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幸運ヲ運ブ月ノ女神

玄関を開けるとそこに美しい羽があった。
緑がかった乳白色。大きな4枚の羽根。
Google画像検索してみるとオオミズアオという蛾だった。

世界一美しい蛾と呼ばれているだけあって美しかった。

かなり広範囲で観測されているけれど個体数は少ないらしい。
世界では月の女神の使いだとか、幸運の証だとか。
確かに月からやって来たかのような透けるような羽だ。

生きているのかもわからないけれど、床にいた。
誰かに踏まれないようにどこかに逃がしてやりたい気持ちもあったけれど、結局そのままにしておくことにした。
蛹から成虫になると僅かな時間しか生きられないのだという。
そんな月の女神の使いが我が家にやって来たのだから、そっとしておく方がいいのではないかと思った。
そのわずかな時間で恋人は見つかるだろうか。
それとももうどこかで卵を産んで死を待っているのだろうか。
それとももう。

迷信の類を信じても仕方がない。
それはそう思う。
現実に何をするかだ。
何もせず幸運などやってくるまい。
それでも虫のしらせなんて言葉もあるじゃないか。

そういえば月の神様は女性が多いのは何故なのだろう。
月読命、アルテミス。
月のものがあるからなのだろうか。
月は変化することで時を知らせるから時の神でもある。
太陽の神様や海の神様は両性いるはずだけれど。
かぐや姫も月の物語だ。
まぁ僕が知らないだけで男神もたくさんいそうだけれど。

色々とやりたいことがあるのだけれど。
今日はあまりやれなかった。
少しだけ情報をまとめていくだけ。
根を詰めるようなことはなんとなく出来ない。
一日、一歩ずつ進めれば御の字だけれど。
その一歩も進めていない気がした。
でもまぁ、そんな日がないといかんよなと思うよ。

オオミズアオの写真を載せようかと思ったけど。
虫が苦手な人もいるだろうからやめておく。
気になる人は検索すればすぐに出てくるよ。
神秘的なその姿が。

ラッキーというのは確かにある。
幸運だなぁと思うことは。
でも幸運を頼りには出来ない。
頼りに出来るのは自分自身の直感と着実な一歩だけ。
それでも必ずミラクルにはラッキーが必要不可欠。
だから、幸運のしらせなら嬉しいなぁと思う。

オオミズアオ君からすればそんなことしったこっちゃないか。
君には君の生き方があって、現実がある。目的がある。
もしかしたら夜間に活動するのかな?
それで眠っていたのかもしれない。
だとしたらもしかして夢でも見ていたかもしれない。
人間は君をみて夢を見るのだけれどね。

明日やることは決めておこう。
そうしよう。
大きな幸運が待っていると期待しよう。
でも頼りにするのは、自分の一歩だ。

映画『演者』

企画 監督 脚本 小野寺隆一
音楽 吉田トオル

「ほんとう」はどちらなんですか?

◆終映◆
2023年3月25日(土)~31日(金)
K'sシネマ (東京・新宿)

2023年4月15日(土)16日(日)
シアターセブン(大阪・十三)

2023年4月15日(土)18日(火)21日(金)
名古屋シネマテーク(愛知・名古屋今池)

出演
藤井菜魚子/河原幸子/広田あきほ
中野圭/織田稚成/金子透
安藤聖/樋口真衣
大多和麦/西本早輝/小野寺隆一

撮影 橋本篤志 照明 鈴木馨悟 録音 高島良太
題字 豊田利晃 絵画 宮大也
スチール 砂田耕希 制作応援 素材提供 佐久間孝
製作・宣伝・配給 うずめき

【あらすじ】
昭和20年春、終戦直前のとある村。嶋田家に嫁いだ3人の女たち。
血の繋がらない義理の三姉妹は男たちが戦時不在の家を守り続けている。

家長であるはずの長男の嫁、智恵は気を病んでいた。
三男の嫁、恵美は義姉を気遣う日々を送っている。
次男の嫁、陽子は智恵がおかしくなったふりをしているのではと疑っていた。

やがて魔物が再び女たちの前に現れる。
世界は反転して、演技は見抜かれる。

投げ銭は全て「演者」映画化計画に使用させていただきます。