メギド72をやる①
春にSDORICAをインストールしたが一ヶ月~二ヶ月辺りでやめてしまい、そこからは放浪の旅すらもやめてしまっていた。スドリカの何が悪かったのか？ グラフィック、システム、キャラクター……かなり完璧に近い答えだった。が、ギルドに所属していなければスキル枠が一つ減ってしまうという面倒な点が完全に自分の足を引っ張った。程度の差はあれ、スマホゲームはプレイヤーを束縛する。そのしきい値がデカくなればなるほど……正気に戻る。なぜこんなことを毎日していたのか？ そういうふうにだ。毎日何かを続けるということにはある種の狂気が必要で、そこから解放されてしまうとどうでも良く感じるようになる。少なくとも自分はそうだ。スドリカは自分を正気の世界に還してしまった。惜しいことだが、そういうすれ違いは世界に多々ある。とはいえスドリカは本当に面白かったので自分はそのすれ違いでけっこうなカロリーを持っていかれ、スマホゲームから遠ざかった。
そんな自分がまたこの世界に戻ってきた。メギド72……目を惹くのはすごい号泣している広告だが、風のうわさによると特殊なバトルシステムや荒廃したストーリーがロードラを思い返させるとか、返させないとか。とはいえ自分は自分の中でロードラ感を既に定めてしまっており、簡単に「ロードラを思い出す」とは言えなくなってしまった。思い出となったからだ。ついこの前、図鑑を見たが憶えていたキャラクターの名前が言えなくなってしまっていた。何度もブロゴに書いた名前だった。一生忘れはしまいと思っていても記憶は摩耗してしまい、正確ではなくなっていく。ただ、反面で思い出は時が経つほどに強固になり、新しい価値観も押し入れられない頑強な結晶となっていく。自分にとってのロードラは思い出となった。自分はロードラに似た物を探さなくなったし、他のコンテンツに求めなくなった。たまに、ゲームに散りばめられた難解なストーリー……フレーバー……そういうものを見て懐かしさを覚えたり、考察したくなる。ホロウナイトとかでだ。ただ、それだけでいい。それだけでいい……が、何となく気になったのでメギド72はやる気になった。つまりここまでの前置きは何ら関係ない。忘れていい。
今のスマホゲームは最初の10連を引き直しとかができ、非常に親切だがその中でもなるべくシナジーや好みなどを求めた結果がこの三体だ。このリセマラには時間がかかり、二時間くらい端末を三台持ってやっていた。リセマラが必要かどうかという話はどんなアプリでも話題に上ると思うが自分は出来る限りの力を尽くすべき、という考えを持っている。どんなゲームにもありがちだが始めてからかなり経ち、ゲーム内の資源や知識を潤沢に手にした条件のプレイヤーが「リセマラはいらない、全キャラが強い」と言っても初心者の目線では何ら参考にならない。初心者が高まっていく難易度に適応していくためにするべき最初の準備がリセマラだ。あまりに適当に始めてしまうとヒーラーとかがいなくて詰んで結局面白くなかったクソ！ みたいなことが起こりかねない。全ては用心だ。自分は幾つものゲームを放り投げて忘れ去ってきたが、常に本気でやるつもりでインストールする。今回もそうだ。
チュートリアルをやった感じ、メギド72のバトルシステムは……ちんぷんかんぷんだった。自分ははっきり言って何かを考えるのは全く得意ではない。ロードラでもできる限りのゴリ押しでクリアしていた。スドリカもかなりいっぱいいっぱいだった。メギドは……かなり自分の手には余る。だがチュートリアル時点であまり複雑じゃないが火力を出せるキャラクターを調べ、ゼパルにたどり着いた。下にゼパルの顔を載せる。
こいつがゼパルだ。こいつは前衛で二本の刀を持っており、すごく執拗に攻撃する。ボイスから察するとゼパルはしつこいのが嫌いのようだが、こいつは他人のしつこさに不寛容なだけで自分はすごくしつこい。1ターンになんべんも敵を斬りつけるすごいヤツだ。現代にこんなやつがいたらまず真っ先に投獄されるだろう。メギドのバトルは変わっていて敵と味方で幾つかの資源をじゅんばんに取り合う。敵が取った分、こちらのリソースが減るのだ。これはかなり複雑だ。だが、とりあえずゼパルにリソースを回しておくことでこいつの執拗な攻撃で敵をどんどん落としていけるので幾つかの変わった能力を持つキャラクターをいきなり使うよりも遥かにハードルが低いと自分は思ったし、その考えはどうやら間違っていなかった。
昨日で始めてから一週間が経過した。メギドたちの要求する素材はどんどんエスカレートしていき、スタミナドリンクもガンガン減ってきてさもしい思いもするがかなりこのゲームを気に入ってもきている。幾つものゲームを一日経たずに放り投げた自分からすると一週間やっている時点で快挙だ。ストーリーも気になってきたし……これから自分のペースでやることになるだろう。
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