恋愛・結婚の不平等に関して

・ブログに2010年4月23日公開した文章の転載
 
「もてる・もてない」、「交際相手がいる・いない」、「結婚相手がいる・いない」、恋愛や結婚に関して不平等さを感じている人はかなりいるのかもしれない。

経済的不平等は、思想・理論のレベルでは政治の力によって解決することが可能かもしれない。だが、恋愛・結婚に関する不平等は、思想・理論のレベルでも解決することは困難だろう。

恋愛の自由、結婚の自由という概念を否定して、交際相手・結婚相手の欲しい人には、政治の力によって強制的に相手と結び付けるという政策を実施すれば、パートナーがいないという不満は解消できるかもしれない。ただ、交際相手・結婚相手さえいればそれが好きな相手でなくてもいいと考えている人以外は、幸福感は得られないだろうし、このような政策に反対するだろう。

ハローワーク(職業安定所)のような、公営の交際相手・結婚相手紹介所を設立すれば、パートナーがいないことに悩む人は多少(かなり?)減少するかもしれない。
だが、相手に断られるケースもあるのだから、結局は個人の問題に還元されるだろう(まあ、税金を使ってそのような施設をつくることに賛成する人は少ないだろうけど)。

政治の力で解決することが出来ない問題は、個人の力でどうにかするしかなく、個人の力でどうにも出来ないことが悩みとなっている場合は、袋小路においつめられてしまうだけだろう。恋愛・結婚に関する不平等感は、世の中が不公平・不公正・不平等なものにすぎないという現実をより切実に感じさせるだろう(「もてる人ともてない人がいる」という状況を不平等と表現することが適切か、という疑問はのこるが)。

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