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東京のラーメン/醬油ラーメン5撰/中華そば しば田

仙川/中華そば しば田

京王線の閑静な住宅地仙川。
調布にも程近くハイソな街である。
その仙川駅から歩くこと20分程度。

かなり車道と歩道がスレスレの道を歩くことになるので注意を。

午前11時。
待ちが無く入れる平日はなんて素晴らしいのだろう。
土・日・祝となるととてもこうは行かない。
外待ちで20人とかはザラのザラザラにあることなのだ。

「食券先買い」

毎度毎度、煮干しそばやつけそばにも後ろ髪を引かれてしまう。

だがここは強い決意で醤油ラーメンのボタンを強めに押す。

食券を渡すと卒なく調理をはじめてくれる。

味玉チャーシューそば
¥1,130

鴨醬油中華そば。
まずは目に入るなりキッパリと余計なものが削ぎ落ちたビジュアルであることがわかる。
一口すすると鴨脂の甘みと厳選された醬油のキッパリとした旨味で一口目から惹き込まれる。
無駄がない。

三河屋の麩の塊が見える全粒粉細麺との相性も抜群である。
まるで鴨出汁蕎麦をすすってるかの如く。
だが、香味油とかん水の香りがそうは思わせないのが全く面白いところであって。
あっさりとしながらも油のコクがさっぱりさせ過ぎない演出をしてくれる。

このメンマ。
必要じゃないという人はかなり多く存在すると思う。
食べるには固いしラーメンの具の中で少し異質だからだ。
だが、このメンマが出す特殊なメンマ香もスープに乗るとたちまちスープの香りとして換装されて旨味になってしまうから外せない面白いモノで。

圧巻なのはこの幾重にも重なった薄切りのレア肩ロースチャーシューだ。
今語っている東京ラーメンの中でもかなりはじめたのが早い先駆的な店がここしば田でもある。
中まで味を染みさせるのが腕の見せ所。
薄く切ってある為鴨と醤油清湯のバランスを崩すことなく肉の食べ応えという役割をしっかりと果たしてくれる。

味玉に至るまで、無駄がない。
そう無駄がない。

突き詰めて行くと余計なモノが削ぎ落ちシンプルになっていく佳き儀範。
日本では良いモノは寡黙とされている。
無駄が削ぎ落ち多くは語らず、モノで見よという精神だ。
ここのラーメンも上手い具合に無駄をトリミングし、ラーメンの芯の部分を垣間見させてくれている気がする。
土・日・祝は並ぶが、ぜひとも一口啜って唸って見て欲しい一杯。

営業時間

11:00~15:00

17:30~21:00

※材料切れ次第閉店

定休日

日曜、月曜

座席

カウンター8席

備考

平日でも並びは予測がつかないがかなり並びは強めと思って覚悟してから行くことを進める。