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No.1189 こころたび

今を遡ること335年の1689年(元禄2年)のこの日、俳人・松尾芭蕉は弟子の會良と共に、江戸深川にある芭蕉庵を出て『おくのほそ道』の旅に出発しました。 旧暦の3月27日(新暦5月16日)のことでした。
 
今日、3月27日は「さくらの日」だそうです。「3×9(咲く)=27」の語呂合わせと七十二候の「桜始開」の時期を重ねて、1992年(平成4年)に「日本さくらの会」によって制定されました。ヘーボタン?
 
10年前の2014年3月27日、私は、定年退職記念に、単身自家用車で「桜前線追っかけの旅」に出ました。トップ画像は、そのたどったコースの地図一覧です。
 
3月27日に大分を出発し九州北部を経て本州にわたり太平洋側の各県を北上しながらソメイヨシノを見て回り、4月10日に岩手県平泉の中尊寺金色堂に到着しました。残念ながら、まだ桜のつぼみは固く、北上を断念しました。
 
4月11日からは旅の後半です。岩手県を南下し、埼玉・栃木・群馬・長野を経て石川県に出ました。今度は、ヤエザクラを楽しみながら日本海側を沿って南下し、山口から関門トンネルを渡って九州に上陸し、4月25日に無事に大分に帰り着きました。
 
旅の期間は30日間、走行距離は5,742kmでした。日本国中の桜を見ることは出来ませんでしたが、在職中に目標としていたことの1つを叶えることが出来たことは、大きな喜びであり小さな自信となりました。その4日後の4月29日に私は61歳を迎えました。
 
各地の名所旧跡を訪ねられたことは大きな感動でした。そして、各地で一人旅する老人への親切な人々の心に出会うことが出来ました。さらに、地方に住む知人友人親戚の家を訪問し再会を喜び、初めての出逢いが叶い感激した人物のことも忘れられません。行ってみて、やってみて良かった!10年が経ちますが、今ではその気力・体力に自信がありません。
 
出来るときはいつか、出来ることはなにか、自分と相談しながら生きることの大切さを知った「こころたび」でした。