首里城

首里城は日本の城と比べてどうしてダサいの?


全体を赤で塗られ、城壁の白とのコントラストも美しい
沖縄県のシンボル首里城ですが、
日本の城とは余りにも イメージが違うので、
日本一ダサいという悪評も受けています。
美醜については、人の価値感なのでとやかく言いませんが、
無知から来る誤解は解いておくべきでしょうね。

世界遺産 首里城は日本でいう「城」ではない


まず、首里城は日本で言う城ではありません。
元々は、しゅいぐすくと言い、
城という漢字に「ぐすく」という文字を当てました。
それにより、江戸城や熊本城のようなカテゴリに入れられますが、
元々、首里城には戦争の拠点のような機能がなく、
王宮と呼んだ方が イメージとしてはぴったり来るのです。

そもそも、 城ではなく宮殿なのですから
つまり、首里城は首里王宮と呼ぶ方が正確なのです。

首里城正殿 籠城する為の食糧倉庫がない


首里城には、日本の城には、必ずある食糧倉庫がありません。
日頃の食料は城下から指定の業者に納品させていました。
つまり、首里城は城壁を持ちながら、
敵に包囲されても籠城できる 仕組みにはなっていないのです。
これでは、日本で言う城の範疇には入らないでしょう。

天守閣のような施設が存在しない


日本の城を特徴づけているのは、
石垣の上に積み上げた 複数階層の天守閣でしょう。
この天守閣は、元々物見櫓が発展したものですが、
安土桃山時代から後には、城の権威の象徴として、
特に多額の お金を掛けて飾られるようになっていきます。
しかし、首里城には天守閣の概念はなく、城内や城外の監視は、
アザナと呼ばれる物見台で行いました。
首里城は全体的に平べったく、最も高い建物でも三層を超えません。
それが、首里城を日本の城らしくしていないのです。

首里城には、聖域が存在する


日本の城にはなく、首里城にあるものとしては聖域があります。
そこには、日本で言う御神体が安置され祈りの対象でした。
これは首里城ばかりではなく、沖縄のグスクに共通するものです。
元々、グスクを囲む石垣自体が聖域を守る為に
発展したと言われる位の存在であり、
ただの防御と攻撃の要塞だった 日本の城とはこの点も違います。

まとめ


このように首里城は、そもそもが日本の城ではなく
しゅいぐすくと呼んでおり、韓国の景福宮のような宮殿に似ていて
王宮という称号がピッタリである事。
兵糧倉庫がなく、城なのに籠城が出来ない事。
天守閣という施設が存在していない事。
聖域を域内に含む事などで日本の城とは 大きく違う存在なのです。

琉球・沖縄の歴史を紹介しています。
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