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答えはいつも

さて、どうしたものだか。

と何度も考えてしまう。
皆はどんなふうに生きているのだろう。
さて、どうして生きるべきだろうかね。
に、なっていく。

僕のバイブル的な本が幾つかあるのだけれど。
その中の一つに湘南爆走族っていう漫画がある。
実はこの湘南爆走族の新作が今、連載中。
擦り切れるほど読んだ作品のスピンオフ。
かつての主人公は湘南爆走族の三代目だったのだけれど。
今、連載しているのはその湘南爆走族結成の話。
初代のモモさん、茂さんの話。
まぁ、読むだけでじぃんとして涙がチョチョギレる。

なんだろうか、あの感じ。
あのね、ワルがたくさん出てくる。
もう根っからの悪人みたいなのも。
主人公だって世間からみたらワルそのものなのだけれど。
ワルじゃなくて、つっぱらかっているだけなのね。
ツッパリとワルは違うのよ。
読んでいるとさ、それこそ世間の方がよっぽど悪くて、ツッパリたちは純粋だからはみだしちゃっているように感じてくる。
ほんで、世間に迷惑かけるワルをぶん殴っちゃったりする。
住宅街では迷惑になるからって夜は手でバイクを押していたりするんだな。
そんなツッパリも世間からみたらワルなんだな。
実際、時々理不尽でもあるのだが。

なんかその中でどう生きるかもがいているんだな。
結局、湘南爆速族はそういう漫画なんだなあって思って。
そういうものに僕はずっと心を動かされていたんだなぁと。

そんなことを考えていたらツッパリなんて今いるのかなぁなんて思ってさ。
思っているうちに、まぁ形を変えているだけでいるかってなって。
そうやって考えてみれば、ああ、あの人もつっぱらかってんなぁって。
顔が浮かぶ人たちが出てくるよなぁって。
世間様からみたら眉間に皴が寄るようなアレでもね。

なんかさ、なんかさ。
すごく真面目くんな感じしか受け入れられなくなってきたなぁって感じることがあるの。
見回してみるとインテリな感じを大事にしているアーティストとかも増えているなぁとかさ。
全体的な物事をみるキャパシティがかなり狭くなっていて、ワルに見えちゃった時点でツッパリだろうがなんだろうがダメな雰囲気もあるしさ。
僕が演劇を始めた頃の大人の人たちとか恐そうな人いっぱいいたし、ライブハウスなんか全員黒い服着て煙草の煙が充満してた。
そういう場所まで今はクリーンになってきて、真面目な子がニコニコしていたりするなぁって。
だとすれば、今のつっぱらかってる子たちは、どの世界にはみだしているのかなぁって思っちゃったりしてさ。

でもダメな感じに見えるやつらの中にいるんだよ。
ああ、こいつは本物だなぁっていうやつが。
真面目な感じの子の中にもいるように、ワルく見える子の中にもいる。
繊細過ぎて世間とどうしても馴染めないようなやつの中に天才が隠れている。

僕は凡人なのだろうけれどもさ。
どうやって生きていくのか考えれば考えるほど。
恐いし苦しいけど、傷つく場所に立たないとなって思う。
目を瞑って暖かい場所にいるのは心地よいだろうけれどさ。
まぁ、良い子にはなれないのだろうしさ。

さて、どうしたものか。

の答えはいつも、まあ、もがくしかないのか。に至る。
そういう話でした。


映画『演者』
企画 監督 脚本 小野寺隆一
音楽 吉田トオル
題字 豊田利晃

「嘘ばかりの世界」だ
  「ほんとう」はどこにある

【次回上映館】
未定

出演
藤井菜魚子 河原幸子 広田あきほ
中野圭 織田稚成 金子透
安藤聖 樋口真衣
大多和麦 西本早輝 小野寺隆一

撮影 橋本篤志 照明 鈴木馨悟
録音 高島良太 絵画 宮大也
スチール 砂田耕希
制作応援 素材提供 佐久間孝
製作・宣伝・配給 うずめき

【あらすじ】
昭和20年春、終戦直前のとある村。嶋田家に嫁いだ3人の女たち。
血の繋がらない義理の三姉妹は男たちが戦時不在の家を守り続けている。

家長であるはずの長男の嫁、智恵は気を病んでいた。
三男の嫁、恵美は義姉を気遣う日々を送っている。
次男の嫁、陽子は智恵がおかしくなったふりをしているのではと疑っていた。

やがて魔物が再び女たちの前に現れる。
世界は反転して、演技は見抜かれる。

◆終映◆
・2023年11月18日(土)~24日(金)
ユーロスペース(東京・渋谷)

◆終映(特別限定先行上映)◆
・2023年4月15日(土)16日(日)※限定2日間
シアターセブン(大阪・十三)
・2023年4月15日(土)18日(火)21日(金)※限定3日間
名古屋シネマテーク(愛知・名古屋今池)
・2023年3月25日(土)~31日(金) ※限定1週間
K'sシネマ (東京・新宿)

投げ銭は全て「演者」映画化計画に使用させていただきます。