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日銀&FOMC

ビッグイベントのダブルヘッダーが終了した。

 日銀は追加緩和とはいえないが、長短金利操作付き量的・質的金融緩和を導入した。

 今回マイナス金利を維持したまま10年もの国債の利回りをゼロ%に維持するように国債を買い入れイールドカーブをコントロールする。

 オーバーシュート型コミットメントとして2%のインフレ目標が達成されるまで金融緩和にコミットメントすることが決定された。これは短期金利を低いままにして長期金利をある程度高く維持し、銀行や生命保険会社の収益に配慮する政策ともいえる。

 またETFの買い入れでは2.7兆円をTOPIX連動ETFを対象とすることとした。

 決定を受けて日経平均は1.91%上昇、TOPIXも2.71%の上昇となり特に銀行株指数は7%近い上昇となった。

 ドル円も一時102.70付近まで上昇したが、これは株高に連動したもので、今回の日銀の決定事態は円安に寄与するものではなかった。このため欧州時間に入るとドル円、クロス円は急落した。

 そして迎えたFOMCでは予想通り金融政策は据え置きとなった。

 発表されたドットプロット(FOMCメンバーによる2016~2019年末及び長期のFFレートの予想レベル)では2017年末の予想が前回は1.625%、今回は1.125%となった。

 現在FFレートは0.5~0.75%なので2017年末に1.125%ということは2017年末までの利上げ回数は多くて3回、多分2回しかしないであろうというのがメンバーの平均値になった。

 ちょっと前まではタカ派の発言が目立ったFOMCメンバーだが、2回だとしたら非常にスローなペースの利上げとなる。これは何がおこったのだろうか?

 このメンバーのハト派的なスタンスにドルの下落は加速しドル円は100円付近まで下落し、ダウは163ドル高となりドル安株高が進行した。

 日銀は動いたが株高だが円高になり、Fedは何もせずに株高ドル安となりイエレンFRB議長としては思うような方向にマーケットを誘導したのではないだろうか。

(YEN蔵)

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)

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