ファウラーザック(怠け者)-続き
昨日は30くらいの細身の美人女性を私の糖尿病生活指導員として医師から紹介されました、と書きました。それでレッスンが始まりました。私はドイツに30年以上居るのですが、ドイツ語ができなく、英語で話をしました。
(余談ですが、昨日のニュースで母国語を話すドイツ人の620万人は満足に読み書きができない、というのが流れていましたので、私がドイツ語できないのは無理もないのです)
生活指導員が興味を持って聞くのは、毎日患者が何を食べているかということです。それで、患者になりかけの私に朝飯は何を食べたのか、とか夕飯は、という風に具体的に聞いてきました。
朝は玉ねぎを炒めて、スクランブル状にした卵に混ぜて食べます。場合によっては、玉ねぎとトマトのサンドイッチを食べることもあります。
1日に原則として2食(朝ー夜か昼ー夜)だけです。昔は3食食べていたのですが、自営業を始めて家で仕事をするようになってから2食だけです。
夜はコトレット(骨付きの豚肉)と副食としてポテトチップ、か冷凍の野菜をチーンしたものです。前に通っていたクリニックで肉と野菜を食べるように言われていたために、できるだけのことをしています。
それで、あんたは運動しているの一番効果があるのは、運動で、2キロぐらい減量したら、すぐに数値が安全水域に来るからと言われました。
私はおもむろにスマホを取り出し、指導員に私の歩いている距離を見せました。一日平均3,9キロと表示が出ています。
へえ、こんだけ歩いていれば、いいよ、と言われました。それで歩いているところは公園?
スーパーの往復距離と時々息子の家(私とこからバスで4駅ぐらいの距離)に行くときに歩いている距離です。
スーパーって?指導員の質問。
私、毎日スーパーへ買い物に行っているのです。
ここでアッと驚く為五郎(すみません古いですね)、ではなかった、あっと驚く指導員。
奥さんは?
指導員が驚いたのは私が毎日スーパーに買い物に行く、というところだったようです。
私の奥さんは非常にLazyなのです。
指導員はLazyという英語がわからなくて、Lazyって?
Lazy というのはファウラーザック(怠け者)でございます。こういうドイツ語の単語はよく知っています。馬鹿とか間抜けとか、いわゆるSwearing words(ののしりの言葉)あるいはF-wordですね。
美人で細身の指導員は、やはり生活全般のインフォーメーションも必要なので、なんでファウラーザックなの、と聞きます。
あの、私の妻は家の仕事しないの。
それから堰を切ったように妻がいかに怠け者かを指導員に説明していきました。
私が、家事の90%くらいをやり、買い物をはじめとして、皿洗い、猫の世話掃除(Positiveに考えれば体を動かすので糖尿病改善にはいいことこをしているのです)
私が30分ぐらいでやる皿洗いを妻は2日ほどかけてやるのですが結局完遂することなく、私が続きをやります。何かやり始めて5分もすれば、おいら疲れたから、と言って、すぐに休憩です。
時々注意するけれど、落としたものを拾わない。これは典型的な怠け者です。体を動かすとエネルギーを使うので、できるだけ動かさないようにするわけです。
もし私が先に逝ったら私とこはごみ屋敷になるのは間違いなしです。
指導員はもう我慢ができないのか、大きな声で笑いだします。
なんだか30分かのレッスンがあっと終わり、俺はここに何しに来たんだろう、とレッスンが終わってから考えていると、指導員も同じことを考えていたようで、まあ、いいじゃないですか、ストレスを発散できたから、と言ってくれました。
ドイツ人は勤勉だなんて間違っても考えないように!!
ドイツ生活36年(半生以上)。ドイツの日常生活をお伝えいたします。