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大切なものはほしいものより先に来る

もうすぐ29歳になる。30歳まで、あと1年となったことを信じることができない。この歳になると、日々のメンテナンスをし続けなければ、体にちょっとずつ不具合が生じるようになるに感じる。心身ともに健康で、挑戦し続けられることは、本当に周りに感謝しかない。今年も、1年間を振り返ると共に、29歳の抱負を書きたいと思う。

チームで勝つ

ベンチャーということもあり、25歳の時からマネージャーをしたり、新規事業を立ち上げるに伴いプレイヤーに戻ったりを繰り返している。マネジメントは大きく、ヒューマンマネジメントとプロダクトマネジメントがあるが、規模が小さい組織では兼務することもしばしばある。素晴らしいプロダクトを創り、その成長に伴ってチームに所属するメンバーが成長をして、担えることが大きくなったり、大きなチャレンジができるようになったり、最終的には給与が上がっていく、そう在るように僕はマネジメントと向き合っている。

28歳は新規事業のグロースに伴い、プロダクトマネジメントに加えてヒューマンマネジメントを兼務することになった。正直に、自分はマネジメントには向いていないと自覚している。数年前に大きなプロダクトと大きな組織のマネジメントをしていて、自分の未熟さを痛感したからだ。向いてないからと言って投げやりにしてしまうのではなく、前の反省を活かして、最大限マネジメントに臨むと覚悟を決めていた。

僕が参考にしたのは「最軽量のマネジメント」というサイボウズの山田 理さんが書いた本だった。内容は割愛するが、それは不確実性が高い現代に求められるマネジメントだと思ったし、自分に向いていると思った。高い不確実性に向き合い続けられるチームを創り、素晴らしいプロダクト創りをしていくこと。各個人ができることなんて大したことないけれども、それぞれが自分の力を発揮して、全員で課題を解決し、成長し続けられるチーム。僕は一人一人の可能性を信じているし、そこに賭けている。全ての人が等しく、爆速で成長できるなんて理想的すぎるかもしれないが、誰がそうあっても不思議ではないと思っている。僕は自分がそうであったように、責任と権限がセットになった機会が人を成長させてくれると信じているし、そういう機会を自分を含めてチームで教授したいと思っている。そのために、自分ができることは何かをひたすら考えて、自分の役割を固定せずに行こうと考えていた。その先に何があるのかわからないけれど、決まりきった世界ほどつまらないものはないので、目の前のことを全力で取り組む姿勢でいようと思う。

みんなで遠くへ

If you want to go fast, go alone. If you want to go far, go together.

https://note.com/tanaka4/n/nfc29d70eda31

アフリカの諺で「早く行きたいなら一人で行け。遠くへ行きたいならみんなで行け。」と訳されている。

今思えば、過去の自分は早く結果が欲しいとか、早く進めたいとかそういうことを醸し出していたと思う。また、自分がマネージャーであることを完全に権限を持っている、全て自分の通りに決めることができると驕っていたと今では思う。諺でいうならば、一人で行きたかったのだと思う。

様々な痛みを経験して今思うことは、遠くに皆で行くことそのものにも意味があるし、早く近場に行ったところで、誰も幸せにならない。今だからこそ、その意味が分かる。人間は愚かな生き物で、歴史を紡いできても、どれだけ科学が体系的に積み重なってきたとしても、自分で体験してみなければ、本当の意味で理解できないのだと知った。

加えて、何か大きなことを成し遂げること自体に達成感が得られるのだと、勘違いしていた。その過程にこそ、最高に楽しく、最高にワクワクする時があって、それが人生をより豊かにしてくれるのだと思った。

継続する

毎日、運動すればダイエットできる。定期的に筋トレすれば、筋肉も鍛えることができる。勉強すれば、成績が上がる。毎日、英語の勉強をすれば、ある程度は英語を話せるようになる。質はあれど、継続することで自分にとって益があることでも、自分は続けることはできない。

時間は取り戻すことができない。そして、地球上で生物として生きる限り、時間は有限だ。時間を何に使うかは非常に重要な問題です。しかしながら、継続すれば自分にメリットがあることでも継続できない実態があるため、どうすれば継続できるのかを考えた。

一つの答えが、毎日、毎週のスケジュールの中に組み込んでしまうことだった。毎日、ご飯を食べるし、お風呂も入るし、歯磨きもする。これは、自分の習慣の中に刻まれているからで、無思考状態にある。例えば、毎日英会話を20:30から実施する、その後にジムに行って1時間ランニングをするということを毎日のスケジュールに組み込んでしまう。もちろん、体調などにも左右されることであるが、英会話は3ヶ月以上継続することができているし、結果はどうであれ、ジムも半年以上通うことができている。自分は常に目の前の仕事を優先してしまう思考を持っているが、どれだけ忙しくてもご飯は食べるし、お風呂も入る。このようにスケジュールに組み込んでしまうことで継続できることがわかったので、無理がない範囲でこれからも継続していきたい。次はどう質を高めていくかである。

大切なものはほしいものより先に来る

この1年で、最も考えたことは、不確実性と長期思考だった。不確実性については下記がとても勉強になった。

どれだけ優秀だったとしても未来がわかっている人なんて一人もいない。これだけ多くの人がいれば、誰かが予言した未来の通りになるだろうし、論理的に導けるかもしれないが、全員が再現性を持ってずっと未来を見続けることは至極難しい。どう不確実性に立ち向かうのかを、この1年間ずっと考えていた。

一つだけ言えることは、短期思考、自分視点で物事を判断して行動していると、短期では益があるかもしれないが、長期視点に立脚すれば、ほぼ全てで自分にとって不利益な方向に進むであろうという考えに至った。それは、プロジェクトにおいても、キャリアにおいても、人生においても言えることだと思った。

そして、何を優先するかという問いに対して、自分が益を享受するような選択を取り続けたら、長期でのリターンが望めないだろうということを思った。少なくとも、僕は自分の利益だけを考えている人と関係を深めることはしないだろう。人間とはそういうものではないかと思う。

もっと具体的にいうと、先述した英語学習やジムで体を動かすことも短期でみたら、効果がすぐにでる類のものではない。世の中では短期で結果がでるという誇大広告が散見されるが、全ての人生そんなに上手くいかない。キャリアについても、短期で自分がやりたいことや自分が楽ができる選択を取り続けることで、長期で見るとコモディティ化した人材、何も成し遂げられない人生になるのではないかと危惧している。憂鬱でなければ仕事ではないという言葉があるが、それの意味は憂鬱だということは自分が乗り越えないといけない状態であるということで、常に不安と隣合わせくらいがちょうど良いと思っている。

29歳の抱負

世の中は急激に変化している、この10年で世界は大きく変わってしまったように思う。iPhoneが登場し、Androidが開発され、スマートフォンを全世代が持ち出して、高速なインターネットを使って誰も世界中の情報にアクセスすることができるようになった。ちょっとしたツールを使うことで言葉の壁すらもやすやすと突破してしまう。そして、インターネットの世界はより自由で誰にも束縛されない世界を志向しているように思う。

AI、web3、メタバースの世界になろうとしている。これは誰も止めることができない世界的なムーブメントであり、短期では氷河期が来るかもしれないが、インターネットやスマートフォンがそうであったように、徐々に世の中にインストールされてくると思う。フィリピンではAxie Infinityというゲームをしていたら生活費を稼ぐことができる人がいたり、日本でもSTEPNというアプリで歩いていたら、何十万円も稼ぐことができる。確かに、全ての人がそうできているわけではないし、多くの問題を孕んでいることだと思うが、それを信じて全力で改善に取り組んでいる人たちがいる限りはいつかは課題を解決するアイデアやテクノロジーが誕生していくものだと思う。

web2の世界において、日本は完全に出遅れて、今ですら各業界がDXという言葉でテクノロジーを取り入れようとして四苦八苦している最中だというのに、また新しいテクノロジーの波がやってきた。自分も30歳目前というこの時期に、この波が来たことはとても面白いことだと思うし、僕が人生で成し遂げたい、世界で勝てるプロダクトを日本からぶち上げたいと思いも前に進めたい。そのために、心身の健康を保ち、世界とつながるツールである英語を勉強して、web3の情報キャッチアップをしていきたいと思う。

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