[野球] オープン戦、始まる。

 オープン戦が始まりました。シーズン開幕まであと1ヶ月ちょっと。いよいよ球春到来です。

 今年はアリゾナ・キャンプでキャンプ中継が深夜だったこともあり、断片的にしかキャンプの様子をチェックしていません。なので動向がよくわからない選手もいるんですが、現在のところ淺間、岡がケガで国頭で別調整、近藤は膝の故障のうえインフルエンザで離脱。大田もインフルエンザ。もともとケガや手術からの復帰を目指していた宮西や武田久もまだ国頭で調整中。さらに浦野、上沢、中村という先発ローテ候補も国頭にいるようです。市川も国頭に落とされたみたいですね。

 一番痛いのは淺間と岡です。順調なら右翼のレギュラー候補筆頭だったはずの淺間は急性腰痛(ぎっくり腰?)で全治2週間。岡も膝の具合が悪く、2人とも復帰は3月になりそう。となると右翼の定位置争いは石川慎吾、谷口、松本あたりが一歩リードということになるんですが、慎吾は打撃の調子は良くても、今日のオープン戦を見てもわかる通り守備に大きな難があります。名護の強い風に苦しんだみたいですが、誰でも条件は同じ。まして開幕戦のQVCマリンも屋外で、しかも風が強い球場です。慎吾の守備では不安が大きい。谷口は常々指摘されるように、対左投手がからっきしダメ。なんでもプロ入り以降、左投手からは1本もヒットを打ってないらしいですが、さすがにそれではレギュラーは苦しい。ただし開幕戦の相手は右の涌井でしょうから、対右限定のスタメンはあるかもしれません。慎吾も谷口も課題がはっきりしてますから、これから続く実戦の機会でどれだけ克服できるかが鍵でしょう。松本はこれまでのところはいいアピールができていますが、レギュラーを張るにはまだ決め手、セールスポイント不足ですし、経験も足りない。これからオープン戦で一線級の投手がどんどん出てくるでしょうから、どれだけ対応できるか。淺間や岡が万全の調子で復帰して早い段階で結果を出せば、守備や走塁はもともと慎吾や谷口よりずっと上なので、そっちで一気に決まりそうな気配も。松本は開幕スタメンは無理でも内野もできるので、使い勝手の良さを買われてベンチ要員で開幕一軍の可能性がありますね。

 近藤は去年の12月の自主トレの段階で膝を痛め、それ以来まともに捕手の守備練習をやっていないようなので、意外に症状は深刻なのかもしれません。ましてインフルエンザでさらに調整が遅れるとなると、当面のところ近藤の正捕手はなさそうな気配。サードや外野の経験があるとは言っても、このタイミングでのコンバートはないでしょうから、とりあえずDHでの出場が主でしょうか。ですが今年は打者大谷の出場機会が大きく増えそうなので、兼ね合いをどうするのか。昨年のチーム打率1位、リーグでも3位の3割打者を外すのはもったいなさすぎる。

 ほかの野手のレギュラークラスはおおむね順調。特に陽の状態がよさそうなのが心強い。西川は一向に調子があがってきませんが、昨年この時期にピークを持ってきてシーズンに入って下降線になった反省がありそうで、開幕に向けての調整途上ということでしょうか。しかし中田や陽や賢介とは違い、万全のレギュラーというわけでもないので、どこかでギアを上げてアピールする必要があるでしょう。ほかは内野の控え候補として、杉谷や渡邊(松本も)の役割も大きい。新人の横尾は打撃でアピールしてますが、守備では不安があるので、現状ではうまくいってもレアードの控えと代打というところでしょうか。いずれにしろ内野は層が薄いのでも誰かケガでもしたら大変。もしかしたら開幕前に内野手のトレードがあるかもしれません。

 捕手は近藤が出遅れ、市川も脱落気味なので、ほぼ大野の一択。大野は体調もよく、打撃も好調のようなので、期待したいところです。石川亮もいいアピールをしてますが、現状では第二捕手でしょう。誰か相性のいい投手と組んで出場機会を増やしたいところです。大嶋は打撃でアピールしてますが、それ以外に売りがなく、守るところがない。ウチでは貴重な左の大砲候補なので、左の代打の切り札とDH狙いでいきたいところですが、そっちでもライバルが多いですね。

 一方先発投手陣は、上沢、中村、浦野という2014年に実績を上げた(そして去年は期待を裏切った)若手3人が揃って出遅れるというテイタラク。加藤、井口、田中、吉田といった新人たちが良いアピールをしているの対して、どうもイマイチ必死さが伝わってこない。先日の紅白戦も酷いものでしたが、この後何回か与えられるはずのチャンスを生かさないと、開幕ローテは難しいでしょう。一方いい感じでここまで来ているのが3年目の高梨。イキのいい投球でこのまま結果を出し続ければ、開幕ローテの可能性はかなり高いと見ます。まだ新人王資格があるはずなので、ぜひ狙ってほしい。有原はこの時期としてはまずまず。肘の故障で全然投げられなかった去年に比べれば順調で、このまま調整を続けていけば期待できそう。ほかは新外人のバースが先発向けらしく、首脳陣の評価も高いようなので、現状では大谷、吉川、メンドーサ、有原、バース、高梨が有力でしょうか。新人の上原は、先日の紅白戦で8失点でイニング交代という屈辱を味わいましたが、映像を見たらあまりにバックの守備が酷く、ちょっと気の毒でした。しかしいずれにしろ現状では一軍レベルとは言えず、国頭で一層の精進を期待したいところ。

 救援陣は増井、谷口、鍵谷、白村(彼はちょっと不安もありますが)に加え、屋宜、乾、新人の加藤や井口あたりがよさそう。あとは新外人のクリス・マーティンと、今日のオープン戦でなかなかいい投球をしていた大塚など。中継ぎの層が薄いことが懸念されてますが、私はそんなに心配していません。これから故障組の宮西や武田久、石井も調子を上げてくるでしょうし、移籍以降まったくいいところがなかった藤岡もかなり良さそうなので、シーズンに入ればそれなりにブルペン陣は格好がついてくると思います。

 シーズンが始まってしまえばがっかりすることやイライラすることも増えますから、あれこれ夢が見られるのはこの時期だけ。これ以上ケガ人が増えないことを祈りたいですね。

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