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【トンネルのむこうがわ】2022年になったので、今年やりたいことをいちおう書いておくのね。

2022年になった。
家のベランダのペンキを塗っていたら1月1日が終わってしまったので、1月2日にこれを書いている。
タイミングに間に合わなくていつも後手を踏むところが僕らしくて今年も引き続きそういう年であろうことを暗示しているけど、それはまあそれとして、そういう奴だけに辿り着ける場所もあるであろうということにして生きているのでまあいいや。

というわけで、(実現できるかどうかはともかくとして)今年やりたいことをいちおう書いておくのね。

アート(≒芸術)を疑う

学生の時から数えると多分20年以上、毎年なんらかの形で「アート」とか「芸術」の分野の活動と関わりがある。
で、たぶん本当は最初から感じていたと思うんだけど、僕は「アート(≒芸術)」に対してまだ言葉にできない疑念を感じている。と、思う。
一方でアートや芸術の中にはすごく好きな作品や人もいるから、とても、なんて言うか、自分が引き裂かれる感じがする。でも、うまく説明できない。
今年はどうにかそれを言葉にして、他の人に意見を聞いてみたい。

2021年大晦日の年越し企画としてやった「生きづライブ」の中ですこしそれに触れ始めてみたけれど、まだ全然うまく説明できていない。
今年はこれをもうちょっとわかりやすく言葉にしてみたい。

その一方で、今年もいくつかアート(≒芸術)の活動が予定されている。
アート(≒芸術)への疑念を抱く一方で、それぞれの活動にはマジで取り組んでいます。
たぶんどれも面白いはずなので、近隣の方はもしよかったらぜひ観に来てください。

文化庁メディア芸術祭高知展 ニューツナガル

《会期》
2022年1月13日(木)〜1月25日(火)10:00〜18:00
《会場》
高知市文化プラザかるぽーと

事務局メンバーとして参加している。
このチームでこの枠組みで仕事するのは4回目だけど、新しいことも仕込めることは仕込みつつ準備中。
コロナがあっていつになく現地に行けた回数が少ないのだけど、内容的にも制作進行的にも「オンライン」ということでどこまでやれるだろうか。というのがチャレンジ項目のひとつ。

大霊廟Ⅲ(仮)

《公演日》
2022年3月26日/27日(開演時間未定)
《会場》
京都芸術センター

作曲家・安野太郎さんの新作コンサート。
「音楽活動をしている人」向けにアンケートをとっているので、もしよかったら回答してもらえると嬉しいです。
僕自身は、安野さんが公演コンセプトを立てて内容を考えるための壁打ち係兼進行役として仕事しています。パンフレットも作る予定。

UNMANNED 無人駅の芸術祭/大井川2022

《会期》
2022年2月25日(金)〜3月21日(月)[25日間]
《会場》
大井川鐵道の無人駅とそこから広がる集落 (静岡県島田市・川根本町)

僕自身はWebを作っているくらい。
静岡県中西部最強(だと思う)の芸術企画軍団・クロスメディアしまだによる地域芸術祭。
これを見ていると、僕の「アート(≒芸術)」への疑念も晴れていくような気がすることもある。
一方で、これに限らないけど「地域芸術祭」全般に対する疑問も感じているので、ややこしい。

生きづらとは「普通」ということかもしれない

旧年中もなんだかんだ言いながら「生きづらジオ」を継続した。
最後に公開した92回で、僕が「言えることがなくなってきた」みたいなことを言って休止を宣言して、そのままになっている。
「生きづら」を集める活動としては他に「島田ジブンゴト新聞」というのもやっている。こちらも止まってしまっているが、すでにライターさんが送ってくれている原稿もあるし、どっかで再開したい。

活動として続いているか止まっているかというのは一旦置いておいて、これだけやっていると流石に少しは「生きづら」についての知見も集まってきた。ような気がする。

現時点での僕の私見では、「生きづら」は「普通」ということを巡って湧き上がる不安と関係している。ような気がする。

「自分は普通じゃないのではないか…?」「自分は普通だが、もっと普通じゃないことをした方が良いのだろうか…?」「自分が普通じゃないことはわかっているが、部分的にでももう少し普通にした方が良いのではないか…?」などの形態をとる。

あるいは、「俺は普通じゃないぜ!みんなと違うぜ!みんなと同じようにしているやつはダサいぜ!!」みたいな感じで他人へのマウンティングの形をとっている場合も、実は不安の裏返しであって、自覚していないだけで本当は生きづらかったりする。

…ような気がする。
わからんけど。

いずれの場合でも、結局は「普通」が定義されていないので、生きづらが解消されることはない。
「解消されなくても別にいいんじゃないか?」とか言いたくなるが、それって単に思考停止しているだけなんじゃないか?どうなんだ?どうなんだ?というあたりが、今の僕の関心事。

地域をデジタルアーカイブする方法を考えたい

昨年末くらいに気がついたけど、僕がやっているいくつかのことは、「地域をデジタルアーカイブする」ということなんじゃないかなと思い始めた。

島田近圏の地形/地理情報を扱う研究開発活動「Geo Edit SHIMADA」は、「土地」ということをアーカイブしようとしている。
かもしれない。

ファブラボ浜松の竹村さんと始めたYouTubeチャンネル「ハックさんとムッダくん」は、地域の「人」をアーカイブしようとしているかもしれない。
「島田ジブンゴト新聞」もそうかもしれない。

自分メインの活動以外でも、参加している「Code for Kakegawa」に参加しているのは「アーカイブ」の視点からのような気がする。
石川県加賀市の「映像ワークショップ」は、僕が感じているような関心ごとをずっと先んじて実践しているような気もする。

「映像ワークショップ」については、インタビューした記事を書いたのでどんどん関心が増している。今年、どっかのタイミングで見学に行きたい。

アナログゲームを作りたい

趣味的な感じでアナログゲームで遊んだり作ったりするようになって何年も経つ。
いくつかは自分で作って、それなりに完成できたやつもある。これとか。

作るたびに思うけど、僕が作るものはなんかどうも「理屈っぽい」と思う。
僕自身がルールを説明して理解してもらってからやれば楽しく遊べるけど、少なくとも、売り物としてはそれじゃダメだと思う。
趣味なんだからそれでいいやという考えもあるんだけど、一回くらいはきちんとやり切るところまで完成度をあげてみたい。

いつも販売イベントとかに合わせてあわてて作るから作り込みが甘いために完成度が低いという面があると思うので、できれば時間をかけてじっくり作るということを身につけられるといいな。
年末に「カタルタ」をやってみて、こんなふうに練り上げられたものを作れるといいなと思った。

トンネルのむこうがわ

この記事の冒頭に貼ってある画像は、JR金谷駅のホームから見えるトンネルの画像。
僕の自宅からの最寄り駅である金谷駅は西側がすぐに山肌なので、西に向かう線路はすぐにこのトンネルに入っていくことになる。
なんか僕は、このトンネルのむこうがわを見たいと思っている。と、思う。
なんか、ずーっと、そう思っている。
今年も、そう思い続けると思う。

いや、えーと。
このトンネルのむこうがわには、菊川駅とか掛川駅につながっている。
それは、わかってはいるんですよ。
行ったことも、何度もあるんですよ。

それはそれとして、なんていうか観念的な存在として「トンネルのむこうがわ」は魅力的だなと思っている。
去年、郡司ペギオ幸夫の『天然知能』を読んでからその気持ちが強くなったと思う。

ホントはこの本から気の利いた一節でも引用してこの記事を書きおわりたかったんだけど、自宅に置いたままドトールに来てちゃったんだった。しまった。

というわけで、今年やりたいことの一つに「『天然知能』を読み返す」ってのを加えて、2022年もそれなりに色々やってみようと思います。

今年もよろしくお願いします。

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