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No.1078 写真は、未来に戻れるか?

痛快娯楽映画『バック・トゥ・ザ・ヒューチャー』(1985年)の中で、主人公のマーティがタイムトラベルしてしまったのが1955年(昭和30年)だったために、マーティの持っていた写真から兄姉の姿が消えていく様子は、時間の改変が未来となる今に影響を与えていることを可視化して解消しようとする場面であり、とても印象的でした。
 
我が家の廊下の壁に、在職中の2011年(平成23年)に発行した新聞一枚をB3判写真大に引き伸ばして貼っていますが、その色が薄くなり消え始めたのは5年後のことです。
 
今から38年前「100年プリント」(1985年、サクラカラー)なるCMがありました。
「100年まで、まだ95年もあるではないか。どゆこと?」
と思い、すぐにネットで検索しました。

「100年プリントは、酸素や塩素ガスに触れない条件下という前提ですから、フォトブックやフレームに収納しての話です。メーカーが退色加速実験を行った結果に基づいていますので、裸の状態で壁面に張り付けたりしていると、数年で見事に退色していきます」

とネットの親切さんに教わりました。
 
あららららーっ!
「裸の状態で壁面に張り付けたりしていると、数年で見事に退色していきます」
という主観も入り混じった説明の通りでした。
 
我が家の写真版新聞は、過去とはいえ事実であり「時間の改変が現在に影響を与える」ものでは、ありませんが、その記憶が消えて行くようで、いささかの淋しさは否めません。
 
何のことはない。フォトフレームに収納しておけば良かっただけの話なのですが、そんな知恵のなかったわが身の愚かさが恨めしく思われます。
 
バック・トゥ・ザ・ヒューチャー!
秋の感傷的な気分に任せて「心のフレーム」に収めましょうか。えっ?フレームじゃなくてクレームですか?


※画像は、クリエイター・snjsskさんの、タイトル「育児日記31 - 運動会と金メダル🥇」の1葉をかたじけなくしました。写真に残しておきたい誇らしい1枚。奮闘ぶりが思い浮かびます。お礼申し上げます。