ナタリーのこと、津田大介さんのことなど。

 津田大介さんが、ご自身が運営する音楽系ブログ「音楽配信メモ」で、ニュースサイト「ナタリー」立ち上げの経緯や軌道に乗るまでのこと、その中で津田さん自身がどういう役割を果たしたか、詳しく書かれています。


音楽配信メモとナタリー


 津田さんが大山卓也さんと音楽サイトを立ち上げるという話は、確か何かの帰りに津田さんから直接、電車の中で聞いたんですよ。卓也君のやっていた「ミュージックマシーン」はとても面白いサイトで私も見ていたから、津田さんと組めば絶対面白いものになると思ったし、「自分でよければ手伝うよ」というような話をした記憶があるけど、結果的に私なんかの力を借りるまでもなく、ナタリーはいまや音楽ニュースサイトとしてダントツの力を持つメディアとなりました。

 今ではいち寄稿者としてナタリーのインタビュー記事を時々書かせてもらってますが、一方で私が講師をつとめていた「音楽ライター養成講座」の元受講生が初期からナタリーの音楽記者をつとめているということもあって、私にとっては常にもっとも身近なメディアでもあったわけです。今回のKDDIとのコラボは、彼らの作り上げてきたものが正当な評価を得たということでしょう。いわばメジャー資本の介入で、インディペンデントなメディアとして信用を得てきたナタリーの今後を案ずる向きもあるかもしれないけど、私は卓也君のバランス感覚を信頼しているし、今回のことをきっかけにより面白いことをやってくれるに違いないと期待しています。個人的には「洋楽ナタリー」をやってほしいけどなあ。無理かなあ(苦笑)。


 津田さんは上記エントリーの締めにこう書かれています。


 音楽配信メモを更新しなくなって大分時間が経ちました。実はサイトをクローズさせるタイミングをずっと悩んでいて、結果的に放置することになっていたんですよね。
ナタリーが次の大きなステップへの階段を上り始めた今、このエントリを音楽配信メモの最終更新エントリにしようと思います。12年間の長きにわたり音ハメを愛してくださった読者の皆様方に最大限の感謝を。これからもナタリーを、そしてポリタスを、そして津田大介をよろしくお願いします。


 これは津田さんが音楽関係の仕事を一区切りつけたと解釈すべきなんでしょうか。思えばちょうど10年前、私は週刊SPAの記事で「音楽ジャーナリスト」の津田大介からインタビューを受けたことがありました。もちろんナタリーなんて影も形もなかったころの話です。


【小野島大インタビュー】ジャンル別裏ベスト10   “音楽業界”


 それから10年。正直言って私のやっていることは10年前と変わりないけど(苦笑)、いろんなものがこの10年間で大きく変わりました。音楽業界も、音楽メディアも、音楽ライターのあり方も。10年後、果たしてどうなっているでしょうか。


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