【FGO】2024年お正月CMのお話

まずは、年明けに発生した能登半島地震により多大なる被害を受けた方々、またはその関係の皆様に心よりお見舞い申し上げます。私も微力ながらできることをさせていただきました。まだ大変な日々をお過ごしのことと存じます。一日でも早い復興をお祈り申し上げます。

それでは今回もお仕事の裏話についてお話させていただきたいと思います。
話してもギリギリお許しいただけそうなラインでの内容で頑張ります!

昨年は夏祭りにてねぶたのデザインを任せていただき、心の底から「一生分の大役をいただいた」と思っていました。お盆の帰省でも家族に良い土産話ができたし、さてまた日常生活頑張るぞと帰路に就いたところで金沢さんからのメールに気付きました。
もう本当にね、FGO関係では何度度肝を抜かされるのか、その時の自分の感覚をどう言葉で表現したらよいのか結構前から限界を迎えているわけですよ。語彙力がないので。なんて言ったらいいか……すっごいドキドキするんです。ドキドキして、アドレナリンが大放出されて、刹那に不安も感じて……恋かな?でも改めてじっくり考えた結果、FGOというのはやっぱり実家と言うか……クリエイターとしての「オノ・タコ」にしてくれたのはFGOなんですよ。初めて見た者を親と思う鳥の習性に近いです。なんの話?

話を戻しますね。今回のお正月CMは、ご覧いただいた通り私のイラスト3種にモーションを加えつつ、さらにトランジション(動画のカットとカットを繋ぐエフェクトのことだそうです)によって”イラスト”から15秒の”動画”にしたものになります。
そのため、制作前に一度アニプレックスの方々、異次元TOKYOの方々と打ち合わせをさせていただきました。
キャラの選出については様々な理由があったようですが、俵藤太についての
「弓を持ってるアーチャーが限られてるので……」
という金沢さんのお話に噴き出したのをよく覚えています。そういえばそうだったなFGOって!
自分はというと、プロ意識が低いと言われようがはっきり言っていちオタクとして会議に紛れ込んだに過ぎないので、隙あらば「課金します!」と言っていた気がします。

続いて個人的に描いていた際の裏話?です。まず1枚目のマシュについて。FGOの看板娘としてトップバッターを飾っているわけですが、衣装の指定は「晴れ着」のみでした。デザインはこれまでの公式のものでもいいし、オノタコが勝手に考えてもいいとのこと。

そんならおいちゃんがとっておきのおべべを用意してやるぜ……!!

もう気分は親戚のおじいちゃん。愛する孫のためなら(?)と発奮して臨みました。個人的には礼装「グランド・ニューイヤー」のマシュの肌の白さが際立つあのお着物が好きなんですが、だからこそあえて逆の白系統のカラーでいってみようと考えました。カワイイ子は何着てもカワイイですし。
昔から描き込みに課題を感じていましたが、今回の着物こそ全力を出し切るつもりで柄を描きました。着物のデザインは門外漢ではありますが、満足のいくものにはなったと思います。ちなみにフォウ君は息を吸うように勝手に足しました。マシュ=マシュ&フォウですよね?リボンのところに水引を足して、こちらもお正月仕様にしています。
フォウ君をあの絵柄で描く機会が増えるごとにコツが分かってきたんですけど、途中までマー〇ンを描くつもりでやるとうまくいきます。フォウ君蹴らないで!

続いて2枚目のアルトリア&道満ですが、
なんなんです道満の人気ぶりは?
いや、分かってるんですが、分かってるんですがあえて確認したい。CMの公開後、当然のように血眼になってエゴサしてましたけど体感では70%くらいが蘆屋道満についてのコメントだったと思います。ここでいくつかご紹介いたします。

蘆屋道満に関するコメント①
蘆屋道満に関するコメント②
蘆屋道満に関するコメント③

本当に愛されてますよね、蘆屋道満。私もこのほどようやく召喚に成功しまして、早速育成させていただきましたが最終再臨にシンプルにびっくりしました笑 すっごい色気なんですよ、古海先生のお仕事ですし。すっごい色気なんだけど、なんていうか……わかりますか?この感覚。
ファンアートでも描かせていただくつもりでいたんですが、思いがけずこの機会をいただけてすごく嬉しかったです。気合入りました。

アルトリアの方も、最推しの関係者なので気合入ってます。馬を描くのに結構慣れてきましたし、西洋キャラをあえて和風に落とし込むというのは非常に楽しい作業なのです。お胸が大きいキャラも和風作画との親和性が高いことはすでに自己証明済みなので結構ワクワクしてましたが、お茶の間への配慮でしょうか、甲冑の奥に秘める形となりました。ドゥン・スタリオンが結構お気に入りです。

そして3枚目。メルトリリスはあのたっぷりとしたドレスや絹のような髪を良い具合になびかせるのに少し試行錯誤しました。今回はマシュ以外は動きのある絵になりましたので、ポーズはバレエを参考にしています。最近はこだわりなく伏し目以外も描くようにしてますが、メルトこそちょっぴり妖艶な目線が欲しいなと思いあのようにしており、下まつ毛はワダアルコ先生特有の描き方から倣わせていただきました。

俵藤太は描き進めるにつれ、お正月の実感が湧きました。衣装の繊細かつ丁寧な意匠が雅ですし、色彩も鮮やかで晴れの日にピッタリです。背面の龍は、彼の宝具をベースにイラストに合うようアレンジをさせていただきました。龍を描いた経験はそれこそないに等しかったですが、非常に楽しんで取り組めました。また、俵藤太の人気ぶりが直に感じられたので今後また活躍する機会が増えると嬉しいなあなんて思いました。

あとは自分のファンアートではおなじみの名前の表示?ですが、今回のイラストでも全て直筆なのが地味に恥ずかしかったです。(笑) 絵はいいのに字はなんでこんな感覚になるのか自分でもよくわかりませんが。しかし漢字に比べてカタカナはなぜかくも難しいのか……。一所懸命書いたのでご容赦いただければ幸いです。

こちらでFGOのお正月CMの裏話は以上になります。
ここまでご覧くださり、どうもありがとうございました。
2024年はこのようなスタートを切らせていただきましたので、今年も力の及ぶ限り課金し、描いていきたいと思います!