Zdenko

大宮アルディージャの戦術にまつわる記事を投稿

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最近の記事

仙台戦から見る大宮の課題

今シーズン残り11試合で、残留圏まで6ptと非常に厳しい状況にある大宮アルディージャ。ここ5試合は守備が安定し無敗を継続していたが、とうとう負けてしまった。仙台は守備のスライド、リトリートが素早く、粘り強さもあった。攻撃はロングボールによるCFの裏抜け、押し込んでからのサイド攻撃などが良く、攻守両面において優勢だった。しかし、大宮にチャンスがなかったわけでもない。仙台ペナ内でハンド未遂もあったし、エヴェルトンのプロフェッショナルファウルで阻止されたシーンもあり、勝てる可能性も

    • 5節までの現状整理

      ここまで五節を消化して勝ち星のない大宮アルディージャ 。順位は最下位になってしまった、やりたいサッカーははっきりしている。しかし、結果が出ない。混迷を極める現状で、どのような課題があり、どのように改善すべきかを自分なりに考えてみた。 1.喫緊の課題 ・ビルドアップが安定しない(致命度:10)   ハイプレスをかけられると顕著に不安定になる。アンカーを抑えられ、CBには中切りをされる。   左サイドでは抵抗の余地があるものの、右サイドでは奪われること必須の状況。 ・サイド裏を

      • 【レビュー】2022 J2 第1節 横浜FC戦

        たまたま文章を書きたくなるいい試合で、たまたま時間があって、たまたま見に行った横浜戦。めちゃくちゃ久しぶりの分析記事になりました。また、こうして嬉々として、記事が書きたくなる試合が続くシーズンになるといいな・・・。色々と図説し始めると終わらないので、大まかな配置だけでご勘弁。あとは皆々様の脳内で補完してください。 1.システム・大宮は攻撃時433、横浜は守備時442 ・横浜は攻撃時415、大宮は守備時も443 ・横浜はマンツーマンでハイプレス 2.両チームの狙い  2

        • 得失点分析のすすめ

          昨今のサッカー戦術は飛躍的に向上・複雑化をしている。これにより、その解釈をすることが楽しみにもなり、SNSの普及とも相まって、戦術論議が大変に盛り上がっている。しかし、あまりにもそれに傾倒していないか?点を取る、あるいは失点を防ぐための手段、すなわち戦術が得失点にも勝って注目をされすぎているように思える。 Jリーグは世界のトップレベルと比べても幾分か、そのレベルが落ちる。こうなると、戦術設計と現実の試合結果はトップクラブと比べても、より大きな乖離が生まれる。簡潔に言い換え

        仙台戦から見る大宮の課題

          プレーオフに向けたデータによるモンテディオ山形分析

          ごきげんよう。久しぶりにブログを書こうと思ったら、いつのまにか!11月!いやあ、時が経つのは早い。 さてさて、残念ながら自動昇格とはならなかった大宮アルディージャ、プレーオフの初戦はモンテディオ山形。今回のブログは、主にデータを見ながらその特徴と弱点を探りたいと思います。 1. FootballLABのデータによる概観 データの引用は FootballLABから。 こちらはチームスタイル指標といって、リーグ内におけるその攻撃割合の偏差を表すもので、%はシュート率を示してい

          プレーオフに向けたデータによるモンテディオ山形分析

          【告知】新しい試み~ハイライト動画分析~

          お忘れでしょうか、大宮には4人目の隠れ戦術ブロガーがいることを・・・ お久しぶりです。Zdenkoです。 まぁ、自分でもあきれるほどブログから遠ざかってしまいました。実に2ヵ月。いやぁ、何してたんですかね?思い出そうとしてもストロングゼロの缶しか頭に浮かんでこない。 ・・・そんなことはどうでもよくて、タイトルにもあるとおり、現在新たな分析方法を検討中。その名も「ハイライト分析」。読んで字のごとくハイライト動画を見て、出てきた個々のシーンを分析するだけです。 これが分析

          【告知】新しい試み~ハイライト動画分析~

          2019 J2 第15節 柏レイソル~現状と課題~

          どうも、Zdenkoです。引っ越しのバタバタで、とうとう福岡戦直前の投稿になってしまいました。早速、本題へ。J2で最強の戦力を持つチームはどこか。残念ながらそれは大宮ではありません。柏です。これまでの戦績は6勝5分3敗の6位。14試合で11得点はリーグワーストタイ。失点は7と固いものの、得点が取れないのが悩みの種。が、各ポジションに超J2級の選手を抱え、監督はネルシーニョ。決して侮れない相手です。 ちなみに、今回の記事のメインは柏の攻撃と大宮の守備の部分です。 1.システ

          2019 J2 第15節 柏レイソル~現状と課題~

          2019 J2 第14節 栃木SC ~攻撃に関する諸々の視点~

          1.はじめに 何を書けばいいのか分からない。混迷に次ぐ、混迷。低下するモチベーション。引っ越し、引っ越し。やや酒。二度の風邪は喉から。というわけで、お久しぶりです。怠惰にまみれたZdenkoです。 思えば、まじめに書いた記事は琉球戦以来。メキメキ進化する大宮戦術ブロガーたちの記事を見るたびに、なにを書けばいいんだ~。なにか違うことを書かないとな~。と思うと筆が進まず、早二か月。カール・ヒルティも幸福論の中でこう言っています「善事に対して怠惰であるということが、われわれの本来の

          2019 J2 第14節 栃木SC ~攻撃に関する諸々の視点~

          2019シーズン分析フレームワーク素材メモ

          本記事はMexicorangeさんのブログの記事「2019大宮アルディージャのトリセツver1.00(11節終了時点)」を見ながら、各局面でどのようなシーンがあったかな~とテキトーに振り返ったメモです。すいません、またしても図説なしです。 【1.攻撃(自陣~ハーフウェーライン)の手法】 ・ビルドアップはHVもしくはWBが起点 →DHを落として後ろが4枚の場合はSBの位置に入ったHVが起点になることが多い ・シャドーへの縦パスは少ない →マークを外すような動きがあまり見られ

          2019シーズン分析フレームワーク素材メモ

          2019年J2第8節鹿児島戦雑感

          どうもお久しぶりです。Zdenkoは生きております。実に第2節琉球戦以来の更新となります。言い訳してもしょうがないので早速本題に…と言いたいところですが、今回のブログ。図説なし、内容も薄々です。。。すいません、今週風邪こじらせてまして… とりあえず、中身ですが、鹿児島のプレス、攻撃、ファンマとシモビッチの3点について書きました!が、文量はほぼほぼプレスについて。他は軽〜く触れるだけ。文字通り、雑感です。 ①プレスについて 大宮のプレス陣形は523、これに対し鹿児島はDH一

          2019年J2第8節鹿児島戦雑感

          2019 J2 第2節 FC琉球

          3-4での敗戦。内容も完敗だった印象の琉球戦でしたが、改めてよく見返してみると、ボールを回され続けた前半からしっかりと修正し、相手の狙いに対応しようとしていました。昨シーズンにはなかった、相手の戦いに合わせて自らの戦い方も変えられるという特徴が今節の勝利につながることはありませんでしたが、琉球が攻撃やポジティブトランジションにおいて完成度の高いチームであったために高木監督は様々な課題を発見したことと思います。きっと、そのような課題を改善できる監督だと信じていますので、むしろこ

          2019 J2 第2節 FC琉球

          2019J2第2節 FC琉球(試合メモ)

          大量失点をしてしまった琉球戦。見返すのが億劫でしたが、改めてよく見てみると、意外に大宮は良い試合をしていたのではないかなと思いました。 さて、今回は少し趣向を変えて、琉球戦の試合メモを掲載してみようかと思います。この分析メモを元に、両チームの狙いやこれまでの戦いと比べてよかった点、悪かった点などを考え記事にしていきます。 言及するシーンとしては、チャンスにつながるようなもので、なぜ良かったのか、悪かったのかを見直しながら、簡潔にメモすることを心がけています。基本的にはある

          2019J2第2節 FC琉球(試合メモ)

          2019 J2 第1節 ヴァンフォーレ甲府

          待ちに待った開幕戦、そして大宮にとってはJ1昇格かそれともJ2定着かがかかった極めて大事なシーズンです。前置きはさておき、早速試合のレビューです。 【1.両チームの布陣とシステム】①3421でのミラーゲームこの試合、大宮、甲府の両チームが3421を採用しました。 3421については前回のブログにて論じましたので、ご興味があればご覧ください。 さて、両チームが同じシステムを使うとなれば、ミラーゲームになります。 特に、3421においては全てのポジションで選手が被ることを

          2019 J2 第1節 ヴァンフォーレ甲府

          3バックって何?大宮サポが考える今シーズンのシステム論~3-4-3編~

          1.はじめに 前回、アルディージャサポーターが長く慣れ親しんだ4-4-2について論じ、そのシステムの特徴として①攻撃は主にサイド②MF-DFラインの8枚でブロックを築く③4-4ブロックからカウンターに転じやすいことを挙げたうえで、4-4-2システムをうまく機能させるための選手やチームの狙いとして①個人で局面を打開できるような2トップ②ドリブル能力やスピード、クロスの精度の高いSBとSH③強固な4−4ブロック④2トップ脇のスペースへの対応の4点があると結論付けました。 今回も

          3バックって何?大宮サポが考える今シーズンのシステム論~3-4-3編~

          3バックって何?大宮サポが考える今シーズンのシステム論~4-4-2おさらい編~

          はじめまして、昨シーズンからTwitterで大宮の試合分析をしていたZdenkoと申します。今シーズンよりブログを立ち上げ、張り切って大宮アルディージャの試合分析をしていきたいと思います。 さて、初の投稿はタイトルの通りシステム論です。長らく4−4−2をベースとして戦ってきた大宮ですが、昨シーズン3バック相手にメッタメタにやられたのは深く記憶に残るところですね。。。 去る2月9日行われた対松本山雅では3-4-3が採用されましたが、監督のコメントからは3-5-2を匂わせる発

          3バックって何?大宮サポが考える今シーズンのシステム論~4-4-2おさらい編~