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空気階段のコントと、自分の将来について

はじめまして!本物と申します。
人生初のnoteで、何ならブログ的なものも全く書いたことがないので、右も左も分かりませんが読んでいただけたら幸いです。

今回は、「キングオブコント2020」で披露された空気階段さんの2本目のコントについて書いていこうと思います。

(このnoteは空気階段ファンから見た個人的な見解です。ご注意ください。)

コント「定時制高校」

先週行われた、キングオブコント2020。
どのコント師さんも面白くて激アツな大会でしたが、私は特に、空気階段さんの2本目のコント「定時制高校」に感銘を受けました。

定時制高校に通うアオイ(水川かたまりさん)が想いを寄せる相手は、後ろの席のハルト(鈴木もぐらさん)。二人は授業中、先生にバレないようにこっそり手紙で会話をする...という内容。

ここだけ見たら普通にかわいい青春なのですが、このコントは「ギャップ」が凄いんですよね。

コントが始まり、まず私が最初に思ったことは、

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かたまりさんが美人すぎる

ファンの方はご存知かと思いますが、かたまりさんは女装に対するポテンシャルが異常に高いんですよね。
私もかたまりさんの女装は見慣れているはずだったのですが、ここで既に衝撃を受けました。

「完全に女性だ...凄い...かわいすぎる...」という感情、「たくさんの国民が見るキングオブコントでかたまりさんの女装が...うわ...最高...」という感情、「普段ヤバいコントしかしないのに急に学園ドラマ!?」という感情、いろんな気持ちが初っ端からごちゃ混ぜになりました。

最初のセリフ、全然聞いてなかった。すみません。

そして、アオイが恋をしている相手として出てくるのが、後ろの席の優しいハルトくん...


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「$%&≠#@¥≠$&#%≠:*$!!!!」


あっ!!

空気階段だ!!!

一気に我に返りました。

長くなりましたが、私が先程言った「ギャップ」というのが、
「超美人な女性と超変人なおじさんの学園青春モノ」という設定です。

しかもハルトはアル中で、この世に存在しない言語でしか喋らないし、文字もまともに書きません。
そんなハルトの喋る言葉も書く文字も、アオイには全て理解できます。

でも、客には到底理解できない。なので、アオイの受け答えを聞いて、「こういうやり取りをしているんだろうな」と、ようやく理解できるのです。


「最近よくイヤホンしてるけど、何の音楽聴いてるの?」

「&%#$@%$!!!&@¥#$%アーアイアイアイアイアイア!!!!!」

「教えてくれたっていいじゃん!」


後から見えてくる、ハルトの「教えたくない」という言葉。

説明的なセリフを省き、セリフ回しで伝えることで、人物描写や物語の背景など、いろんな情報が入ってくる。
設定はかなりヘンだけど、じわじわと「リアル」が出てくる。
ここもある意味、もう一つの「ギャップ」でした。

そこで、私がもう一つ凄いと思ったところ。

それは、お二人の演技力です。

ハルトがトイレに行っている間、先生の目を盗んでハルトのイヤホンをつけるアオイ。
そこに流れてきたのは、まさかのハルトのオリジナルソング。


「〜〜〜♪(ギターの音)」

「@¥&%$#&#@¥:*&:〜〜!!!!」

「ア“ア“〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!ア“ア“〜〜〜〜〜〜ア“ア“ア“〜〜〜〜〜〜!!!!!!(コーラス)」


ここで私は思いました。

「これは何だ???」と。

今まで空気階段のいろんなコントを見てきましたが、ここまで客を置いてけぼりにするコントは無かったと思います。
改めて、空気階段ってヤバいな。キングオブコントで、しかもファイナルステージでこのコントを選んだところも本当ヤバいな。

そんなことを思っていた時、気がつきました。

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アオイがめちゃくちゃいい顔してる。

このコントは特に、かたまりさんの演技が凄いんですよね。

おじさんの絶叫を聞いて、こんなにも素敵に微笑む女性(男性)を私は初めて見ました。

私には「主張が強い呪いの曲」にしか聴こえないのに、
アオイには、ハルトが書いた歌詞の想いやメロディがとても心地良く聴こえているんだ。

アオイは本当にハルトが好きなんだ。

でもハルトの言葉は私には分からない。だからアオイの気持ちも分からない。

すごい置いてけぼりにされてる気分だ!本当に何なんだこのコント!

でもだからこそ良い。空気階段の良さ(ヤバさ)が凝縮されている。

そんなヤバい最高のコントを多くの国民が見てる。

こんなことってあるんだ.........

と、このシーンでめちゃくちゃ感動してしまいました。

現実的なセリフの言い回し。高い演技力から出る「ヤバいおじさん」と「ヤバいおじさんに恋する美人」のリアルさ。

ギャップが効いた奇天烈な設定なのに、物語自体が現実味を帯びてだんだんと引き込まれていく。

このコント、凄すぎる......

...そして、最後のシーン。再び手紙でのやり取り。


「ハルト、好きな人いるの?」

「・・・・・・オ“イエナ“イ」


ハルト、確実に「教えない」って言った。ここだけは分かった。
ここだけちょっと分かるように言うのずるい。

ここから、アオイとハルトの表情に注目です。


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「どーせヒトミちゃんでしょ?いっつもヒトミちゃんのこと見てるもんね。」

「$&%:、%&=“#+$#&‘$#*¥@%」

「じゃあ...誰?」

「%&%$#$*...」


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「俺が好きな人は」まで読み、一瞬手紙から目を逸らし、ドキドキするアオイ。
ハルトが好きな人は...


「@¥%&$」


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(My Love is Forever〜♪あなーたとー出逢った頃のように~♪)


あ!!!

アオイだ!!!!!


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...ここでコントは終了。

アオイとハルトが結ばれ、はじめて目を合わせて微笑み合い、アオイが手紙をしまうところで暗転。

これ以上気持ちのいい終わり方はないです。

二人がちゃんと結ばれて終わったこと、このコントが全部を通してとても素晴らしかったことに、思わず拍手を送っていました。

その後、出番を終えたお二人が浜田さんの横につき、このコントに対しての想いを話していました。

「恋の尊さみたいなのが伝わればいいなと思って」

かたまりさんのこの発言で、私はかなり腑に落ちました。

普段ヤバいコントを書くかたまりさんがこのような内容のコントを書いたのも、女装メイクに時間をかけていたのも、普段よりたくさん演技をしていたのも、恋の素晴らしさを伝えるためだったんだ!

奥さんをとても愛しているかたまりさんらしい発想だと思います。素敵。

私が作りたいコント

ここでちょっと私の話をします。

私は趣味でコント制作をしています。
でもなかなか、私が作りたいようなコントが作れませんでした。
そんなとき、空気階段さんのコントを見て
「これじゃん!!!」と思ったのです。

私が作りたいコントというのは、
・ギャップのある設定
・変な人のボケにツッコミをせずに全て受け入れる普通の人(ボケ、ツッコミがない)
・説明的なセリフがない
・日常系で立体感のあるコント(セリフの言い回しで人物描写やストーリーが見えてくるタイプのコント)
・登場人物の心情を演技で表現するコント
など、作ったことはないので少しアバウトなのですが、「定時制高校」はそれが全て当てはまっていました。

私が作りたかった理想のコント、これだーー!!!

本当に個人的なことで盛り上がっちゃいましたが、改めて空気階段さんのコントは、私の中で1番でした。

私もいずれこんなコントを作って、たくさんの人に披露できたらいいな!まだ夢のまた夢ですが!

(終わり)

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