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離婚を決意した瞬間、心の中で何が起こるのか

離婚を決意した瞬間とは、どういう瞬間をいうのでしょうか。

離婚を決意したからといって、必ずしもすぐに離婚ということにはならないこともあります。
しかし離婚の決意が固まると、どこまで行っても以前のような関係にはもう戻れません。


離婚の文字がチラつくもっと前のときから、その瞬間への道のりが始まっています。

まず最初に出てくるシグナルは、「違和感」です。
形のない、なんとも言えない、モヤモヤしたもので、どの言葉もしっくりこないかもしれません。

多くの人は、この「違和感」という不気味なシグナルを、なんとか回避しようと努力します。
心の底とは裏腹に、なんとかしてポジティブな意味づけをしようと頑張ります。


でもやっぱり、ある問題が顕在化してきます。
しかしこれは氷山の一角なのです。

人は問題が起こると、必ず解決しようと試みます。
といっても、かなりストレスフルなことだしエネルギーもいるものです。

問題解決のためのモチベーションとして、人は今あるだけの「安定」とか「子供のため」というものを利用します。

たとえて言うなら、この時期は風船に少しずつ水が溜まりだして、気づくとものすごくパンパンになったような時期です。

この風船の中の水には、希望や期待、楽しかった思い出もあれば、怒りや悲しみ、寂しさ、焦燥感、嫉妬なども入っています。
それは、相手に対するものだけでなく、自分自身に対するものもあります。

このとき人は初めて、自分という人間や自分の人生、生き方を顧みることになります。

確かにこの段階で、「離婚」という文字は頭の中に出てきているかもしれません。
でも、まだ決意した瞬間ではありません。

この段階なら、まだまだ夫婦でやり直せる可能性は残っています。
もちろん、どちらかが我慢して以前のような関係を続けることではなく、新しい関係性を作るという意味です。


今まで世間一般の夫婦のあり方から、自分たちの夫婦のあり方に転換できたのであれば、夫婦としてやっていけるでしょう。

ところが、パンパンの風船を辛うじて持ちこたえて前に進もうともがいているときに、突然、離婚を決意する瞬間が訪れます。

それは、思ってもみなかったような出来事、事実であったり、相手から発せられたなにげない一言だったりです。

パーンと音を出して風船に穴が開き、あっという間に水が床にこぼれ落ちます。

一度穴が開いた風船は、どんなに頑張っても穴を塞ぐことが出来ず、中の水が戻ることはありません。

その瞬間が、「離婚」を決意した瞬間です。

おそらく、「無」に近い心境でしょう。
心の中で、「終わった」「もうないわ」と力なく叫んでいます。

ここまできたら、夫婦という枠でこれからを考えるということは無理なのです。

これ以後は、自分個人の人生の延長線上に、今の夫婦の関係をいつまでにどうするかという考え方にシフトしていきます。

この段階になると、風船が水でパンパンだったときのいろんな感情はあまり出てきません。
割とすっきりしています。

ところが、罪悪感のような感情が出てくることがあります。
相手を責め続け、不幸にさせようとしている自分への居心地の悪さかもしれません。

しかしこれは、風船が割れてしまったことへの罪悪感です。
形あるものは必ず壊れます。

もし水が少しのときであれば、まだまだ風船の弾力性は十分にあっていろんな形に変われたかもしれません。
でもそれはもう二度と来ない過去の想像だけです。

風船が割れたことで、いろんなことを学んだと思います。
割れた風船や、床に落ちた水、風船を割ったナイフを見続けても心は空っぽのままです。

「離婚」を決意した瞬間とは、今までもがいてきた過去からの解放を意味します。
力強く、前に進んでいってください。

煮詰まったとき、カウンセリングを受けてみることをおすすめします。
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