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伊丹万作になりたい

伊丹万作とは映画監督、脚本家、エッセイスト、挿絵画家である。
素晴らしい作品を作ったことはもちろんだが、彼が世に知られているのは芸能界の人気者「伊丹十三」の父親だからというのが大きい。

愛媛県は松山市に伊丹十三記念館というミュージアムがある。設計は中村好文で、外壁の黒壁とモチーフの「垂線」と「線の細い円柱」、中庭の対照性が象徴的な建物だ。

建物もさることながら伊丹十三の展示の終わりに伊丹万作コーナーがある。そこが私はとても好きだ。

伊丹十三の展示を見ると、幼少期から才能に溢れていたことが窺える。凡人ではなく、紛れもなく天才であることを証明している。変わって伊丹万作の展示はどこか人間味が溢れている。おそらく彼は少しずつ才能を見出した人物なのだろう。

これまでの人生で自分は天才ではないなと思う。自分は伊丹十三のような人間ではないなと思う。むしろ才能豊かな人に囲まれて幸せ者だなと思う。

しかし、伊丹万作にならなれるかもしれない。十三ほど圧倒的な才能ではなかったかもしれないが、彼の作品は少ないが後世に残っている。そして、伊丹十三という天才を生み出したのは紛れもなく父・万作の影響だ。

天才ではないけれど、少しずつ自らの個性を育てること。育てた個性の延長に息子・十三の才能が花開いたのだ。

子どもたちが豊かに育み、磨かれた個性を伸び伸びと発揮できる社会を作りたい。豊かな才能が伸び伸びと発揮できる世の中を実現するための努力をする人生にしたい。記念館に来るたびにそんな気持ちになる。

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