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人望が厚い?!

父の葬儀から2日後、

姉は母がこれから普通に暮らせるように
年金の設定や、引き落としの口座変更や
諸々のめんどうくさい手続きをやってくれている

私は、来客の対応とお線香当番
お焼香に見える方もまだいらっしゃる

それにしても
父や母の人望が厚いことにびっくりする

「就職を世話してもらった」
「仕事でお世話になった」
「生前良くしてもらった」
「上司として尊敬していた」
「最後に一目会いたくて」
などと言って号泣する人がたくさんお見えになる

一方、母に対しても
編み物教室の生徒さんや介護関係の人はもちろん、
近所のお店の人や出入りの業者さんなどが
次々にやってきて

「困ったら何でも言ってください!」
「(配達するお店じゃないのに)
 なんでも届けますから遠慮しないで」
「今まで良くしてもらったので恩返ししたいから」
「もっと甘えてください」
なんて、言うのである!
召使みたいな人がいっぱい!!!

びっくり!

私も姉も高校から越境入学だったので
両親と暮らしたのは14年くらい
だからあまり両親のことを
よくわかっていなかったのかも

父も母も
人と関わるのが好きだったみたい
田舎ならではの義理人情というか…

お葬式一般論なのかもしれないけど
お香典をもらった家族は、
参列してくれた人に恩を返すというのが
このあたりに根付いている考え方らしく
付き合いが広かった父母は
たくさんお香典を出してきたからなのか

でも
考えると私の両親は人を使うのがうまい
上手に褒めたり、
ちょっと頑張ってくれた人には
お小遣いやプレゼントを渡したり
すごくやっていた

今まで貯めてきた恩が
こうやって送られるものなのかも

それにしても
私、自分が死んだとき、こんなふうに
号泣してくれる人
いったいどれくらいいるんだろう?
とちょっと怖くなった…(;^_^A

***********

母は
家のことを何もしない父を
ずっとお世話してきた

昨年から透析になってしまい、
体重が30㎏台に減った
そのため食事も父と同じにはできず
別の食事を作らなければならなかった

そんな体調の中
父のお世話はとても大変だったと思う
体重が減って筋力がないので
腰痛がひどく、歩くのもよろよろに
なってしまって
父のお世話がつらいと良く嘆いていた

毎日がつまらないので
食事も全然楽しくないとぼやいていた

それがもうやらなくてよくなった

今日は姉と私と3人で外食したら
モリモリおいしそうにご飯を食べて
「デザートも食べたい」と言い出した

姉も私もホッとしながら
「これからは自分のことだけ考えて
 疲れたらダラダラ寝ててもいいし、
 好きなことだけやっていればいいよ
 周りの人もみんな気にかけてくれて
 孤独とは無縁じゃん
 良かったね」
と言った

「本当に幸せだねー」
と嬉しそうだった

私たちが東京に帰ったら
寂しくなるかもしれないけど
でも、
たくさんの人に支えてもらって
母は本当に幸せだなーと思った

一緒にいてあげられなくてごめん
と思いつつ、
ちょっとホッとしたのであった


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