スクリーンショット_2017-11-05_11.49.02

旅行会社は訪日外国人を取り込めているか

どうもマハリタです。

訪日インバウンドの勢いはとどまることを知らず、近隣の国の経済が伸びれば今後さらに伸びてくることがでしょう。

この動きに呼応した外資OTAや民泊サービスがどんどん進出し、日本全国に営業所を作り始めたりという中で、日本の会社はうまくこの流れを取り込めているのでしょうか。

JATAがまとめている主要旅行会社の月別取扱実績から、日本を代表する旅行会社各社の外国人旅行の取扱額がどれぐらいあるのかを2016年4月〜2017年3月の実績で見ていきます。

下記の表はJATAで出ている旅行会社の実績で外国人旅行取扱額が上位の旅行会社を抜き出したものです。

一番取り込めているJTBで年間取扱額は859億円、2番目の日本旅行がだいぶ離れて358億円。OTAでは1、2位の位置にいる楽天トラベルは94億円です。

オンライントラベル業界にいる身としてはJTBや日本旅行はインバウンドを意外に取り込めているなという規模感です。

日本の旅行会社がインバウンドを取り込みづらいのはお客様の側に入り口がないからです。誰しも普段使っているサービスや会社を利用するもので、わざわざ旅行先の国のサービスや会社を使うことは極まれです。イタリア旅行に行く際にイタリアの旅行会社を利用しようとはなかなか思わず、HISやエクスペディアなどを利用するでしょう。そのなかでこの金額は立派に感じます。

次に全体の取扱額規模に対してどうなのか、外国人取扱額の比率を見てみます。

JTBでは5.8%、日本旅行が8.4%、楽天トラベルが1.7%と、これだけインバウンドが伸びているものの、なかなか主力の事業にはなっていないようです。とはいえ日本旅行ぐらいの取扱額比になってくると会社としてもわりと大きな事業比率といえるのではないでしょうか。

次に伸び率を見てみるとJTBが114%、日本旅行が115.0%、楽天トラベルが121.6%。各社2桁成長になっており、全体の取扱額の前年比と比べるといずれも上回る成長領域であることはわかります。KNTに至っては130%とかなり好調のようです。

それにしてもほとんどの会社が全体の取扱額が前年割れしているのですね。観光産業が盛り上がっているなか、リアルエージェントには厳しい状況であることがわかります。

結論としては、取扱額は会社によってはそこそこ取り込めているが、上位でこの状況なので大半の会社はまだまだといったところ。取り込めている会社にしても事業全体の比率で見ると少ない。しかし全体の成長が期待できないなか、この分野は伸びは期待できるので各社投資をしていくだろうといったところでしょうか。

また来春に見てみたいと思います。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?