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日本の幸福度ランキングが低い理由@世界幸福デー

3月20日は「世界幸福デー」です。

2012年の国連総会で決議され、2013年から世界的に「世界幸福デー」として広がり始めました。

ここのところ、コロナ、戦争、自然災害と、不安要素が押し寄せています。
そんな不安な時代だからこそ、幸福について考えるこの日を大切にしたいですね。

世界幸福度ランキングについて

世界幸福デーに「世界幸福度ランキング」が発表されます。
今年のランキングは間もなく発表されますが、発表前に、過去のランキングを見ながら日本の特徴について、ちょっと気になることを今日はお伝えしたいと思います。

「世界幸福度ランキング」は150か国前後を対象に、それぞれの国の数千人を対象に7つの項目で調査し、過去3年間の順位の平均値によってランク付けされています。

調査項目は以下の7つです。

1. 主観的幸福度
2. GDP
3. 社会保障制度など
4. 健康寿命
5. 人生の自由度(選択の自由と満足度)
6. 他者への寛容さ(寄付など)
7. 国への信頼度


日本の過去2年の順位は以下の通りでした。(上位や下位が気になったら、調べてみてくださいね)
2020年は62位(/153か国)
2021年は56位(/149か国)

あれ、日本って意外に低い!と思いませんか?

日本の幸福度ランキングが低い理由

経済的には豊かな日本なのに(GDPでは世界3位)、幸福度となると順位がこうも下がるのはなぜでしょう。

気になります。

その理由は、
「人生の自由度」が低い、「他者への寛容さ」が低い、ことが主な要因だそうです。

この結果から思うこと、考えることは本当にたくさんあるのですが、ここでは「人生の自由度」についてごく最近感じたことを、少しだけお伝えします。

「大人になったらなりたいもの」と「人生の自由度」

先日、第一生命が小学生から高校生対象に実施した「大人になったらなりたいもの」の調査結果が出ました。

小学生男子、中学生男子女子、高校生男子女子、の堂々一位は何でしょう?
(つまり、小学生女子以外…ということです)

何と…                               会社員!でした。(昨年も同様の結果)

会社員を選んだ理由は、「働きやすさそうだから」。

結果と理由を聞いて、どう思いましたか?

私としては、…衝撃。

コロナ禍で、お父さん、お母さんがリモートワークや時差出勤、など様々な働き方をしている背中を見て、「いいな」と思ったからでしょう。これは微笑ましくて素敵ですね。

私自身は会社員ではない働き方をしているのですが、「会社員」の友人たちを見て、「頑張っているな」「一生懸命だな」「結構大変だな」と思うものの、正直「働きやすそう」と感じることはあまりないのです。

会社員が魅力的ではない、ということでは全くなく「大きくなったらなりたい」ことを考えるのは全くの自由なのに、枠が出来過ぎているようで衝撃を受けたのです。

「人生の自由度」が低く、幸福度が低い日本。

私は思います。
子供たち、もっと将来のことを自由に考えていいんじゃない?!

中学生・高校生になると世の中が見え始めて、興味はあるけれど手が届きそうにないことは、「ムリ」「ムズカシイ」と思ってしまうのでしょうか。でも、少なくとも小学生には非現実的なことも含め、もっと広く自由に考えて欲しいなあ、と思ってしまいます。

宇宙飛行士(今や非現実的ではないですね)、とか、発明家、とか、社長、とか、ジャーナリストとか、建築家とか、デザイナーとか、総理大臣とか…。

10位以内には、野球の選手や歌手、漫画家、医師、eスポーツ選手、などもありましたが、芸術性のある職業が目につかず、今後日本の文化・芸術がどうなるのか、これも心配になりました。

私は下位に入っている少数派の意見に、とても興味があります。きっと少数派にチャレンジングなことや意外な仕事が隠されているのだろうと、その可能性にワクワクします。

大人が創った社会

少し話がそれますが、以前、就活中の学生さんに「なぜ皆、制服みたいに同じ服装(リクルートスーツ)なの?」と訊いたところ、
「こういう社会は大人が創ったのですよ」と言われたことがあります。

「そんな言い方ないでしょう」とはじめは心外でしたが、少し考えてみて、社会を創ってきているのは多数派の大人の意見やしくみ、なるほどその通りかもしれない、と心の中であっさり肯定してしまいました。

もしかしたら私たち大人が、人生の自由度の低さや寛容でない世の中を創り上げているものかもしれません。

世界には様々な理由で自由のない国も多い中、自由が当たり前の日本は、それだけでも十分幸せだと思いますが、その自由を不自由な枠で囲ってしまわないよう、考え方や判断を柔軟にしていくことが重要だ、とつくづく思いました。私たちが社会を創っている訳ですから、将来を担う子供たちのためにも率先して自由で寛容な発想をしていかなくてはね。

…という訳で…

3月20日の「世界幸福デー」に、平和のことや、幸せのことを、是非一緒に考えてみましょう!

(3月19日、20日、21日には「shiawaseシンポジウム2020」など様々な催しが開催されます。)

By Naoko(Well-beingダイアログカード 認定ファシリテーター)


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