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はじめまして、スキゾタイパル・パーソナリティ。




ことの始まりは、ひと月程前にやってみたとある海外サイトのパーソナリティ診断。 スキゾイドの関連でフォローしてるアカウントが紹介してて、おもしろそーと思って軽い気持ちでやってみた。


105問の質問に答えて15の項目のパーソナリティ分布が分かる「DMSスタイルテスト」
※注意書きにもあるけど、これはあくまでも情報提供としての役割で医療専門家による判定とは異なるものです。

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スキゾタイパル統合失調症・・・? タイパル・・・?

聞いたことねえ…
どーせスキゾイドでしょ〜なんて思ってたら違った…
アセク、アロマ、スキゾイドでやっと自分の要素分かってきたと思ってたら新しいカタカナ出てきちゃった…
特徴は特定の奇妙さ、奇妙な思考、奇妙な行動、奇妙なスピーチ…つまり奇妙ってことしか分からない。どういうこっちゃ。


当たってるか当たってないかは二の次として、気になったのでまずネットで調べてみた。
最初にヒットするのはMSDマニュアル(医療専門家が編集してる医学情報サイト)。

・親しい友人または相談相手がおらず,人と関わることに強い不快感がある
・必要があれば人と交流するが,自分が他者とは異なり,どこにも属していないように感じているため,交流しないことを好む。

あーまあそんなような気も…ていうかスキゾイドと一緒かな。
なんて思ってたら衝撃的な言葉が…。

・異常な知覚体験(例,自分の名前をささやく声が聞こえる
・慣れによって緩和することがなく,主に妄想的恐怖に関連する過度の社交不安
診断基準(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders, Fifth Edition[DSM-5])より


ア゛ーーーーーーーー!!!!!!!!
自分の名前を囁く幻聴で眠れなかった12年前のわたしーーーーー!!!!!!!!!
親しくしようとしてくる他人の発言に不快感を感じた2年前のわたしーーー!!
謎が解けたよーーーーーーーーーー!!!!泣


これ見たときなんだかすっごく感動しちゃった。
12年前ですよ。小~中学生だったころに部屋に一人でいると複数人の叫び声・話し声がうるさくて眠れなくて、悩んでとりあえず耳鼻科(なぜ)とか行ったけど「ストレスですね」と言われそれを聞いた母親が泣いて以降口を閉ざしたあの頃。
初対面で交わされる親近感マシマシワード(仮)にイラッとしてる自分に気付いて「さすがに“他人と仲良くなることが不快”はやばいっしょ~w」と通院決意したあの頃。
やっと・・・分かったよあの頃のわたし・・・!
ありがとうインターネット・・・!


で、これはもしかすると何か自分の生きづらさ、違和感について何か分かるんじゃないかと思って調べ出したけど、まーーーーー情報少ないのね! スキゾタイパル!わたしも初耳だったしね!!!
英語苦手マンが読めるような文章はネット上だとMDSのマニュアルか、怪しい本の紹介と個人ブログとネット記事が数件…。調べ方を変えようにも「統合失調型パーソナリティ障害」で調べると統合失調症がヒットしまくる。今じゃない!


というわけで、数冊本をあたっただけの知識ではあるけど、スキゾタイパルとはなんぞや、スキゾイドと何が違うんや、というのを自分の為にまとめることにしました。
いつもどおり自分本位で経験とすり合わせながら読んだ情報まとめた記録みたいなものなので、医学的な保証はないです!!!!(当然)(一般人)
詳細について知りたい方やマジで悩んでる人はパーソナリティ障害全般について書かれた書籍(専門でスキゾタイパルについて書いた本見つけられなかった)をあたるか医療機関が確実です。
あと、今回調べたのがパーソナリティ“障害”についての本だったので、これから記すものは“症状”として書かれてた特徴です。このへんの差異よく分からんむずかしい。
(最後に参考にした本ちょっとだけ載せてあります。)




1.スキゾタイパル・パーソナリティ障害(統合失調型パーソナリティ障害)とは

スキゾタイパル・パーソナリティ障害(統合失調型パーソナリティ障害)
診断基準(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders, Fifth Edition[DSM-5])
以下の5つ以上により示される,親密な関係に対する不快感およびそのような関係を築く能力の低さが認められる必要がある。

1.関係念慮(日常の出来事が自分にとって個人的な特別な意味をもつ,あるいは自分個人に向けられた特別な意味や重要性をもっていると思い込むこと)がみられるが,関係妄想(似ているが,より強い確信をもって思いこむ)はみられない
2.奇妙な信念または魔術的思考(例,千里眼,テレパシー,または第六感を信じている;超常現象にとらわれている)
3.異常な知覚体験(例,自分の名前をささやく声が聞こえる)
4.奇妙な思考および発話(例,曖昧,隠喩的,過剰に綿密,または常同的なもの)
5.疑念または妄想性思考
6.状況に相応しくない感情または感情の幅の狭さ
7.奇妙,風変わり,または独特の行動および/または外見
8.第1度親族を除き,親しい友人または相談相手がいない
9.慣れによって緩和することがなく,主に妄想的恐怖に関連する過度の社交不安

また,症状は成人期早期までに始まっている必要がある。

※パーソナリティは直訳すると性格や性質、人柄のことで、もともと個人が持っている考え方の偏りや行動パターンの特徴を言う。それらが、環境の変化や対人関係のストレスなどの影響を受けたとき、気持ちが不安定になり日常生活が困難になってしまった、と周囲もしくは本人が考えたとき「パーソナリティ障害」となる。本人や周囲が問題と感じていないなら「スキゾタイパル・パーソナリティ」。


スキゾイド+奇異な行動、思考、認知
スキゾタイパル・パーソナリティ障害(統合失調パーソナリティ障害)は、基本的にはスキゾイド・パーソナリティ障害(統合失調パーソナリティ)と同じ気質を根底に持っている。他人(周囲)に無関心で非社交的、感情表出が乏しくクールに見られがちで、ひとりで行動することを好む。社会的活動よりも内面的な充実に生きがいを感じやすく、自分の好きなように生きる生活態度が身についている。

その性格基盤に加えて、思考、知覚、感情、対人関係などにおいて現実感覚が消失している(希薄になっている)ことから生じる、歪曲した認知、奇妙な考えや行動、異常な身体感覚、関係妄想などがいちばんの特徴。(これが初めに載せたネット診断で奇妙奇妙言われてたやつ。)
具体的には、自分に魔術的な力や超能力あると信じたり、偶然の出来事に特別な意味がると思い込んだり、占いや霊能にも高い関心をもっていて自分自身の直感や第六感を信じていたり。
こういった非現実的な幻想世界がスキゾタイパル・パーソナリティ障害患者にとっての心の居場所になっているので、現実世界との繋がりが希薄になりやすく、社会適応の困難さはスキゾイド・パーソナリティ障害と比べて少し目立つ。
この奇妙さは外観にも表れるとされて、その場にそぐわない服装や独特な世界観を形成して異様な感じを与える。(実際の臨床現場ではそうとも限らず、コミュニケーションをとるようになって独特の内面世界が分かってくる程度らしい。)


気付かれにくいパーソナリティ
また特徴の一つに、本心を押し殺して周囲に合わせようとする側面がある。
本人は心から自分一人の幻想世界で過ごしたいと思いながらも、心のどこかではその現状に安心できず、気持ちを押し殺して無理にでも相手(対象)に合わせようと振る舞いやすい。相手に合わせる為に異なるパーソナリティを演じたりすることもあり、陽気で社交的、普通の杜会生活を送っている人に見えて実はスキゾタイパルだった、ということもある。
けれど、根本的な「自分と他人(社会)は解りあえない」という考えは変わらない。守りたい「自分だけの世界」があるため他人と心から打ち解けることも難しいし、警戒心を解くことも容易ではない。その状態で心を殺して他人に合わせるのは、本人にとって相当の負担になる。

この状況に周囲が気付くこともなく本人も頑張りすぎてしまうと、いずれ精神が不安定になり自傷行為や薬物乱用などの衝動行為に走ってしまうことがある。スキゾタイパル・パーソナリティ障害患者が起こす衝動行為は他のパーソナリティ障害とは少し異なって、原因となる内面の不安や葛藤を本人も説明できず、端からも心理過程が分からない。
また、何らかのストレスで一過性に精神病的になることもある。幻聴が聞こえたり、妄想をもったり、統合失調症にも似た状態といえるが、決定的な幻覚妄想でもなく「限りなく近い病態」といえる。
スキゾタイパル・パーソナリティ障害患者の半数以上はうつ病の経験を1回以上もっており、スキゾイド・パーソナリティ障害の場合も最大半数が、1回以上のうつ病の経験を持つ。




2.自分の過去・現在と照らし合わせて

すごーくざっくりまとめると、スキゾイドの持つ〈周囲への無関心、一人好き、内的世界の充実が大事、精神的深いつながりが苦手〉等に加えて、スキゾタイパルには〈現実世界からの逸脱感、抱える内的世界の奇妙・不思議さ、その自己世界を守るため親密な関係に対する強い警戒・不快感、それでも周囲に合わせようとする姿勢〉がある。

軽い気持ちでやったネット上のパーソナリティ診断で知ったスキゾタイパル。幻聴や社交不安の項目に運命感じちゃって調べたけど、他に自分と一致する箇所があるのかを考えてみた。
実は数年前に通院してたころに始めた、感じたことや自分の違和感を纏めたメモがあって(それを少しずつ文章にしてnoteで公開しているのが現在なんですけど)、それによると自分が「これっておかしいのかな?」と思いつつ特に日常生活に困難を感じていたのが 

❶親しくなろうとしている(ように感じる)他人の発言に感じる不快感。
⇒ミラーリングや相槌の打ち方とか質問責めとか自分に近づこうとする人間にイライラした。心に近づかれるのではないかという不安と、肯定意見に対する「他人のことが分かるわけないだろう嘘をつくな」という疑いの気持ち。(性格悪っ)
❷同じ人間と何回も顔を合わせ続けて、相手が自分の生活の中で「主要人物」になってしまう恐怖。
⇒知らない他人から日常の知人になって、会ってない時でも頭の中から他者の存在が消えなくて心が休まらない。監視されているような不安。
❸自分の情報や考えを明かすことにより、相手の頭の中に「わたし」が存在してしまう不快感。
⇒❷と同じように、誰かの記憶に自分が残っていると側にいなくても監視されているように思えてしまう。繋がってしまう、心を知られてしまうのではないかという不安と居心地の悪さ。
❹他人の持つ深い感情がガラスの向こうみたいに実在感がない。目の当たりにすると恐ろしい。
⇒ 映画や数分のニュースからは必要以上に感情を受け取って泣いたりするのに、目の前で生きてる人間の感情は形がないのに存在する不明快で恐ろしい何かとしか思えない。不可解で、生き物って感じが強くして恐ろしい。


診断項目にあった「9.慣れによって緩和することがなく,主に妄想的恐怖に関連する過度の社交不安」に同調した理由が、❶❷❸あたりじゃないかと自分では思ってる。自分の内的世界を守るための防衛体制っていうのも感覚的には納得できる。
スキゾイドにも他人との接触を避けがちな傾向があったからそれで納得してたけど、スキゾタイパルで明確に「親密な関係に対する強い不快感」と書いてくれてて、自分でもよく分からなかった感情が説明されたような気持ち。
一般的に多分おかしいんだろうな~という自覚があったし親しくしてくれてる人にこそ相談できないしで、当時はかなり思いつめてた(結果の幻聴)から、安心した。他の人から見たらおかしいかもしれないけど、事実としてこういう人もいるし、いていい。
あと❹については、スキゾイドにもある「侵入不安」と関わりがあったんじゃないかと思ってる。相手の感情を真正面から受け取ってしまうとめちゃくちゃダメージ受けるから、心の防御のためにあんまり感じ取れないんじゃないかって。


ただ引っかかるのが、最たる特徴としてあげられる奇妙な行動、考え、外見、そして魔術的思考、妄想が自分に当てはまるのか。
自己判断になるけど、「1.関係念慮」は多少あるかもしれないけど“思い込み”の度合いが分からないし、「2.奇妙な信念または魔術的思考」はとくに第六感的な力があるとかは思ってないし、信念は多少あるけど奇妙かどうかわからん()
「4.奇妙な思考および発話」ってのは、ほんとにわからねえ…多分そんなことないと思うし、例え話挟みがちでその例えがよくわかんないとは言われるけど…誰にでもあることだろうし…?「5.疑念または妄想性思考」はどの範囲を示すのか。言ってしまえば「監視されているように思う」ってのも妄想…なのかな?他人と本当の意味で解りあえないとは確かに思ってるけど、みんな多かれ少なかれ思うことだとだろうし。
「7.奇妙,風変わり,または独特の行動および/または外見」かどうかもわたしには判断できない…。
ぜんぶ予想の域を出ないし自己判断は無謀すぎる項目だな。





3.まとめ 現在の自己認識

一応落とし所としては、現時点で自分自身を《「スキゾイド・パーソナリティ傾向」っぽくて、ストレスにより精神的安定を欠いたとき「スキゾタイパル・パーソナリティもしくはスキゾタイパル・パーソナリティ障害」っぽくなる人》というぼんやりした感じに捉えておくことにした。もしちゃんと診断したら違ったとしても、同じ問題を抱えてるなら解決法だけ拝借させていただくということで。


今回スキゾタイパルについて調べてて初めて知ったのが、パーソナリティ障害は1人が複数を併せ持つことがあるってこと。
もともとある性質と、それを原因として起きた問題によるストレスで二次的に別の傾向が表れる。(3つ、4つのことも。)そしてスキゾイド・パーソナリティ障害患者の場合は、スキゾタイパル、妄想型、境界性、回避性を有することが多いそうだ。
あと、そもそもパーソナリティ障害は明確にこれといって類別できるものだけではなく、いくつかの傾向をはじめから併せ持っている人もいるらしい。


振り返ってみると、わたしが幻聴に最も悩んでいたのは小学校高学年~中学時代で、他人との親交に最も不快感を最も感じたのはちょこっと病んで仕事をやめた20代前半。
パーソナリティ障害の条件としてある「青年期か成人期早期(10歳後半から20歳代前半くらいまで)に始まり、それから長年続いていること。」に時期としては一致するし、二次的に表れた傾向のきっかけとしては仕事と環境のストレスが当てはまる。

そして、スキゾイドとスキゾタイパルで要素が重なってるなら、(自称)スキゾタイパルだけでよくね?とならないのは、幻聴や親交に対する不快感が、環境が変わって人付き合いも制限し、比較的穏やかな生活を送っている現在、ほとんど現れていないからだ。(他人との交流がそもそも稀少だからそんな感情になるきっかけがなくて当然かもしれないけど。)
なので基本的に奇妙な行動はないスキゾイドで、ストレス感じるとスキゾタイパル発動!だったのかな〜となんとなく振り返ってみている。





ここまで全て自己判断でグダグダ書いてきて専門の人から見たらマジでめちゃくちゃなこと書いてる可能性があると気付いて不安になってきた。酒飲もう。(訂正下さい)

確実なのは、ちゃんとした医療機関をあたって専門の方に話を聞いていただくこと。それは重々分かってる。
でもね、なんでそれが出来ないかって言うと「❷同じ人間と何回も顔を合わせ続けて、相手が自分の人生の中で「主要人物」になってしまう恐怖。」でーーーーーす!!!どーすりゃいいの!!! ワッハッハ!!!!!!!!!麦茶だこれ!!!!!!!
前に通ってた病院、怖くて電話できないの!心理士さんとかに憶えられてる!(当然)と思ったらウワァ~~~~ってなって再診いけない…むり… 
いまは一時的な安全圏で生活してるから特に障害ってことにはなってないけど、いずれやりたいことやなりたいもののために環境が変わったら、人付き合いや社会参加が不可欠。人間関係オブザデッド
しかも安全圏終了のタイムリミットが迫ってる。やべえ。

幸せ空間で好きなこと調べて好きなもの見てわぁ〜いって生きてて忘れてたの。社会生きづらいんだってこと。
しかも先日久しぶりに他人とマジの精神交流しちゃって(不本意)心臓バクバクだし手は震えるわ1日なにも出来ないわ涙とまらないわで分かりやすいくらいボロボロだったんだけど。絶対治ってないじゃんこれ環境戻ったら普通に戻るやつじゃん。病院もいけないのに。
最悪、環境変わってまた大爆発して滅茶苦茶になってから病院いくしかねえな…不快感とか言ってられない…。それまでは今まで通り自分でぼちぼち心情整理しながら、できることやろう。



次は、スキゾイド、スキゾタイパル・パーソナリティ障害の治療方針とか社会との関わり方とか発症原因とかまとめながら、社会での身の振り方と自分自身の扱い方、今後の方針考えようと思う。
パーソナリティ障害治療の一歩目は「自分の思考の偏りを自覚すること」らしいから、とりあえず現状把握はおっけーってことでーーーー!!!わーーい!! ポジティブ!!!!あかりポジティブだーいすき!!!!!

ネットの診断サイトも捨てたもんじゃないね、12年越しの謎が解けたしいろいろ勉強になった。
書籍もぜんぜん当たれてないから他のも探そ。とりあえず牛島さんめちゃわかりやすいです。つよ。






読んだ本と引用元サイト
・MSDマニュアル プロフェッショナル版:08.精神障害-パーソナリティ障害:統合失調型パーソナリティ障害シゾイドパーソナリティ障害
・『図解 やさしくわかるパーソナリティ障害 正しい理解と付き合い方』牛島定信、ナツメ社、2011年。
・『パーソナリティ障害とは何か』牛島定信、講談社、2012年。


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