見出し画像

ひとつの趣味が終わるとき

L.S.models

本当に凄いメーカーだと思う。

初めて出会ったのはニュルンベルクの模型店でhobby trainのcity night lineセットを手に入れたとき。

そのあまりの精密さに衝撃を受けた。

すっかり虜になった私は翌年、ドイツ中の模型店を巡って一両50€前後するL.S.modelsの客車を集めた。

そして、最近になってどうしても欲しくなった車両セットがあった。

値は張るものの購入出来ない値段でもないし、妻の承諾も得たのだけれども、数両の客車に数万円出すのはかなりためらってしまった。悩むこと数日。あるアイデアが思い浮かんだ。

国内型の鉄道模型を全部売っ払ってしまおう。

そこまでして欲しい。ということもあったが、L.S.modelsのその完成度の高さを見てしまったことも問題であった。

ずっと宝物にしてきたtomixの なは 。しかし、こうやって並べてみると、どうしても見劣りしてしまう。あのころは夢があったな。西鹿児島から大阪まで一晩かけて。夜中に見た北九州の夜景や見知らぬ街を通り過ぎていくあの感覚。それが今では新幹線で3時間台。

大人になって海外を旅するようになって、国内型=日常、となってしまい、もう日本風のレイアウトを制作することはないと思った。

理由は他にもある。それは日本の鉄道模型趣味の立場である。結婚前まではひたすら鉄道模型好きなことを隠していた。最近は言うようにしているけど、オタク呼ばわりされてしまって嫌な思いをしたこともある。

しかし、ヨーロッパでは鉄道模型は立派な趣味の一つで、例外はあるものの専門店もオタク街や家電量販店ではなく、世界遺産の旧市街のマルクト広場近くにあったりする。

模型店でFallerのキットを選んでいたり、Preiserの人形を物色している若い女性を見たことも何度かある。

ドイツの鉄道模型店の周辺にはこんな美しい景色が広がる。思わず写真を撮ってしまう程だ。

オシャレな鉄道模型店で買い物の後はTHALYSのBARで一杯しながら次の街に向かう。これでもオタクの趣味と言いますか!?笑

そうなると、手元に最後まで残った35両のJR九州の車両を売る決意がついた。

高校の頃にお小遣いを貯めて定価で買った787、885…

最盛期は200両近くまで膨れ上がった鉄道模型のコレクション。国内型を全て処分し、ヨーロッパ型のみで70両近くまで減らすことが出来た。これでもまだまだ多いよなぁ。いつかは20両くらいにまで減らしていきたい。本当に好きで思い出のある列車は少しでいいはずだから。

車両を減らすと同時に、次に制作するレイアウトはどのような感じにしようかなと考えていると、

以前香港に行った時に鉄道模型店に展示されていたレイアウトのことを思い出した。

完成度が高い訳ではないのだけれども、短編成のドイツの列車が自動運転していたり、中国の寝台列車がその隣を追い抜いて行ったり。

なんかいいな♪と思わせられるレイアウトであった。

ドイツの田舎にある駅だけど立派なドームを備えている。普段は2両編成の普通列車ばかり行き交っているけど、一日に数便だけ ICE-T や city night line が乗り入れてくる…。

そんなレイアウトを制作したいな(*^^)v

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?