心に「霜降り明星」がいる。


「心にギャルを飼う」なんて言葉が話題になったことがあります。

私の場合は「霜降り明星」がそこにいてくれます。


他人(主にカスハラをするような客)から
何か嫌なことや不快になることをされた時、
”粗品”が「お前のこと誰が好きなん?」と言ってくれるようになったのです。


大丈夫、私は頭のおかしいヤツではないので聞いてください。


私はいま無職だけど、もともとは接客業をしていました。
(ふつうに精神を病んでふつうに辞めた。)

働いていた時は
「自分が傷ついた時の対処法」や「かわし方」が無くて、
ただただ吐かれた言葉を真摯に受け止めていたのです。

無職になった今だからわかるけど
いちいち受け止めていたら…


そりゃ、病むよ。過去の自分。

だから、【次の機会に社会復帰できるように】
「傷ついた時どうしたらいいのか」
「どうやってかわせばダメージが少ないか?」
それをずっと考えていました。

私はしんどい時、「しもふりチューブ」を見ます。
吉本芸人、「霜降り明星」のYouTubeチャンネルです。

毎日の企画が本当に面白くて、毎日見てしまうんです。
ここ2週間ぐらい追えてないけども、パワーをもらえるというか、
とにかく嫌でも笑顔になれるんです。


メンバーのうちのひとり、粗品の持ちネタで、

「お前のこと誰が好きなん?」
「普段、生きてていいこと無いねやろ?」

という文言があり、これがなかなかパワーワードなんです。
(”おまだれ”動画、見てみてください)


私は「このマインド、いいな」と。
ピンと来ました。


他人から嫌なことをされたら、

「お前のこと誰が好きなん?」

「普段、生きてていいこと無いねやろ?」

と、思うこと。

人を傷つけるような言動をする奴は、ダッッサい。

「実生活で満たされない何かがあって、いいことがないダッサイ奴」
と認知するよう、脳を騙したらいいのではないか?と思ったのです。


今までは、

「やっぱり自分はダメだ…」
「自分がダメなやつだからあんなことをされたんだ」
「あの時の、あの経験があるから、こんなネガティブ人間に…」と。

ひたすら自分ばかりを責めて、
ひたすら自分と向き合っていたけども…………

自分にフォーカスするのではなくて、
相手にフォーカスしてみたらどうなるねやろな??

あっ、粗品。


おう、おつかれ。そもそも人を傷つける奴はどんな人間なんやろな??


あっ、そっか…!なるほど…!



そう。このように、
「相手の解像度を上げる」ことにしたんです。

今までの私は、
「嫌な奴のことを考えるのは時間のムダ!もう考えない!」
と、割り切ったつもりでいたのですが、
この思考が「足枷」となっていることに気がつきました。

嫌な奴のことをその時は忘れられても、
ふとした時に思い出してしまいます。
思い出してしまうたびにダメージを喰らってしまう。


嫌な奴のことを考えないように目逸らしする行為は、
遅効性の毒を自分で生成しているようなものじゃないか?と
思ったのです。

思い出すたびに毒のダメージを受けるんなら、
その都度、解毒できればいいのに。
解毒するにはどうしたらいいんだろう?


解毒薬ちゃう?


粗品!?


解毒薬しかあらへんよそんなの。毒治す薬作ったらええんとちゃう?


でも……どうやって?

まず、どんな毒なんか、毒について知らなあかんのとちゃう?


…!そっか…!「毒について知る」…!



そう。このように、私は。


昔とは打って変わって、
逆に、嫌な奴のことを考えるようになったんです。


例えばTwitter。

私は自宅警備の他にTwitterの警備もするんですが、
リプやツイを見ているだけで不快になることが多々あります。

俗っぽい言い方をしますが、「クソリプ」のせいです。
クソリプをぶつける層が圧倒的に多く、
それに傷つけられている人をよく見ます。


SNS上で不快な言動をする人々を眺めながら、


なんでこんな発言をするのか?
その発想はどこから起因しているのか?
どんな思想の持ち主か?
過去に何があったのか?


無職の私は毎日毎日、Twitterを見ては、考えていたのです。
Twitterより求人票を見たほうがいいのは重々承知なのですが、
聞いてください。


人を傷つけるような人間は
実生活で満たされていない「何か」を抱えている。


ほんまにそうやで。

粗品!?


まじであいつら、普段生きてていいこと無いねん。


そっか…。しかも、誰にも好かれないしね。


そーそー。お前もそれに気づいたやろ?


うん、ありがとう、粗品……


さて、Twitterのクソリプを例に挙げましたが、
私は過去の接客経験で出会ったクソ客どもを顧みました。

あの時カスハラしてきたやつも絶対そう。


誰からも好かれなくて、
普段、生きてていいことがないダッサい奴だったんだな、と。


「これションベン吸収せえへんやんけェ!」と、
尿漏れパッドと間違えて生理用ナプキン買ったバ、高齢の女性。

「おい、金が入らへんぞお!!」と、
券売機でチケットが出てくるとこに千円札ねじ込むジ、高齢の男性。

小銭投げる女、レジ台パンする男、田んぼでションベンしてたジジイ。


みーんな怒鳴ったり、意地悪なことしてきたり、
ああだこうだ言ってくる。

ほんま、

お前のこと誰が好きなん?
普段、生きてていいこと無いねやろ?

過去の私がこの”粗品マインド”を持っていたら、
当時ははもう少し気楽に過ごせたのかな?と。

無職の今、改めて思うのです。


しかし。

私自身、臆病で根暗でひ弱な性格です。
もともと持つ性質というのは変えるのが難しいんです。


すべてのダメージをかわしきれる強さなんて無いんです。

粗品でもかわしきれない時があります。



ヤバい!コイツ、やばすぎる!俺の”おまだれ”ではよけられへん!

そ、粗品!

いっ、生きてていいこと無いねやろ!?

…!コイツには効かないみたい!

うわ〜〜アカン!!メンタルが落ちてまう!

………。(メンタルアウトしていく私)

おい!死ぬな!生きろ!ヤバいまじで、どうしよ!?!




そんなときに!!
ここぞ!というところで、


「なんなんじゃそりゃ〜♪」

と、”せいや”が来てくれるんです、

大丈夫、私は頭のおかしいヤツではないので聞いてください。


そもそも、さっきから”粗品、粗品”と言っているけども、
どちらかというと私は”せいや”の方が好きなんです。
特に、芸名がひらがな表記なところがいいと思います。


最後のメンバー、”せいや”は、
ひとりでたくさんのギャグを抱えていて、
先の「なんなんじゃそりゃ〜♪」はそのうちのひとつです。
さらに”せいや”は「せっせっせいや」のギャグで
一斉を風靡した過去があるんです。
(せいやの動画、見てみてください)


しんどい時は、何も考えられなくなることが多いです。

粗品マインドを持ってしても、
心が抱えてしまった闇に支配されそうになる時があると思います。

そんな時は”せいや”が柔道着を着て、
「なんなんじゃそりゃ〜♪」と
歌ってくれるんです。

大丈夫、聞いてください、私は頭がおかしいかもしれない。でも、

何をしてもメンタルが落ちそうな時は
”力技”しかないんです。


思考なぞ意味がないんです。


せいやの「なんなんじゃそりゃ〜♪」で
相手自体を突っぱねるか受け流すしかないんです。

つまり、こっちが、
なんか相手を上回るほどヤバいやつ・・・
「うわやば」になればいいんです。


急に相手が、

柔道着を着て、

左乳首あたりに呼び出しベルをつけて、

正拳突きをしながら、

独特なメロディーを歌い出して、

歌の終わりに左乳首を「ッチーン!」としたら

流石にビビりますよね。

ソレです。



なんなんじゃそりゃ〜♪

せいや!?

……………。

おい!目え覚ませ!せいや来てくれたぞ!

なんなんじゃそりゃ〜♪

…せ…せ……せいや…?

せっせっせいや!助けに来たんじゃそーりゃ♪(ドスッ!)

すげえええ効いてる!正拳突きが入ってる!!

せっせっせいや!(ボコォ!)せっせっせいや!(バキィ!)

…!すごい…!クソ客どもが逃げていく…!

(ッチーン!)


そう、このように。

どうしても、何をやっても、
メンタルが死にそうな時は
「こっちも相手を上回る狂人になる」
この力技でなんとか踏みとどまれるのではないか?
というのが私の持論です。


ただこれは、
「相手に仕返しする」、
「やり返す」という意味ではありません。



「変な動きで踊る」という意味です。


なんと、
人はヘンテコな動きをすると落ち込んでいても元気が出る
ということが科学的に証明されているのです。
興味がある方は調べてみてください。

2012年にアメリカの大学で行われた研究で明らかになったそうです。


私はこれを知ってから
ちょくちょくヘンテコな動きで踊る習慣がついたのですが、
確かに効果があると思います。

前までは音楽を聴くのがしんどい日が多かったですが、
それが減ったような気がします。
あと、彼氏と出かけられる日が増えたり。
ゴミ出しでひとりで外に出られるようになったり。

体が動かせるようになったというか。


もっと早く知りたかったなーと思いました。

どうしようもない時は変な動きで踊ってみる、というのは、
私のように無趣味で、友達が少なく、運動をあまりしない
というタイプには合っているんじゃないかなと思います。


病んだら運動したらいい、とはよく聞くけども、
その運動をするパワーがない日が圧倒的に多いんですよね。


そんな時はなんとなく踊らなくてもいいやー。と思って
変な歩き方とか変な体勢で寝たりとかしていました。

無職は基本お手洗いに行くぐらいしか動かないので、
お手洗い行く時に変顔+奇声を上げながらゴリラ歩きしたり、
スマブラのカービィの真似をしながらお皿洗いしたりしています。
ヤッ!(ゴシ)ハッ!(ゴシ)ハァアアア!(すすぎ)みたいに。
たまにアニメ版の「ポ〜ヨ〜」のバージョンでやったりね。

こんな姿、彼氏には絶対に見せられません。


そうしたら、
私、こんな真っ昼間に働きもせず何してんだろ?ポ〜ヨ〜?


って。
意外と気持ちが軽くなったりします。


粗品マインドでもどうにもならない
「希死念慮」とか、「黒い気持ち」は、
ヘンテコな動きでマシになるような気がします。


ただ正直、せいやの正拳突きはあまり効果がなかったです。


ここ最近で効いたのは、「猫ミーム」の踊りです。
文字で書いて伝わるか不安ですが…

デデデン・・・デデデン・・・
デデデン・・・デデデン・・・
 ハァスヴォイ!!
デン♪ デデン♪ デン、デデン♪

みたいな感じのノリのいいやつです。

あの動きがけっこうヘンテコで、
しかも自分が可愛い猫になったかのような気持ちになれるし、
効きました。

すみません、話がせいやから少しそれてしまいましたが、
せいやの「なんなんじゃそりゃ〜♪」には、
粗品の「おまだれ」のように
パワーがあるということが言いたかったんです。


こんなふうに粗品マインド、せいやマインドを持つのって
心の防衛術としていいな。って思ったんですよね。

無職で引きこもる日々で、
ひたすら「しもふりチューブ」を見続けた結果、
「心に霜降り明星」という境地に辿り着きました。


ここでようやくタイトルに戻りますが、
だから、私の心には「霜降り明星」がいます。

過去の私の心には誰もいなかったけど、
今度、社会復帰する頃には彼らがいてくれると思います。

もし次に社会復帰した時、人からダメージを受けた時、
自分があまり病まないように。

『次の機会』に社会復帰できるように、そう考えたのです。
なので、私は来世で頑張ろうと思いました。


おわり


【編集後記】
  長くなりましたが、最後まで読んでくださりありがとうございます。
  この日記は、誰かに理不尽な思いをさせられたり、
  傷つけられたりしてしんどい状態、
  心の状態をどうすればいいのか
  何を・どう考えたらいいのか
  迷っている人の何かしらの助けになればなと思って書きました。
  これを読んだ人の気持ちが少しでも軽くなるように願っています。

  おくびょ@引きこもり日記
 






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