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トリマーは選ぶ時代から育てる時代へ

このnoteではOne for Dogのオンラインサロン「愛犬文化村」に毎日投稿している記事の中から比較的刺激が弱いと思われるトピックを選び辛味成分を調整した上でご紹介しています。サロンメンバーさんにおかれましてはマンゴラッシー感覚でお楽しみください。

現在150名以上のサロンメンバーさんが参加しています

早速ですが本題です。

今日は、僕くらい中途半端な立場の人間にしか言えないようなことをお話ししたいと思います。

時折、SNSのタイムラインに流れてくる”トリミングサロンでの事故"に関する投稿を目にします。

ネットでは「トリマーを国家資格に!」といった論争も巻き起きていて、お客様からも僕の見解を求められる場面があったりします。

詳しいことまでは分からないので込み入った話はしませんが、ちょっと思うことはあるよなぁと感じています。

教育現場にいた頃、よく生徒さんから聞かされていた悩みが、

“先生、もうすぐ卒業なのに、全く自信が付きません(汗)”

こうした言葉でした。
そんな迷える仔羊に、僕はなんと声をかけるかと言うと、

「学校で自信なんか付くわけない!」

です。
#ですじゃない

ただ、もちろん補足はしていて、

「僕も同じだったけど、じゃあ自信が付いたのっていつかと言えば、先輩に褒められた時でもなければ、給料が上がった時でもなく、自ら接客したお客様から感謝された時だったよ。」

と伝えていました。
すなわち、オーダーを直接受けることもなく、お迎え(お返し)にも同席していない、ましてやそれを一人で任される機会なんて授業にないんですもの。
#本当はこの仕組みを取り入れたかった

どれだけ練習を積もうとも、どれだけ勉強しようとも、ここの経験がなければ確かな自信など生まれない。
なので生徒さんには、

「自信が付くことを目標にせず、まずは目の前の課題をひたすらに取り組もう…」

と言ってきました。
あとは現場が育ててくれることを祈って…

しかし、ペットは増え続ける一方で、現場は人手不足と少子化の波。
余裕もなければ、SNSの普及によって求められるレベルまで高くなっています。

気に入らなければ次。
失敗したら弁明の余地は無し。

そのプレッシャーから新人たちは、怯えながらの日々を過ごしています。
もちろん、大切な我が子のトリミングですから、なにかあっては一大事。

ただ、そのハードルがいささか高すぎてやいませんか?というのが僕の感想だったりします。
#それってあなたの感想ですよね
#だからそう言ってます

先週のnoteでも紹介した『はじめてトリミング』では、サロン選びのヒントとして、

  • はじめからフルコースは求めずシャンプーコースから様子を見よう

  • 初回の仕上がりに期待しすぎない

  • ちゃんと話を聞いてくれるトリマーさんにお願いする

そんな話をしています。

要するにトリマーからしてみれば、

  • どんな性格の子かが分からない

  • どんな仕上がりが好みの飼い主さんかも分からない

  • どんなトリマーなのかも分かってもらっていない

といったところ。
なので、2~3回は様子を見させてくださいね、そう思ってる。
#と思ってる

今後、トリマーの数はますます減少していくことでしょう。
これまでは”ダメなら次!”と切り替えられたトリミングも、選ぶことすらできなくなるかもしれません。

そんな時代に備えて、愛する我が子を安心して預けられるよう、愛犬家がトリマーを育てる時代に突入しているのかもしれない…こう思っています。

SNSに感化され、オーダー→ただただ評価といった機械的なやり取りにならないよう、それぞれが手と手を取り合うことが、痛ましい事故を引き起こさない解決策なのではないかと思います。

すでに老害化している齋藤のような隠居はさておき、これからのペット業界を担う新人さんには、そうした温かい目で見守ってもらえる文化も作っていきたいものですね。

出張講師、はじめました


オンラインサロン「愛犬文化村」には、"朝礼"なる嫌がらせ日報があります。
ここでは直近3日間におけるOne for Dogの予約を晒しているのです。
#予約の確認をお客様同士にしてもらう神システム
#そのうちバチが当たります

そんな朝礼でここ数日、「出張のため午後休業」なる謎の予定が書き込まれていました。

続いては、この予定についてのお話をしたいと思います。

こんなテーマにみんな興味があるのかって?
…書いてみないと分かんないじゃないのよ!
#情緒不安定か

激おこぷんぷん丸は放っておいて、先ほど述べた"トリミング業界が抱える悩み"について考えるきっかけとなったお話です。

テストには出ませんが、ペン回ししちゃうほど暇な方はお読みくださいませ。

今では完全なる”ひとりまー”を貫いている僕ですが、なぜ改めてここを掘り下げているかと言うと、昨年末からちょっとばかり自分ごとになっているからです。

センシティブなお話なので多くはお伝えできませんが、実は先月から都内某所のトリミングサロンで、偉そうにも”講師”をさせていただいてるんです。

ことの発端は、サロンメンバーでもあるオーナーさんからの一報。

年末を目前に予期せぬ欠員とスタッフの短期休暇が重なってしまい、急に人員を確保しなければならないと相談をいただいたんです。

少しでも穴埋めができるようにと、"ご家族"をお手入れ教室に通わせたいとのことで、先日わざわざ体験レッスンに足を運ばれました。

とはいえ年末の繁忙期はまさに修羅の庭。
付け焼き刃の技術では太刀打ちができません。

これまでも愛犬文化村のメンバーとして散々ご支援いただいていたので、僕も何かしらのお手伝いができないかと考えていました。

そんな中、お一人の雇用が決まったとの朗報。
しかし、少々ブランクがあるとのことでオーナーも心配されていたんです。

聞くところによると、これまた講師時代の教え子さんで、僕もよくよく知っている方。
ならばと齋藤、期間限定での”教育係”を買って出たというわけです。

年末年始はオーナーとLINEでヒヤヒヤしていたのですが、今年になってこれまたタイミングよくベテランさんが来てくれたとの吉報まで。

いやはや、日頃の行いが良い方には、いざというとき天の助けがあるものです。
そんなこんなで先月、初の試みである”出張講師”にお邪魔してまいりました。

  • ブランクあり

  • 中堅どころ

  • キャリア10年

というカオスな面々。
昔取った杵柄をぶん回すだけでは何のお役にも立てません。
#皆さん歴とした職人ですからね

オーナーとは予め個々のトリマーというよりも、お店が掲げるトリミングというものにベクトルを向けて、皆が同じ価値観を共有しながら”らしさ”のある仕上がりを求めていこうと擦り合わせ。
#パーパスっていうのかしら

その上でソフト老害を振りまいて参りました。
#ヤメレ

「こんなこと学校で教えてもらってないです(笑)」

齢五十を目前に耳まで遠くなったのか、そんな空耳まで聞こえておりましたが、なんとか数日間の役目を終えることができました。
#たしかに老害だ

他校出身のスタッフさんとも有意義な情報交換が得られ、お客様の反応も良く、まずはひと安心といったところ。

抜け目のない齋藤ですから去り際には、

「仕上がりでクレームあったらなんとかしといてくださいね」

と有り難い宿題まで。
#もう老害でしかない

なにはともあれ久しぶり、トリマーに向けた指導はことのほか楽しかったです。

One for Dogの事業をトリミングから"飼い主さんのためのお教室"に振り切ったことで、枝毛を探す時間まであったりするのですが、巣作りしていた閑古鳥もたまには良いご縁を運んでくれるものです。

そんなわけで、年明け早々から他にも様々な挑戦をしています。
オンラインサロンでは、活動の一部始終を共有していますので、同業者の方もぜひ一度冷やかしに来てみてくださいね!

オンラインサロン「愛犬文化村」


愛犬文化村では無理なメンバー間の交流などは必要とせず、基本的に毎日齋藤が更新する記事を読めるというありがた迷惑なサロンです。あくまで One for Dog に何らかのご縁がある方が対象なので、告知をしておいて誰でもご参加いただけないというツンデレサロンですが、One for Dog の活動を応援していただけるという方は是非一度覗いてみてください!

【今週のサロン記事】
・2024年2月25日(日)note更新のお知らせ
・2024年2月26日(月)1,000頭中の100頭に
・2024年2月27日(火)’24 巣立ち
・2024年2月28日(水)ブロガーを目指して
・2024年2月29日(木)生配信を模索して
・2024年3月1日(金)齋藤のながら生配信 #1
・2024年3月2日(土)犬種区分:プチ・ブラバンソン

オンラインサロンでは過去記事もご覧いただけます

ワクチン未接種の子犬だけを対象としたサロンデビュー参観を行っています


実際にトリマーが行なうグルーミングを間近で見学しながら、お手入れのことやサロンの選び方などトリミングに関する基礎知識を学ぶことができます。毎回一組限定の完全貸切制なので、はじめて愛犬を迎え入れるという新米飼い主さんにオススメです。トリミングサロンがはじめてという愛犬をご家族みんなで知識を得ながら見守ってあげませんか?

One for Dogの裏側、のぞいてみませんか?


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   ドッグサロンOne for Dog
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申込:InstagramのDMまたはお店LINEまで

日本の愛犬家に、正しい知識と必要な技術を


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ということで、今回はこの辺で。
それでは皆さま素敵なドッグライフをお過ごしください。
One for Dog 齋藤でした!


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