個人的2021秋ドラマランキング
時が経つのがあまりにも速すぎる。
あっという間に2021年が終わったが、2022年もまだまだ新型コロナウイルスに我々は振り回されそうだ。 (と下書きを書いているうちに2月に突入してしまったのは内緒)
そのような情勢の中、「おうち時間」充実の一助となっている『ドラマ』制作のために、日々奮闘する関係者の皆様には頭が上がらない。
そう思うと、順位をつけることは甚だ烏滸がましいことではあるが、ただのドラマ好きの独り言として、覗いていただけたらと思う。
第1位:恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~
幸せな気持ちで満たされる今期一番のドラマ。 視覚障害のある方を演じる主演の杉咲花や田辺桃子、細田佳央太ら若手3人のカメレオン俳優っぷりがとんでもない。
身体障害やLGBT、偏見など一見詰め込みすぎに思える内容も、脚本及び演者のパワーで全員が成長していく様が上手く描かれており、視聴者の多くが温かい気持ちになったことだろう。 演技経験の浅いながらも、ユキコ(杉咲)の恋敵を好演した生見愛瑠の今後の活躍にも注目したい。 続編にも是非期待したい。
第2位:最愛
こちらも巷で話題を呼んだ作品。 私も漏れなくミーハーぶりを発揮し、2位にランクイン。
あなたにとっての「最愛」とは何か。 そう問いかけているとわかりやすいメッセージ性は自分には好みだった。
また、昨今、地上波では謎を残したまま、有料のネット配信でネタ晴らしをする、もしくは伏線回収をサボる駄作も散見される中で、最後まで謎が謎を呼び、余すことなくその謎を解明しきった点も評価したい。
ちなみに筆者は加瀬さんが犯人でないことを最後まで願っていたが、その思いは届かなかった。 個人的には真田政信(奥野瑛太)の役柄もひっそりと好みだった。 主演の吉高由里子や松下洸平の魅力も存分に発揮されていた。
第3位:じゃない方の彼女
男のロマン?が詰まった不倫コメディ。 アイドル:山下美月ではなく、女優:山下美月の底力を見た気がした(天性の可愛さとあざとさを持つ役柄がマッチしていたということもあるが)。 題材が題材なだけに全員がスッキリ終わるという結末には辿り着かなかったが、全12話飽きることなく完走できた。 美人妻と可憐な女子大生の狭間で揺れる雅也を濱田岳が見事に演じており、私を含む優柔不断な男性諸君は常に自分と雅也を照らし合わせて、どちらを選ぶか頭を悩ませていたのではないだろうか。 不倫された麗を思うと大変心苦しいことではあるが。
第4位:阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし
心ほっこりするNHKらしい良作。 2人とやり取りを永遠に見ていたい。 木村多江と安藤美穂の2人には、阿佐ヶ谷姉妹の2人が完全に乗り移っており、静かな役者魂を感じたと同時に阿佐ヶ谷姉妹の面白さを再確認することができ、毎週充実した30分を送ることができた。 自由な美穂さんとそれを受け止める絵里子さん(時には逆になる場合も)の空気感に癒されること間違いなし。
第5位:婚姻届に判を捺しただけですが
ストーリーどうこうではなく、とにかく清野菜名好き。
という個人的主観入りまくりなのはご愛嬌。 もちろんストーリーに文句があるわけではなく、まだ完結してない漫画が原作であり、テーマも賛否両論を呼ぶことが想定されていることが想定されていながらも上手に纏まっていた印象。 序盤は「『逃げ恥』に似ている」、終盤には「柊(坂口健太郎)の鈍感っぷりが異次元すぎる」という声も多数挙がっていたが、世の中、様々な人がおり、それぞれの愛の形、家族の形、夫婦の形があるとほんのり考えさせられた。 倉科カナ、田辺誠一、高杉真宙ら脇を固める実力派俳優の好演も光った。
第6位:二月の勝者ー絶対合格の教室ー
受験ドラマが好きだと再認識。 合格発表のシーンは思わず手に汗が滲んだ。 合格した人も不合格だった人も、努力したことは間違いではなかった。 その過程に意味があるということを確認することができた。 自分も頑張ろうと思える良作だった。 主演の柳楽優弥は流石の一言。 あと、地方出身の私にとっては中学受験は身近ではなかったため、都心の子供たちは大変なんだというちょっとした驚きもあった。
第7位:和田家の男たち
新聞・テレビ・ネットという3つの視点から現代メディアを描いたこちらも良作。 メディアに関心のある私にとってはとても興味深い内容だった。
年齢設定には若干の違和感を抱くが、3人の掛け合いは時にクスっと笑え、時に考えさせられ、ずっと見ていられる心地良さだった。 どの3つも一長一短。 メディアリテラシーをしっかりの身に付けて生きる必要があると再確認できた。 完全なハッピーエンドとはいかなかったところも、現実感があって好みだった。
第8位:アンラッキーガール!
どんな不運にも負けず「相対性ラッキー理論」を掲げて、日々前向きに生きる福良幸(演:福原遥)に毎週元気を貰えた。 生きるって難しい、上手くいかないことの方が多い。
それでも周りの人を大切に、そして前向きに生きていれば少しくらい良いことがある。 「そんな不運あるわけない」って鼻で笑ってしまったこともあったけど、見ているうちにパワーを貰えるドラマだった。 福原は朝ドラヒロインの座も内定しており、順調にステップアップしている。 これからの活躍にも注目したい。
第9位:おしゃ家ソムリエおしゃ子!2
前シリーズより個人的には好き。 更にバカバカしくなって帰ってきた。 おしゃ子が押されるシーンが多いところが好み(結局は強引に勝ち?に持って行くわけだが)。 めう江(演:MEGUMI)やくすき(演:富田望生)との掛け合いの癖になる面白さだった。 続編ありそうな結末だったので、これからにも期待。
第10位:日本沈没ー希望のひとー
日曜劇場の力をフルに使った大規模作品。 ただ、その規模ゆえに細かいところまで手が届かなかったのが残念。
題材が題材だけに、感情移入することが簡単ではないため、ドラマで扱うには少し厳しかった印象。 それでも、主演の小栗旬を始め、本作でもとんでもない存在感を発揮した香川照之や中盤以降「里城しか勝たん」と言わしめた石橋蓮司ら、実力のある俳優陣が何とか屋台骨を支えていた。 こんな政治家や組織だったら本当に日本って危ないなと素人ながら感じた。
第11位:アバランチ
綾野剛にはやはりこういったダークな役の方が似合う。
アクションシーンも多く、迫力があったのは高評価。 ただ、SNSや動画配信を使って復讐を行うというストーリーは既視感も強かったため、個人的にはあまり記憶に残らなかったのが残念ポイント。 渡部篤郎の敵役はかなりのハマり役で、最後までお互いが裏の裏の裏…をかく展開にはハラハラさせられた。
第12位:ラジエーションハウスⅡ~放射線科の診断レポート~
映画化も決定した人気作品。 伊織(演:窪田正孝)と杏(演:本田翼)が中々くっつかず若干のイライラも覚えてしまったのは私の我慢不足だろうか(それがこのドラマの醍醐味の一部なのかもしれないが)。 本田翼の演技はあまり評価は芳しくないことは置いといて、やはり広瀬アリスが前シリーズ同様、主演を食う好演を見せている。 時間があれば、映画も見に行きたい。
第13位:言霊荘
今期唯一?の本格的ホラードラマ。 私自身もホラードラマを完走したのは初めてで、今まで少し距離を置いていたホラードラマも悪くないと思えた。 地上波連続ドラマ初主演の西野七瀬を始め、若手~中堅の実力女優たちが良い演技を見せてみた。 本ドラマで見せたように、個人的には西野はコミカルな役が似合っていて、零至(演:永山絢斗)との掛け合いも好きだった。 結末もしっかりホラー感があり、良ポイント。
第14位:ムショぼけ
主演の北村有起哉はさすがの一言。 テーマは少し重そうだが、脚本と北村の演技が上手く噛み合っており、思いの外サクッと見れた。 周りの人との関わり合いの大切さを改めて確認することができた気がする。
一度間違いを犯しても、たとえ刑務所に入っていたとしても、自分に真摯に向き合い、正直に生きていれば、周りの人間は決して見捨てたりはしない。 あと板尾創路売れてるな。 最近、あちこちのドラマで見る。
第15位:東京ラブストーリー
30年前のヒット作の令和版。 ただのリメイクではなく、しっかりと令和の世界観を反映し丁寧に作りこまれていた印象。 メインキャスト4名は見事で、彼らの演技がただのリメイクとして終わらせなかったと言ってもいい。 伊藤健太郎は例の問題で表舞台から遠ざかってはいるものの、やはり表現力は若手の中でも結果を出しており、清原翔は現在病気療養中とのことで、早急な回復を祈念しつつ、2人のこれからの活躍をもっと見たい。
第16位:明治開化新十郎探偵帖
事件解決しながら、明治の闇を暴いていく作品。 明るいトピックばかり注目されがちな明治という時代の暗い部分に注目するのは、大河ドラマ「青天を衝け」と重なるところもあり、歴史的な私にとっては好きだった。 フィクションの中で実際の歴史の流れも汲んでいるところは良かった。
ただ、ストーリーとしてはやや盛り上がりに欠けた印象。
歴史もので一話完結というのはどうしても単調に感じてしまう。
第17位:この初恋はフィクションです
よるおびドラマとしてTBSが挑戦した本作。 オーディション番組で選出した若手俳優たちを起用し、「よるおび」という新枠での挑戦は評価したい。 主演の飯島愛も可愛くて、見ていくうちに彼女が好きになっていた。
ドラマ終盤まで謎の転校生祖父江(演:鈴鹿央士)を引っ張りに引っ張り、主題歌(ヘッドフォンの世界「僕のいきがい」)も引っ張りに引っ張った。 悪くない設定だったが、帯ドラマは朝ドラマだけで十分な気も。
発掘された新人俳優たちは、このドラマだけで終わらず色々な作品で見ることに期待しよう。
第18位:らせんの迷宮〜DNA科学捜査〜
熱血漢で根性第一の刑事と頭のキレるDNA研究者がバディを組んで、難事件や自分達の過去の色々を解決していく作品。
面白くないわけではなかったが、正直パターンとしてはよくある形で、さらに全7話と他ドラマと比べて短かったこともあり、印象に残りづらかった。
コメディ色の強い安田顕のいつも違った魂のこもった演技は流石。
第19位:ごほうびごはん
初めてBSの連続ドラマを視聴。 正直、推しの岡崎紗絵目当てで見ていた。 良くも悪くもBSらしいドラマだったので、ランキングに載せるのも少し土俵が違うのかとも思いつつ、、、。 グルメドラマでありがちな30分で食事シーン1回という私の中の常識を変えてくれたのは、思いがけない収穫だった。 30分の中で2回、多いときは3回食事シーンが登場し、桜井日奈子の食いっぷりもハマり、自分の中では一石を投じられたように思う。 真剣に30分見るというよりは、視聴者も食事しながら、料理作りながら、のほほんと見るのが良いのかもしれない。 あと岡崎紗絵可愛すぎ。
第20位:SUPER RICH
キャストとCMで力を使い果たしてしまった。 こんなことは言いたくないが、どうしてこんな脚本、演出になってしまったのか。 周りの人は誰も止めなかったのか。 大事なシーンをなぜか省き、時系列も無茶苦茶、リアリティもゼロ。 冒頭で述べたように、キャストやCMでは期待感が大きかっただけに残念、本当に残念。
あとがき
今期20作品完走。 2作品脱落(「お茶にごす。」「つまり好きって言いたいんだけど、」自分にはハマらなかった)。
仕事が立て込み、記事に起こすのがだいぶ遅くなってしまったが、これからの自分のペースでドラマを見て、力を貰って、それを言葉にしていけたらと思う。 大河ドラマ「青天を衝け」もかなり面白かった。 改めて、幕末・明治について勉強したくなった。 渋沢栄一のような前向きで行動力のある、そんな人間になりたいと心の底から思った。 吉沢亮さんお疲れ様。 少し落ち着いたら、ドラマ以外のことも発信していければ。
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