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僕らは叫び続けないといけない

最高のチームで最高のプロダクトを創りたい。

実は「麦わら海賊団」は、2019年3月時点で船員が9人しかいない。全員が賞金首で、億越えも何人も在籍している。各々が強いが故に、麦わら海賊団に属さなくても良いのでは、自分で海賊団を作った方が良いのでは、と考えてしまう。そんな彼らが麦わら海賊団に残り続けている理由はなんなのか。

麦わら海賊団の全員には夢がある。

ルフィ:「海賊王になる」
ウソップ:「勇敢なる海の戦士になる」
ゾロ:「世界一の剣豪になる」
サンジ:「オールブルーを見つける」
ナミ:「自分の目で見た世界地図を作る」
チョッパー:「自分が万能薬になる」
ロビン:「ポーネグリフで紡ぎ、空白の100年を解き明かす」
フランキー:「どんな海でも乗り越えていく夢の船を造る」
ブルック:「ラブーンと再会する」

大事なのは、みんなが「海賊王のクルーになりたい」ということではないということだと思う。各々ちゃんと夢があって、それを語らい、乗船を決めている。これから示唆させるのは、みんなが一つの夢を追いかけるのではなく、ある意味合理的に自分の夢を達成するためには、ルフィと一緒に旅をした方が実現できる確率が高いと考えているからだと思う。

そして、彼らは夢の実現だけで一つの海賊団という組織に繋ぎとめられているのではない。そこにはお互いができないことを助け合い、お互いを信じているからこそ成り立っていると思っている。それはルフィから船員に対する関係性にも当てはまる。

これは、少年ジャンプの世界観かもしれないが、マンガは僕らに多くのことを教えてくれる。麦わら海賊団は、組織に属するメンバーがトップのビジョンに共感し、メンバー各々は自分が掲げる夢の実現を目的に組織に貢献し、互いに成長していくという理想像を表している。

ルフィは美味しいご飯を作ること、傷ついた仲間を治療すること、新世界を安全に航海することができるわけではない。しかし、みんながみんなクロコダイルに勝てるわけではない。

ONE PIECEには、様々な海賊団がある。白ひげ海賊団、ビッグマム海賊団のように強烈なトップの下、強力な部隊長を引き連れた大所帯の海賊団もあれば、麦わら海賊団や黒ひげ海賊団のように各々が強いある意味自己組織化した海賊団もある。どの海賊団も世界で名を馳せた強い組織に違いはない。僕はその中で麦わら海賊団に憧れるのは、少数精鋭だからこそ、スペシャリストが集まって助け合い、信じ合い、大きな目標に向かっていく姿が単純にカッコいいと思う。そして、お互いの弱さを認め、時には傷つけ合いながらも成長していく姿がとても良いなと思っている。

どうやったら麦わら海賊団のような組織を作ることができるのか。その一つにタイトルにも書いた「叫び続けること」が大事だと思った。

当然のことながら、優秀な人がタイミングよく次の居場所を求めていることは少ない。優秀だからこそ、どこかの組織で活躍している。優秀な人ほど、どこに居ても何をやらせても成功する。その例に、まだ正式には仲間に加わっていないジンベエが的確だと思う。ジンベエはタイヨウの海賊団船長で自身も王下七武海に入るほどの実力者。ルフィの熱い想いと人柄に惚れ込んだジンベエだが、魚人島の最後のシーンで義理人情に厚い彼は今までの仁義を通してから誘いを受けたいとやんわり断る。

物語が進み、ジンベエはようやく仲間入りを名言した (実際にジョインが正式になったわけではないのでまだわからない) 。

ジンベエの夢は「魚人族が真の自由を勝ち取る」こと。そのためには、海賊王のクルーとなることで成し遂げられると考えたのだと思う。ジンベエに限らず、それぞれのメンバーが仲間に加わるには涙無しでは読めないストーリーがある (ゾロは一人目なので結構雑) 。

NETFLIXの人事戦略であるように、優秀な人のみと働き、夢中になれる大きく難しい課題に向き合うことが最大の働くことへのインセンティブだと思う。

最高のチームを創るのは一朝一夕では難しい。だからこそ、一緒に働きたいと思うメンバーは本気で誘う。いつまでも誘う。叫び続けることが大事だと思った。

最高のチームで最高のプロダクトを創りたい。

※ コマの抜粋はONE PIECE 17巻

※ 全て個人の考えであり、所属する組織とは全く関係がない

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