美穂を以て拓真を制す

 子供の頃、ドラえもんのことわざ大事典的なものをお母さんに買ってもらって、子供ながらに“げぇ~そんな意味があるんだ”と関心したことを覚えています。最近の小学生が授業でことわざを学ぶかどうかは知りませんが、数あることわざを私が独断で分析します。

 さて記念すべき第1回はポジティブなことわざにしたほうが上々感が出そうですが、あえてこの言葉にしたいと思います。

(1)毒を以て毒を制す (どくをもってどくをせいす)

悪性の病気を毒性の強い薬を用いて治療をするように
悪人を退治するためには悪人を利用する、の意 

 なるほど、これって悪を倒すのは正義と学ぶ子供には少し難しいかもしれないね。ドラえもんがどうやって説明しかかは記憶にないので、私なりに説明をしますね。

 悪い奴Aを退治するのに悪い奴Bを利用して悪い奴Aを倒しても
悪い奴Bは残るよね?って思わない?結局そいつがまた悪いことするから意味ないじゃんって。でもさインフルエンザの注射とかって 体内で抗体を作るためにわざと菌を入れたりしてるから分からなくもないけどちょっと、関係ないけどこれって荒療治だよね。

 基本的に皆が学んできた通り、悪を倒すのは正義で間違いないと思うけど、まぁ時にはそうじゃない場合があったり正義が正義でなかったり、誰かにとっての正義は悪だったりその逆があったりするから、なかなか難しいよね。

簡単に言っちゃえばこーゆうことだと思うわけ。

拓真と美穂

 拓真(彼氏)が美穂(謎の女)と浮気をしたとして「とりあえず拓真マジでブチ殺すぞ、てゆうか美穂って誰だよ、インスタアカウント探して顔見てやろう、絶対許さない」って腸煮えくりかえる気持ちは十分に分かるけど、まずはちょっとググっと堪えて私の話を聞いて欲しい。

 私だったらまず最初に美穂を味方につけるかな。大昔、美穂的立場の女を激詰めしたら思った以上に美穂がウルウル小柄の子犬キャラで私がマジ恐い女みたいになったことがあるので、やっぱり美穂は味方につけたほうが安全と判断する。捨てることはいつでも出来るので、まずは味方にしておいたほうが何かと都合がいいでしょう。それに美穂が拓真に本気だとしても、彼女の存在を知らなかったとしても(可能性は低いと思うけど)本命の彼女が自分(浮気相手)に対して敵意を持っていないと思えば、罪悪感もあるし話を聞こうじゃないかと思うとおもうんだよね。よっぽど美穂が逞しいか、よっぽど石原さとみレベルで可愛くて自信がある女でない限り。

 ただ、もし美穂が調子に乗ってたら話は別。「拓ちゃんは私のことが一番大切だし愛してるって言ってくれれうもん。」みたいなこと言ってきたら話は別。その場合はもう好きなようにやりあったらいい。


 彼氏の浮気問題に遭遇した場合、女は相手の女に対して攻撃的になることが多い。理由は知らないが、女ってゆうのはそうゆう生き物なのだ。女の私がいうから間違いないだろう。
だが、悪いのは拓真であって美穂ではない。美穂が悪くないと断言はしずらいし実際にこちら側からしたら間違いなく“悪”なんだけど、【自分を傷つけた根源は拓真】ということは忘れてはいけない。

ここからが満を持しての【毒を以って毒を制す 】

「拓真のことは信じてたのに、私にも原因があったのかな・・・」
「美穂ちゃん可愛いし優しいし・・・」
「でも結果として私のことも美穂ちゃんのこともバカにしてると思うんです。二股するなんて。そう思うと許せない・・・」
3つ目のワードで美穂は完全にこっちの味方だよ。美穂が自信たっぷりの哲学的思考を持っていたり変わり者でない限りはね。(もしそうだったら諦めようね)

 ここまでくれば、もう基本準備はオッケーで、【美穂を以って拓真を制す】あんたなんて最低!私たち二人を傷つけるなんて人として考えられない!あり得ない!どうしたらそんな事が出来るの?高いバッグとまでは言わないけど毎日大行列の黒糖タピオカミルクティ買ってもらうくらいしてくれないと納得がいかない!と全身全霊で拓真を制してやればいい。

 勿論、浮気する男なんて最低だから相手にするだけ無駄という人も居ると思うし、本末転倒ではあるがそれが一番少ない疲労で穏やかな日常へと戻れるので、出来るならそれをおすすめする。
 一番厄介なのが、「それでもまだ拓真が好き」という気持ちだ。拓真は優しいかもしれないしイケメンかもしれないけれど、別れたほうがいい。35歳の私が言うのだから間違いない。あなたの為にも拓真の為にもだ。この先にまた拓真が怪しい行動を取った時に、あなたは探偵ばりに拓真のことを詮索するだろうし、実際拓真が悪いことをしていなかったとしても、もしかしたら…と疑心暗鬼になることほぼ100パーセントだ。


 ちょっと待って、美穂を味方につけないでも、別に私で勝手に拓真をこっぴどく叱ってやるからそれでいいんだけど、と思う人はちょっと待って!そうじゃない。そこはね、この場合一番間違えてる。何故かというと、あたなにこっぴどく叱られて怒鳴られて泣かれて喚かれたとしても、美穂というオアシスがいるから、この怒りを浴びせられる時間さえ過ぎてしまえば、拓真は戦い疲れた戦士の如く美穂の胸へと飛び込んでいくのだから。これはダメっしょ。

毒(美穂)を以て毒(拓真)を制す

なんとなく理解できたかな?

 そんなこんなで拓真を制したわけだけど じゃぁ美穂はどうするかって? 美穂にも罰を与えたい? 気持ちは分かるが、それは止めておいた方がいい。ここは優しい女神さまのような心を持って美穂のことは忘れよう 。ね?だって十分あなたを傷つけた拓真に制裁をすることは出来たわけじゃない。さすがに美穂まではやりすぎだって。


 え? 解決したと思ったら 実はまだ拓真と美穂が続いてたらどうするかって? それはもう諦めよう。絶対そのほうがいい。 惨めだからね。

 もし例えが下手過ぎて、余計に意味が理解できませんよって人がいたら、是非とももう一度ゆっくり読んでもらいたい。それでもダメだったら後はグーグル先生に聞いいていただけたら幸いです。

彼、私の数億倍物知りだから、説明も上手だと思うよ。 


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