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No.249 早起きは、三文の徳?

 一昨日、早朝の情報番組で「フレイル」という言葉を知りました。
「フレイル」とは、「加齢により心身が老い衰えた状態」の事だそうで、英語の「Frailty」(「虚弱」、「老衰」、「脆弱」等の意味)が語源だと言います。新型コロナによる自粛生活の長期化によって外出ができにくくなり、要介護や寝たきりになる老人のリスクが高いのだとか。私はとても他人ごとではなく、テレビのかぶりつきで釘付けになって観ました。

 「フレイル」は、「健康」と「要介護(寝たきり)」の中間に位置する「衰えの状態」を指すようで、そこには3つの特徴的な要素がありました。
 その1 筋肉の質や量などが低下する身体的な衰え。
 その2 認知機能が低下し、うつ状態になるような認知・心理的な衰え。
 その3 人とのつながりが減って、閉じこもったりする社会的な衰え。
がそれです。この3つのフレイルの要素を、日本の老人に、コロナ感染以前と比較してみたら、機能低下していることがわかってきたのだそうです。

 1)「身体的な衰え」では、筋肉の衰えが顕著で、特におなかや背中の体幹部分における筋肉の減少、ふくらはぎが細くなり、脚の筋肉の衰えが見られました。
 2)「認知機能の衰え」では、会話の減少による機能の低下が指摘されています。自粛生活で会話が減り、喋る機能が低下。それは、認知や精神状態の悪化にも影響するそうです。
 3)「社会的な衰え」では、外出が減り、一人で食事をするなど、人との交流が希薄になってきていることがわかりました。

 私にもいくつか重なっているこれらの結果を踏まえて、東京大学教授で老年医学の専門家の飯島勝矢教授は、いくつかの楽しくて具体的なアイデアを紹介しています。
 ①「ご近所の魅力再発見」のススメ
 散歩をしながら、公園に咲く花など、途中で見つけたうれしい風景をスマホで写真に撮り、送りあってはいかがでしょうか?ウォーキングによる健康の維持だけではなく、人とのつながりにもなります。
 ②「パタカラ体操」のススメ
 認知機能や、口の健康を維持するために、唇や舌の動きに意識をおきながら、「パ」「タ」「カ」「ラ」「パタカラ」「パタカラ」と何度も連続して発音すると、脳への刺激や滑舌への改善が期待できるそうです。
 ③「手紙」のススメ
 今はオンラインによる「つながり」が流行っていますが、苦手な人は、手紙など昔ながらの方法を試してみましょう。趣味やサークル仲間、遠く離れた親戚に、手紙で近況を伝えたり、手書きの絵や、写真、折り紙を添えたりすると、より気持ちが伝わります。電話で近況を報告するのも有効です。

 以上のアドバイスは、私には、ストンと腑に落ちるいいお話でした。飯島勝矢教授からの具体的な「アイデア」は、我々老人たちへの「愛である」ように思いました。早起きは三文の徳だったということでしょうか?

 さっそく、今から、「パ・タ・カ・ラ、パタカラ、パタカラ、パタカラ、パタカラ!」