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Q.下腹部、陰部の浮腫ってどうしたらいいの?②

前回はドレナージのことについてお伝えしました。(https://note.mu/olas/n/n0d4dc50fcb4d)
次に必要なのが圧迫療法です。

陰部や下腹部の圧迫に対して現場では気軽にハンドタオルを使用するよう伝えていますが、集中的に行いたい場合は圧迫用のウレタンシートなどを使用する方法があります。

ご自身で用意できる市販のものもありますが、
個別性に応じてリンパ浮腫療法士が手作りしている場合が多いため、もし陰部浮腫に関してドレナージをやってもだめ、ハンドタオルを入れてもだめ、とセルフケアではうまくいかずに悩んでいるのであればプロに相談するのがよいと思われます。

下着は一部分が圧迫されないようなパンツを履き、
その後ウレタンシートなどを入れ、ソフトガードルを履きます。
参考文献より

ちなみにこのシート、厚さが2センチほどあり圧迫感が非常に強いです。
そのためこのような圧迫は浮腫がひどいとき、もしくはドレナージしても浮腫が引けない場合に使用するとよいと思われます。
浮腫予防のために圧迫し続ける必要はありません。

また下腹部パッドと呼ばれる圧迫補助具も売っています。
こちらはウレタンシートより薄く圧迫感は少ないです。浮腫がひどくないときはこの程度でいいかもしれません。

下着でおすすめなのはトリンプが出している<スロギーsloggi>というパンツです。
これは縫い目0、締め付け感0で不要な圧迫を避けることができます。百貨店での取り扱いが多いのでぜひチェックしてみてください。
アマゾンより


ユニクロやワコールにも同様の種類のパンツが売っています。
またトランクスタイプのパンツも圧迫感がなく、よいです。

ソフトガードルに関しては特に指定はありません。
ですが必ず購入前は試着をして、ウエストや裾に余計に圧がかからず、全体に均等に圧がかかっているかどうか確かめてください。

そしてもうひとつ重要なのは運動です。
下腹部や陰部のリンパ管の流れを促すためには骨盤周囲の関節や筋肉を動かし、リンパ管の周りから流れをサポートすることが大切です。
股関節の運動が大切ですので寝た状態で足を曲げたり伸ばしたり、歩くときに股関節から歩くように意識してあげたりするとよい運動になります。
また圧迫をした状態で運動をするとより効果が高まります。ただし疲れすぎは禁物ですので注意してください。

浮腫があってもなくても必ず行ってほしいことは皮膚の観察と保湿。
これはいつでもなんどきでも大切なことです。
陰部は特に皮膚が薄く柔らかいので、傷つきやすい部位です。
保湿剤を使用し皮膚を保護しながら、傷ができていないかをチェックしてあげてください。
浮腫があるときにトイレで陰部をふき取る際はあまりごしごししないように心がけましょう。

山下さんはアロマコーディネーターの資格もお持ちでサロンではアロマセラピーを併用したマッサージを行っているようです。
よく疲れているのがジュニパー、マージョラムなどリンパ管の動きを促進しながら、お肌に滋養作用があるアロマ。オイルに混ぜて希釈して使用します。
ぜひみなさんも参考になさってください。

ここまで下腹部、陰部に対するリンパ浮腫への対処方法を解説してきました。みなさんの下腹部、陰部の浮腫が少しでもよくなる助けになりますように。

山下さんのサロン
自由が丘 青い鳥

TEL:070⁻6478⁻4053
EMAIL:aroma-aoimori@willcom.com

参考文献
参考文献
佐藤佳代子著 リンパ浮腫治療のセルフケア 真興社 2006

活動、研究資金とさせていただきます。