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絵本【おじいちゃんの机と不思議な夢】

※絵本コンテスト応募作品です。

【ストーリー】

ゆうた君はおじいちゃんのお家が大好きでした 。

畳があって、廊下が狭くて、階段がとっても急なお爺ちゃんのお家が大好きで、いつもお家の中を探検をしていました 。

ゆうた君にはお爺ちゃんのお家の中で一番好きな部屋がありました 。

その部屋には沢山の本があって、おじいちゃんがよく飲むコーヒーの匂いがしました。そして窓の側には古い机が置いてありました 。

ゆうた君はいつものように
机に座って、部屋の中を見回したり、
机の上にあるもので遊んだりしていました 。

ゆうた君はこの机が大好きでした。
こげ茶色の木でできていて、
角は丸くなって、ツルツル、ピカピカしていました 。

ゆうた君は
「僕にもこんな机があったらいいのになー、机さんはいつからここにいるの?」とひとりごとを言いました 。

すると
「ゆうた君が生まれるずーっと前からだよ」
突然知らない声が聞こえて、ゆうた君はビックリしました。
「だれっ?」
「だれって…ゆうた君がボクに聞いたんじゃないか」
「え?……」
ゆうた君はとても信じられませんでした。
なぜならその声は目の前の机から聞こえてきたからです。

「もしかして…机さん?」
「そうだよ」
「えーっ!!なんでお話しできるの?」
ゆうた君は驚いて、心臓の音が早くなるのを感じました。
「ゆうた君がボクに話しかけてくれたからだよ。だからボクの声が届くようになったんだ。」
ゆうた君はさっきのひとりごとで机さんに話しかけたことを思い出しました。

「ゆうた君!!いつも遊びに来てくれるお礼に面白いものを見せてあげるよっ」
「面白いもの?」
「ボクに触ってみて」
ゆうた君は机の上に手を置きました。

ビューーーン

突然目の前が明るくなり、ゆうた君は目を閉じてしまいました。
数秒後ゆっくり目を開けると
そこはおじいちゃんの部屋とは別の場所でした。
「ここは?」
「ゆうた君が生まれるよりずっと前、ボクが始めてこのお家に来た時だよ、ほら部屋の角を見てボクがいるよ」

ゆうた君が部屋の角を見ると、おじいちゃんの机がありました。
でも机には知らない男の子が座っていて、とても嬉しそうに引き出しを開けたり、閉めたりしていました。
「あの子はね、ゆうた君のおじいちゃんだよっ!!」
「えーっ!!おじいちゃんなの?」
「ボクはね、おじいちゃんが子供の頃に買ってもらった机なんだ」
ゆうた君は子供の頃のおじいちゃんの近くに行ってみました。
「あれでも、この机今と少し違うよ」
「そりゃそうだよ、ボクもまだ出来たばかりの子供だったからね」
「よーしじゃあもう少し先に行ってみよう!!」

ビューーーン

ゆうた君が目を開くと
また別の部屋にいました。
おじいちゃんの机にはゆうた君より年上のお兄さんが座っていました。
「あれは大きくなったおじいちゃんだよ、今学校のお勉強をしているんだ」
「へー…おじいちゃんすごいね」
「でもよく途中で眠っちゃって、起きた時すごく慌てていたよ」
机さんは少し笑いながら言いました 。
「よし次に行こう!!」

ビューーーン

ゆうた君が目を開けると、
今と少し様子が違うけど、おじいちゃんの部屋にいました。
机は今と同じ、窓の側に置いてあって、近づくと机の下で男の子が泣いていました。
「この子はだれ?」
「ふふふ、ゆうた君のおとうさんだよ」
「えーパパっ!!なんで泣いてるの?」
「ゆうた君のおとうさんは、よくイタズラして怒られた時、おじいちゃんの部屋に隠れていたんだ。あっほらおじいちゃんが入ってくるよっ」
ガチャン
部屋に入ってきたのは、大人になったおじいちゃんでした。すると泣いていた男の子はおじいちゃんに抱きついてワンワン泣いていました。おじいちゃんは優しく男の子の頭を撫でていました。

「次で最後だね、いくよ!!」
ビューーーン

ゆうた君が目を開けると
そこはゆうた君の知っているおじいちゃんの部屋でした 。

机には、おじいちゃんが座っていました。
「あっ!おじいちゃんがおじいちゃんになってる」ゆうた君はなんだかおかしくてつい笑ってしまいました。
「ゆうた君、ボクを見てごらん」
ゆうた君は机さんに近づいてよく見ました 。

「あっ、机さんも今の机さんになってる」
そこにあったのは、角が丸くなってツルツル、ピカピカしているおじいちゃんの机でした。

「うんそうだよ、ボクもおじいちゃんと一緒に過ごすうちに、年をとって姿が変わってきたんだ」
「そっか…机さんもおじいちゃんになったんだね」
ゆうたくんは前よりもっと机さんが好きになりました 。

「ゆうたっ、ゆうたっ」
突然おじいちゃんの声が聞こえてきました。
「ゆうた、起きなさい」

ゆうた君が
目を開けると
そこにはおじいちゃんが立っていました 。

「やっぱりここにいたか、机で寝てしまったのかい?」 
ゆうた君はいつの間にか、机の上で寝てしまっていました。

「ゆうたは本当にこの部屋が好きなんだね」
おじいちゃんが聞きました。
「うん大好きだよ」
「でも一番好きなのはこの机さんだよ」
ゆうた君は両手を広げて机に抱きつきました。

「おじいちゃんはこの机をすごく大事にしてきたんだね」
ゆうた君が聞くと、おじいちゃんは少し不思議そうな顔をしていました。

「そうだねー、ずっと昔から使っているからね。おじいちゃんと一緒に育ってきた相棒みたいなものかな」
おじいちゃんはたくさんシワの入った手で優しく机をなでました。
それ見てゆうた君はとっても嬉しい気持ちになりました。

「ゆうたはこの机がそんなに気に入ったのかい?」
「うん!だってカッコいいもん」
おじいちゃんはニコーっと笑いました 。

「じゃあゆうたが大きくなったら、この机を使ってくれるかい?」
「えっ!いいのっ?」
「あぁ。今はまだおじいちゃんのだけど、将来ゆうたが引き継いで大切にしてくるなら…」「する!!ぜったいにする!」
ゆうた君はつい嬉しくなって大きな声で答えました。

「ふふっ、そうかそうか」
おじいちゃんはとっても嬉しそうに笑いました 。

【おわり】 

最後まで読んで頂きありがとうございました。

普段はエッセイ漫画、ギャグ4コマを描いていて、絵本のストーリーを考えたのは初めてでした。  

絵本ということで、子供にもわかるような説明文と言葉を考えるところがけっこう難しかったです。
作ってみて、こんなん何ページの絵本になるんやwとは思いましたが、思いついたまま書いてみました。

もしよろしければ感想など頂けると今後の励みになります。またエッセイ漫画の方も読んでいただけると嬉しいです。

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お読みいただき有難うございました! これからもドンドン漫画描いていきます。 よろしければサポートして頂けると嬉しいです。

スキありがとうございます!
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大西かずお

大西かずおです。漫画描いてます。主にギャグ漫画(家族/過去/ペット)、たまに創作漫画(長編)を描いていこうと思います。ブログ→ http://onishikazuo.com
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