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1.02 Weekly Report Vol.551

内容
1.DELTAの目線 「セイバーメトリクスは短期決戦をどう考える?」
2.今週のプロスペクト ~ソフトバンク・笹川吉康~
3.数字で振り返るNPBレジェンド ~杉下茂(1949-1958.1961)~
4.今週のデータ分析(佐藤文彦)~MLB両翼の攻守における貢献に変化はあるか~
5.セイバーメトリクス記事紹介

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1.DELTAの目線 「セイバーメトリクスは短期決戦をどう考える?」



■ 「短期決戦でセイバーメトリクスは通用しない」は本当?

 3月8日、ついに第5回ワールド・ベースボール・クラシックが開幕する。今回の侍ジャパンには大谷翔平(エンゼルス)やダルビッシュ有(パドレス)といったMLBのトッププレイヤーも参加。メンバーは過去最高とされており、3大会ぶりの優勝を期待する人も多いだろう。

 とはいえ大会は短期決戦。実力で優位に立っていても、それがそのまま勝敗につながるわけではない。これまでの国際舞台で日本代表が格下と見られる相手に苦戦してきたことを思い出すと、これは理解できるはずだ。

 こうした短期決戦についてよく聞かれる言説として「セイバーメトリクスは短期決戦では通用しない」というものがある。「アスレチックスの成功により日の目を見たセイバーメトリクスだが、これは長いシーズンを戦う上での戦略に過ぎない。短期決戦でこれは通用せず、現にビリ―・ビーンのアスレチックスもプレーオフでは勝てなかったではないか」という論理だ。

 これについての反論はすでにDELTAアナリストの蛭川皓平氏が「短期決戦とセイバーメトリクス」というコラムで述べているので、そちらを参照してほしい。短期決戦だからといってセイバーメトリクス的な戦略が否定されるわけでもないし、短期決戦になった途端スモールベースボールが有効になるわけではない。

“普通に考えれば、1試合において勝利の見込みを高めることができる方策があるならそれを繰り返せばレギュラーシーズンでも有効ですし、レギュラーシーズンを通して勝率の見込みを高める方策が1試合単位で見たら逆に見込みを下げる、などということはおかしな話です。”

短期決戦とセイバーメトリクス

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