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東京のラーメン/塩ラーメン5撰/麺庵 ちとせ

曙橋/麺庵 ちとせ

四ツ谷荒木町界隈。
夜遊びの街。
接待の街。
テレビマンの街である。
佳き酒にアテがある、そんな街。
坂道と窮屈は路地が帳を反射させ夜の奥向こうに連れて行ってくれるような風情ある街だ。
そんな街の坂を下りた一角にその店はある。

少し歩くとそれは良い店に当たる。
この界隈で一年過ごせてしまえそうなそんな。

11時半OPEN
12時恰度に到着するも満席。
だが有り難いことに待ちはなく席のお客が食べ切れば座れる流れだ。

女性(奥様かな?)と主人の二人で回されている。
女性の接遇がとても丁寧で交換が持てる。

「食券先買い」

食券を買い、応対がとても丁寧な女性に手渡し暫し待つ。
程なくして2人がけ角席のテーブルが空いたのでそこに通された。
その間にも表待ちがグングンと増える。

こちらもかねてからお邪魔したかった店だ。

店内も洒落ていて空気の流れもとても良い。
作業の手際も滞りなく見ていて気持ちが良い。
どんどんとラーメンが配膳される中ボクの元にもすぐにそれは配膳された。

塩味玉/半チャーシュー増し/ローストポーク
¥900/¥130/¥130

折角、わざわざ食いに参ったのだ。
贅沢に行こうってのが手前の食い方で。
食べたいモノを盛り合わせて貰う。
実に見た目麗しい。

やや、平打ちの全粒粉入り自家製細麺だ。
塩ダレは「白たまり」と呼ばれる「白醤油」を突き詰めたモノにモンゴルの岩塩や魚介由来の旨味が加えてある完全に味がキマっている美味いモノだ。
一口目で食べたことのない仕上げの絶妙さに驚く。
これではすぐに麺などすすり上げてしまう。

普通のチャーシューはいわゆるしっかりとした煮豚だ。
味が滲みていて歯応えもきっちり残してあり食べ応えがある。

そして特筆すべきはこのローストポークである。
これは正にレアチャーシューではなく、ローストポークである。
ハーブやスパイスでしっかりと味付けしてある豚肩ロース。
特にタイムかな?苦味まで旨味に変えてある仕上げが絶品だ。
これをアテにワインが飲める。
それをこの白たまり基調のスープの上へ贅沢に。

旨いという言葉以外一瞬失う。

材木メンマも柔らかく煮上げられている。
歯応えもしっかり残っており、スープにも香りを落としている。

レア度がかなり高い煮卵。
大体四分半仕上げといったところだろうか。
この感じの黄身が流れ出す煮卵も大好きだ。

塩ダレもそうだが自家製細麺、そしてこのローストポークの出来が良過ぎた。
あっという間に食べ尽くし、余韻に浸る。
何が美味かったかを頭が整理しにかかる。
食べたあとのこの瞬間も大好きだ。
本当に美味いモノを食べた後じゃないとこの瞬間は訪れないからね。

営業時間

11:30~15:00

定休日

水曜日

座席数

カウンター6席、3名用テーブル席×1、2名用テーブル席×1

備考

タイミングが悪ければ並びはキツいかと思われるが回転が早いのでそこまでの待ちを心配する要素はない。