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欧州サッカーを国やリーグ単位で眺める危なっかし

 チャンピオンズリーグ(CL)とヨーロッパリーグ(EL)へ計7チームを送り出し、決勝トーナメント1回戦を経た現在まで敗退したチームはわずか1チーム。今週行われるCLの準々決勝には4チームが出場する。プレミア勢の話であるが、その好調ぶりは昨シーズンあたりから顕著になっている。

 現在、UEFAカントリーランキング(リーグランニング)で首位を走るのはスペイン(リーガ・エスパニョーラ)で、イングランド(プレミアリーグ)は2位につけている。これは過去5年の戦績に基づくデータなので、両者の立場がいますぐ逆転することはないが、スペイン勢断トツリードの状況に変化が起きていることは確かだ。

 プレミアの勢いは続くのか。スペインが巻き返すのか。両国(両リーグ)に続く、イタリア(3位・セリエA)、ドイツ(4位・ブンデスリーガ)、フランス(5位・リーグアン)、ロシア(6位・プレミアリーグ)の順位に変動はあるのか。

 振り返れば、スペインの前はプレミアの時代だった。2008年〜2012年までになるが、それ以前は、スペインの時代(2000年〜2007年)で、さらにそれ以前は、イタリアの時代(1991年〜1999年)だった。

 1980年代は前半が西ドイツの時代で、中盤以降は混戦。そしてイタリアの時代へと向かうーーというストーリーになるが、この各国リーグの盟主争い=カントリーランキング(リーグランキング)の攻防は、欧州サッカーの近代史を振り返ろうとしたとき、外せない視点になる。

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