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お前の返事を待っている

最近、朝、出会うカラスがいる。
ちょうど目線ぐらいの高さの柵にいる。
目が合って、よぉと声をかけるんだけど返事はない。
だがなんか少し首を動かす。
さすがに猛禽類だけあって近くでみるとでかい。
恐がる人もいるかもしれない。
人を襲うカラスも実際にいるしさ。
でも、僕はそいつに怖さを感じたことがない。

朝、いる日は目が合って声をかけるとしていたところ。
なんかいなかったのに柵まで飛んできた。
目があったので、よぉと声をかける。
相変わらず少しだけ首を動かしてから飛び去っていく。
たまたまだと思うけれど。
挨拶に来たような感覚があった。

毎朝ではないところがね。
なかなか、おつなわけです。
毎朝だとこいつ完全に懐いてきたなとか思っちゃう。
いる日もいない日もあって、目だけは必ず合うだけ。

カラスって九官鳥みたいに話すことがあるんだよね。
そのうち、よぉって返してくるんじゃないかと期待してるわけ。
あの首を動かすのは少し声帯を整えようとしているみたいに思ってる。
だから、目が合った時はよぉって声をかけるんだな。
多分ね、多分だけれども。
声をかけて、毎朝、なんか餌でもあげれば一発で懐くと思う。
だが、さすがにそれはしないのだ。
それは確かしちゃいけないんだったような気がする。

本音をいうとね。
「よぉ」じゃなくて教えたい言葉がある。
ふっふっふ。
賢明な皆様はもうわかったと思うのだけれども。
そう、その通り。
「あほぉ~」って教えたいわけです。

昔のギャグマンガとかではよくあったんだよ。
カラスがアホー!って人間に鳴く場面が。
なんかそれっぽく聞こえることもあるんだけれどもね。
でもちゃんとしたアホー!を聞いたことがないわけです。
よぉをもし返して来たら、絶対に教えるのだ。
餌付けはしないけど。

雨の日は会えない。
どこにいるのだろうか。
あいつ、なんかもさもさしてるからまだ少し幼いよなー。
毎朝、今日はいるかなーって思って歩いてる。

あいつも思ってたら面白いんだけどな。

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