見出し画像

No.915 心の窓辺に咲く花に似て

もう一昔どころか三昔以上も前のことです。在職中にY先輩が、
「世界で一番美しい言葉は、『有り難う』だと思う。」
と言っていたのを思い出します。

確かに、国や民族が違っていても、「ありがとう」の心と言葉は共通でしょうし、これから先も絶えることはない精神だろうなと思ったりします。
 あなとうと
 り(理)かいし感謝し
 が(我)欲なき
 とも(友)の心の
 うつくしきかな
などという下手な「折り句」でわざわざ置き換える必要もありません。

ところが、既にあの頃から、人から施されたり親切にされたりするのは当たり前であると言わんばかりに人権を振りかざす風潮が支配し始めたように思います。相手の振る舞いや心遣いに対して心から感謝することを忘れ、さも当然と見なす独りよがりの権利意識のはき違いに、違和感を感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

あいさつは、心の窓を開く言葉のように思います。そして「ありがとう」は、心の窓辺に咲く美しい花のようなイメージがしています。気持ちよく日々をありたいと思います。


※画像は、クリエイター・如月桃子さんの「庭の草花を生けました。」という一葉をかたじけなくしました。花からの「ありがとう」、花たちへの「ありがとう」が見えるようです。お礼を申し上げます。