきたんだけど、私も語って良いかな?
この記事をはじめて読む皆さんにもお伝えしたいな。

片野・汪:
よろしくお願いします!

岡崎:
はじめて「Pitti Filati(ピッティ・フィラーティ)」の視察に行ったのは、1995年1月末、私が32歳の時でした。

イタリアは世界で一番素晴らしい糸を創る国で、この展示会にはヨーロッパ、アメリカ、アジア、世界中からバイヤー、アパレルメーカー、ニットデザイナーが集まっているんです。ホント凄い衝撃を受けました。もうね…。震えるほどの衝撃!!

それから約22年、毎回視察へ通い続けて、丸安毛糸が60周年を迎えた時にふと…「自分達も出展してみたいな…」と現実的に考えるようになって。

糸で世界に出てみたい、どんな評価を受けるんだろうか、まだまだなのかな、太刀打ち出来るのかな…
 
いろんな思いが交錯しながら申し込んだら、突然、「Pitti Filati(ピッティ・フィラーティ)」出展の合格通知が届いて!

片野:
出展が決まって、私たちのチームマネージャー松井さんを中心に準備されたんですよね!

岡崎:
そうそう!
初出展が決まった時、「丸安毛糸」という社名を出さずに、私たちの糸をブランド化しようと考えて。

だけどね、出展が決まって展示会の当日まで約半年。

常識的に考えれば、半年という期間はあまりにも短かったし、実際に「半年じゃ準備できない」って声もあったんだけど、こういうチャンスはつかまないと逃げるじゃん。だから「絶対出る!」って言って。半ば強引に実行に移したんだよね。

その結果、ブランディングを1から速攻で作って、「Monteluce(モンテルーチェ)」を生み出すことができたのです。

▼初出展の準備をつづったブログはこちら

片野:
ブランド名から全部半年で準備されたんですよね!

岡崎:
そうそう。なんとか当日を迎えたものの、正直、初日は不安だった(笑)

展示会初日の午後まで我がブースにお客様が誰も来なくて…

めちゃくちゃ焦ったし、このまま最後まで一人も来なかったら…なんて良くないことばっか考えだしちゃって(笑)

だから、気持ちを落ち着けるために、冬の会場をふらふらと散歩したの。そうしたら少し落ち着いてきて。で、ブースに戻ってみたら…お客様がいっぱい来ててさ。

2017年、初出展時のブースのようす

片野・汪:
おぉーーー!!

岡崎:
海外ではポリエステルの素材を使った糸が珍しいんだよ。

「ブースは『Monteluce(モンテルーチェ)』ってイタリア名だけど、日本人がやってる面白いブースがあるぞ」って口コミで広がって。それから、展示会期間中、ずっとお客様が来続けてくれたの。

▼「Pitti Filati(ピッティ・フィラーティ)」初出展直後、当時の想いをつづったブログはこちら

片野:
最初の出展から、いろんな方に「Monteluce(モンテルーチェ)」見ていただいて。すごい波でスタートできたんですよね。

岡崎:
この経験でわかったことは、海外で得たチャンスはすぐ実行すること。これに尽きると思っているんだよね。

「いつか準備したら」じゃ遅い。とにかく、やりながらチャンスをつかんでいかないと。
 
日本のお客様は割と待ってくれるけど、海外のお客様はまったく待ってくれない。世界は広いから、すぐ別のところにチャンスは行ってしまうんだよ。

チャンスは、その時その瞬間にグッとつかまないとね。

(つづきます)


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