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領域


彼らに清廉潔白を求めているわけではない。
完璧だから好きなわけではない。

完璧ではないからこそ、人それぞれ違った美しさと個性があり、完璧なんて求めていない。

誰もが認める行動を常に完璧にしろなんて、私は絶対に言いたく無いし、人に言える立場ではない。
大きなファンダムの中にいる私達は、彼らを喜ばせることもできる。
けれどそれと同じくらい、いや それよりも簡単に 彼らを傷つけてしまう危険性を常に持っているということを知っておくべきではないだろうか。

1人が何気なく発信した心無い言葉達は、伝染していって大きくなって凶器になり、彼らを傷付けることもある。発信した人にその気が無くても世界中の人が
それを見られる限り、起こってしまうかもしれない可能性は充分にある。私達の好きな、彼らの良い部分まで潰してしまう可能性も大いにある。

人それぞれに意見があって当然だけれど、正しい・正しくないの2択の物差しで判断してしまい、軽々しくその人を傷つけるような言葉を、世界中に発信してしまうことの恐ろしさを 情報社会に生きる私達は忘れがちだ。

盲目とかそういう話ではなく、言葉という凶器で袋叩きにしているような状況を正しいことだとは、全く思わないし、思いたくない。

彼らはアイドル、私達はファンである前に、同じ人間であって、間違えることもあれば、転ぶこともある。
私達と同じように喜び、深く傷つくこともある。

私は、いつだって彼らが私自身を、ファンの1人1人を肯定してくれようとする姿勢を忘れたくない。
正しさを互いに押し付け合うような関係にはなりたくないし、したくもない。
一緒に歩いていきたいのに、私達が彼らの躓く理由になりたくない。

だからこそ、互いに領域を守っていかなくちゃいけない。
お互いに良い関係でいる為には、お互いの努力が必要だ、顔を見合わせて簡単に会えない今だからこそ、より一層必要な努力。
彼らだけに、その努力を強いるなんてこと出来ない。
なんとも言えない複雑な気持ち。
広がってしまった火が、なかなか消えないことと同じように、言葉の凶器達が燃え広がった後、消すことは火をつけるよりも難しい。

絶対に誰も傷付かないようにすることは難しいけれど 、心掛けることは必ず出来るはず。
誰かに強要するよりも、まずは自分から。

彼らが一切傷付かないように、守り固めるのではなくて 傷ついた時には、共に傷を癒しあうような関係でありたいな。

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