PayPalで海外送金に挑んだ時の話
先日、旧Twitter上であるアートプリントの販売がされておりました。その名をシヴ山のドラゴンと言いまして、2023年のフィラデルフィアMagicconなるイベントで配布された、数量限定デザインのカードイラスト…をプリントしたもので、ちょっとした加筆のおまけつき。
https://pbs.twimg.com/media/F6jtvcJW8AE4qPK.jpg
こういったアーティストグッズは値段が公開されていないことが多く、詳細はDMしてねとのこと。
欲しいけど英語話せないよ!
交渉なんかできっこないよ!
ああ無理だ諦めよう!
嫌い!英語圏やバイリンガルなんて大嫌い!
とまあ今までならこのような展開になっていた可能性が高いのですが、時代は令和です。
私「こういう内容のメールを英語で送りたいので、英語に翻訳して下さい。あと文章が不明瞭であったり、英語圏の一般的な感覚と食い違うようであれば、校正して下さい。最後に日本語訳も添えて下さい。相手はバイヤーで、私は商品を買う立場です。ビジネスライクな感じのやりとりをしたいです」
ChatGPT「ふむ、ここをこうすればよくなりますよどうですか」
私「失礼はないかな?わかりやすい?」
ChatGPT「よくまとまってるしここの一文は丁寧でいい感じです。大丈夫でしょう。」
私「あっここはニュアンスをもう少し柔らかく。私はお願いする立場で、相手に非はないので、条件変更しろではなく条件変更してもいいですかねって感じ」
ChatGPT「こんな感じでどうですか」
私「いいね!ありがとう!」
ChatGPT「どういたしまして!」
というようなやりとりを毎回繰り返すことで
Hello,
I'm interested in your Art print products. Could you please provide me with the specific pricing and the cost for shipping to Japan?
I apologize for any inconvenience, but I'm looking forward to hearing from you with the requested information.
Thank you in advance
というような文章がぽんぽんと生成されていきました。
AIは平気で大嘘をついたりするので注意は必要ですが、まぁ大体の会話はなんとかなる。
あとはもう送受信を全部ChatGPTにぶちこむだけなので、やりとりの中で送金の手続きと商品価格を確認し、いよいよお金を振り込む段階へ。
■相手方からの提案
海外送金に使う手段として、paypalかwiseで頼むとの指示がありました。
どちらもメールアドレス宛に送金が可能なシステムで、利用には会員登録が必要です。
paypalは登録済で既に利用していたのですが
私「海外送金」
PayPal「銀行口座の登録が必要だよ」
私「登録します」
Paypal「それには本人確認が必要だよ」
私「登録します」
PayPal「日本人の海外送金にはマイナンバーカードが必要だよ」
私「登録します」
PayPal「はいカード置いて!」
PayPal「はいカード立てて!」
PayPal「後ろ姿も見たいよね!」
PayPal「こっちむいて自撮り!」
PayPal「右に傾いて自撮り!」
PayPal「こんどは左に傾いて自撮り!」
PayPal「いいよいいよかわいいよ!」
私「ハァハァ…ど、どうですか」
PayPal「ン拒否するゥ!」
私「チクショォーーーー!!!」
■原因と対策
上記のコントを何度も何度も何度も行って心が折れたので、最終的にカスタマーサポートへチャットで連絡。担当者を呼び出し事情を説明することで、マイナンバーカードによる本人確認は無事終了したのでありました。
審査不受理の原因と思われる要素をひとつずつ潰していったのですが
・PayPal登録名とマイナンバーカード登録名の不一致が原因か!?
英語(ローマ字)で登録しておかないと、文字が読めないので商品の発送が出来ないと言われる事が多く、PayPalへの登録は英数字で行っていた。
このため、マイナンバーカードの日本語と一致していなかったっぽい
↓
PayPalへの登録名を日本語に変更
・住所表記の不一致が原因か!?
12-34が12番地34、のように「同じだけど表記が違っていた」ぽい
↓
箇所を修正
・住所の区分の不一致が原因か!?
○区みたいな装飾系住所区分は「市町村」に含むべきところを「番地」に振り分けていたからかもしれない
↓
該当箇所を修正
私「ハアハア…どうだ!」
PayPal「ダメです」
私「ぬぅーーーーー!!!」
■んで
ならwiseならいけるか?と登録を進めてみるも、こちらもマイナンバーカードの登録が必要とのこと。
とりあえずPayPalとwiseに限っては海外送金にはマイナンバーカードの登録が必要らしい。
確認に一週間程度かかるようなので、wiseは諦めてPayPalだけで対応することに。
改めてPayPalへチャットで担当者による対応を求めると、当日中に反応が。
ラインなどはそもそも相談窓口が存在しなかったりするのでちょっと感心。
担当「事情はわかったので今回は特別に承認しました!」
私「ありがとうございます。で、結局のところ原因は何でしたか?」
担当「光の反射でカードが不鮮明でした」
私「そっちかーい!」
というわけで、本人確認は太陽光など特に明るい場所で行いましょう。
無事送金はおわり、ほどなくしてプリントアートも無事送られてきたのでありました。
かっこいい!
あとかわいい!
トレーディングカードの方は現在数十万円するようなので、ちょっと手が出ない所ではありますが。
ダメージ入りなどで安い個体が出てきたら買い集めたいなーといったかんじ
全てのアーティストさんと関係者の皆様に感謝!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?