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まるで映画の中に迷い込んだかのような、ストックホルム・スウェーデン

ストックホルムの中にある旧市街ガムラスタンは、ジブリ映画『魔女の宅急便』のモデルとなった街らしい。

子供の頃、ジブリ映画で初めて好きになったのが『魔女の宅急便』だった。そんな大好きな映画の舞台にやってきただけで心が躍った。

ストックホルムに来て2日目の朝、私は少し緊張していたからか目覚ましよりも先に目が覚めてしまった。もう一度寝付こうにも寝付けず、Twitterを遡ることも飽きてしまったので仕方なく身体を起こし、朝食を取るためにダイニングへと向かった。

今回泊まったのはパンとジャムだけの簡単な朝食が自由に取れるホステル。少量のパンを手に取り、コーヒーを飲みながらガイドブック片手に今日行きたい場所を探していた。

食事を簡単に済ませ、身支度をし、ようやく観光をしに出かける。電車に乗ろうと思ったが、まだ2日目のストックホルム。ゆっくりと堪能したいと歩いて向かうことにした。

街を見渡せば、欧米人にアジア人、アフリカ系の人。今まで訪れた国よりも国際色豊かで街を歩いているだけで楽しかった。聞こえてくるのも英語だけではなく、何語か分からない言葉まで。何を言っているかわからないまま聞こえてくる単語が面白く感じた。

最初はノーベル賞の晩餐会が開かれる市庁舎やストックホルム王宮の中庭で行われる衛兵の交代式を観に行く。(余談だが、交代式のブラスバンドにユーフォニウムがいて一人で勝手にテンションあがっていた)

そしてその後、一人でまたひたすら歩く。石畳の道が続き、ようやくガムラスタンにたどり着いた。見渡す限り続く石畳、カラフルな建物、どこまで見渡しても石の建物。まるで映画の中に迷い込んだかのようだった。佇んでいる男性すら映画のスターのように思えてしまう。

何度も何度も歩き回った。同じ場所でも飽きることなく、写真を撮り続けた。憧れの場所にいることが信じられなかった。それでもこの幸せを噛み締めながら、ゆっくりとただひたすらに歩いて大好きな映画の舞台を楽しんだ。

海外に一人で行ったというと、「凄いね」と返されることが多い。でも凄いなんてことはない。事実、私は凄いことは何もしていない。

パスポートと少しのお金を手に、「えいやっ」と航空券のチケットを買って飛行機に搭乗してやってきただけだ。

でも同時に「どうしても行く」という気持ちを持てたことだけは褒めてあげても良いのかなと思う。

でなければきっと、この景色を自分の目で確かめることなんてなかったのだから。


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