打ち切り漫画家、『ハナカク』第1話を公開する

どうも、伝説の打ち切り漫画家・松井勝法です。

打ち切りの夏が終わり、季節はもう打ち切りの秋ですね。


✿✿✿

おかげさまで前回の記事「『ハナカク』を著作権フリーにする」をたくさんの方々に読んでいただけまして、これまで『ハナカク』を知らなかった方たちにも出会えることができました。
たくさんのシェアやサポートありがとうございます。

そんな中、せっかく『ハナカク』を知ってもらえたのに、肝心な漫画が読めないじゃん!ということに気づきまして、今回は『ハナカク』の第1話全53Pをこちらで公開したいと思います。

ですがその前に、
ぼくのこの作品に対する思いを、少しだけ語らせてください。

『ハナカク』を描くきっかけとなった、ある出会いのお話です―――。



『ハナカク』は東日本大震災をきっかけに生まれた

『ハナカク』の連載を開始したのは2013年の夏でした。

ぼくはその1年前、岩手県釜石市にボランティアに参加しました。

岩手県釜石市は津波によって甚大な被害を受けた地域の一つです。

震災当時、ぼくは埼玉県所沢市に住んでいました。
関東でも恐怖を感じる揺れだったことを覚えています。

そしてテレビをつけると次第に、想像以上の被害状況が明らかになっていきました。


「何かしないといけない」

あの時、そんな思いにかきたてられた人はたくさんいたと思います。

ぼくもその一人でした。


でも、その時のぼくにできることは限られていました。

ぼくにもっと知名度があれば、もっとたくさんのメッセージと支援を呼びかけられるのに。
ぼくにもっとお金があれば、もっとたくさんの募金ができるのに。
ぼくに大型免許があれば、すぐにでも物資を運びに行くのに。
ぼくがもっと強ければ…


何もできない自分が悔しくて情けなくて
そんな自分に心の底から幻滅しました。


「何もできないなら、せめて会いに行こう」

この体で、直接手助けになることをしに行こう。
そう思い、その時ちょうど呼びかけがあった岩手県釜石市へのボランティアツアーに参加したのでした。

2012年5月のことです。

震災から1年経った2012年も、まだ生々しく爪跡が残っていました。

「本当にこの高さまで津波が来たんだ…」

映像を見て知ってはいたけど、現地に着いて見た光景はそんな認識を軽く飛び越えるものでした。

そしてぼくは少し、現地の人たちに会うのが怖くなりました。

こんな被害に遭った人たちに、いざどんな顔をすればいいのかわからなくなったのです。


でも、そこにいた人たちは
笑顔でぼくたちを迎えてくれました。

海岸清掃のボランティアに来たぼくたちに
「ありがとう」と言って差し入れまで用意してくれました。

その日は現地の人たちとの交流の場もあり、ボランティアに来たはずなのに、まるで友達の家に遊びに来たかのように、ずっとみんなで笑い合っていました。

想像を絶する傷を負った人たちが、笑顔で、逆にぼくたちが元気をもらっちゃうくらい前を向こうとしている。

そんな姿に人間のたくましさと
強さと、そして本当の優しさを感じました。


「漫画を描こう」

ぼくは改めて思いました。


ぼくの漫画で、少しでも日々のつらいことや嫌なことが忘れられる時間になれたら。

そして、また明日からがんばろうって気持ちになるような

そんな、人に勇気を与えられるような漫画を描いていきたい。

恥ずかしながらぼくはその時
漫画家になって初めて、心からそう思ったのです。


そしてもうひとつ
ぼくの漫画で彼らの思いを伝えていこうと。


「風化させない」

彼らがその日あったことを後世に伝え続けていくのなら、ぼくも漫画でその力になろうと。


そうしてできたのが『ハナカク』という作品でした。

第1話はそんな思いから物語が始まります。


長くなってしまいましたね、すいません…。

どうぞ読んでみてください。


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打ち切り漫画家2.0

伝説の打ち切り漫画家が考える新時代漫画家生存戦略。 目指す未来は“個”をコンテンツ化し“個”をメディアにする。 現在進行形の施策とその実証をここに書き記します。
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コメント2件

凄いね!サイボーグ系美少女も主人公のハムスター系少女も更にコーチと思える姉さんもフルボッコされる前に失神する変態男もカツアゲされる少年カツアゲする不良も素晴らしく良く描き分けている?!格闘少女物のオープニングとしては秀逸だね?!と偉そうな事を感動して書いてシマッタ?イラストの才能をまるで持って無いエロ小説家です!ストーリー的には気に入っているが自作の近未来小説『ベテルギウスの夜に』https://note.mu/michizane/n/n91b4fee80441?magazine_key=me3750b01291a
は挿絵がショボ過ぎて人気が無い!誰か誰かコミック化して呉れ無いかなと願っている!!
ありがとうございます(*^_^*)
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