No.930 占ってみませんか?

最近の女性は「花占い」をなさるのでしょうか?花びらを千切りながら好きな人の事を思い浮かべ「好き」、「嫌い」、「好き」、「嫌い」と数え、最後に残った花びらがその「答え」となるあの占いです。
 
コスモスで恋占いをすると、花弁は8枚なので絶対に「嫌い」になり、マーガレットは21枚なので、必ず「好き」になるそうです。ちょっと、あざとい占い法に思えます。
 
7月1日(土)のNHKBSプレミアムで午後6時から「世界の貨物列車 ヨーロッパ縦断 アルプスと世界遺産を走る」という番組がありました。その時に、犬を連れて散歩しているドイツの老女性にインタビュアーが質問しました。
「貨物列車を見ますか?」
「高台からよく見るわよ。40両もあるかしらね。昔は、車両の数を数えて恋占いしたわ。『好き』『嫌い』『好き』…ってね、でも、『嫌い』で終わる事があるのね。その時は、機関車の数を足して『好き』にしちゃうの。」
そう言って、茶目っ気たっぷりに笑いました。そうやっていた少女時代のことを懐かしく思い出したのでしょう。
 
イタリアからオランダまでを縦断する貨物列車の旅は、各国の運転手事情や、運転規則にも違いがあって、とても興味深く思われました。そんな中、角ばり、重厚感ある鉄の塊の長い貨物列車を見ながら「恋占い」をしていたとは、運転手さんたちの知る由もなく…。そんな柔らかい発想の乙女心に、いたく心惹かれてしまいました。

これって、世界中の貨物列車の走るところに見られる「あるある」なのでしょうか?私には、何ともゆかしい老女でした。
 
「コスモスのきらいで始まる恋うらない」 
 黒川絵美(三重) ジャパンフラワーフェスティバルみえ賞


※画像は、クリエイター・中部の人さんの、タイトル「貨物列車…」をかたじけなくしました。お礼申し上げます。