見出し画像

メイキングリターン

メイキングの編集を終えて出演者たちに送り一応アクセス数を確認してから、クラウドファンディングのリターン設定でメイキング映像がある皆様にアドレスを送信した。
Vimeoという動画サイトはやはりこういう時に非常に使いやすい。
パスワードの保護もあるし、ダウンロードを選べば、SDサイズからオリジナルサイズまで選んでダウンロードできるようになる。オリジナルファイルから自動で各サイズの動画を生成してくれているからだ。

始めはよくある感じのメイキングを目指していたのだけれど。
いや、それどころか皆で観てコメントや観ている時の表情まで撮影したのだけれど、結局それを挟んだりすることはやめてしまった。
感動的なナレーションも検討していたのだけれど。
ドキュメンタリー的な演出よりも時系列に淡々と並べる方が臨場感があることに段々と気付いていった。

通常のメイキング映像は、それ専用のカメラとスタッフがいて、それ専用に製作が進むし狙っている絵が決まっているものだと思う。
信じられないほどの撮影風景を収録して、インタビュー映像なども差し込んだりするのだと思う。
それはそれで感動するのだけれど、なんだかそういうものを目指していく途中で厭になっちゃった。
セブンガールズはそんな風に格好をつけていたら、セブンガールズじゃなくなっちゃうなぁと思ったのだ。
あの撮影の日々、ハンドビデオを用意して空いている人が撮影しようと提案していた。なんせ全員でやれることは全てやるという撮影だったから。
だから役者が慣れないハンドカメラで音声も気にせず、気が向くままに撮影している動画ばかりなのだ。
最初はこれではメイキングなんて立派なものは創れないと頭を抱えた。

自分が手が空いていた日があってその日だけちゃんとメイキングを撮らないとと思っている映像になっていてむしろ浮いてしまった。
撮影風景、スタッフさんの動き、様々な角度、時にはパンをしながらなんて映像、本番映像までじっくりと押さえてあった。
でも、そういうメイキングらしい映像はその日のそれだけ。
あとは、なんだか楽しそうに手ブレをしながら楽屋裏で撮影し合いっこをしている映像ばかりだった。
これはメイキングにならない。せめて監督のインタビューが必要だ。
そんなふうに最初思ったのも無理はないと思う。

でも少しずつ繋げて、最低限のテロップを入れて、飽きが来るような場面は削っていったら、まぁ、これはこれで何とも言えない臨場感のあるメイキングになっていった。
なんだろう?撮影中の雰囲気や、皆が必死になっている事、助け合っている事、皆が自分以外の人のことまでちゃんと考えていることが伝わってきた。
それこそ、セブンガールズらしいからいいのか、これでいくか。
そんなふうに考えが変わっていった。

ふざけて見えてしまうかもしれないけれど。
ブレアウィッチプロジェクトも驚くほどのハンドカメラ映像だ。
時に創りこまれた映像を凌駕してしまうような、そんな生々しさがある。
かっこつけていない分、なんというか泥臭い。

ほんの一部だけSNSで公開し続けてきたけれど。
あの感じが延々と続くと思っていただけたら。

皆様が楽しんでいただけているかどうかはわからないけれど。
カット編集など最低限のレベルでしか手を入れずに。
なるべく生の撮影現場の空気を感じられるように編集したつもりです。

いつかセブンガールズがDVDやBlu-rayで発売出来たら初回限定版でつけるとか、あるいはVimeoのネット配信機能を使って有料配信するとか、リターンの皆様以外にもなんらかの形でお届けできたらいいなぁと思いつつ。
同時に支援してくださった皆様だけが楽しんでくださっても嬉しいなぁなんて感じつつ。
編集が終わった今は何とも言えない気持ちになっています。

なんだこりゃ?って思う人もいるのかな?
役者が撮影したメイキング映像なんてある意味貴重なので。
どうかどうかお楽しみいただけたら嬉しいです。

投げ銭は全て「演者」映画化計画に使用させていただきます。