日本ハム 13x - 3 オリックス

　本拠地開幕戦で完勝。なにもいうことなし、と言いたいところですが、やはり吉川の途中降板に触れないわけにはいきますまい。5回までほぼ完璧なピッチングだったのに、8点差になった6回に急にタマが高めに浮き始めて４二塁打1四球であっという間に3点を献上してKO。あそこは責任感を持たせるためにも、中継ぎ酷使を避けるためにも回を終えるまで続投させるべきだったと思いますが、いずれにしろ8点ももらって6回を投げきれないようでは左のエースとしてあまりに情けない。なんだかガス欠のように急に打たれ始めたのは、スタミナ切れだったのか。あるいは点差がついて気が緩み、腕の振りも緩んでしまい修正できなかったのか。直後の6回裏にすかさず5点を取り返して流れを向こうに渡さなかったので事なきを得ましたが、今季のリリーフ陣の頼りなさを思えば、8点差を逆転される覚悟もしなきゃいけないところでした。

　単なる気の緩みなら次回から気をつければいいことですが、オープン戦で3回までしか投げられなかったこともあって、調整が足りずスタミナ不足だったとも考えられます。ファイターズのシーズン前の先発投手の調整はいつもそんな感じですが、となると今後しばらく、スタミナができるまではこういう投球が続くかもしれない。いつもいつも今日のように援護してくれるわけではない。中継ぎが頼りないだけに少し心配です。

　吉川のあとのマウンドにあがったのは高梨。あっさり後続を打ち取りわずか打者1人で交代しましたが、栗山監督は高梨に去年までの谷元的な役割を期待しているのかもしれません。私個人としてはあくまでも先発で育ててほしいと願いますが、下で中村勝や浦野が結果を出していることもあり、実績のある2人をまずは5，6番目の先発で、という考え方も間違いではありません。

　打つ方は、打つべき人がちゃんと打っての打線爆発でした。田中賢介は守備の動きがいい、つまり足がよく動いて体調がいいのが打撃にも好影響を及ぼしているようです。ベテラン選手らしく、ここぞの場面での集中力がすごい。バッティング・センスの塊のような近藤の安打製造機ぶりもすごかったですが、やはり大谷の逆方向への一発には驚きました。札幌ドームの逆方向に詰まりながらもあんな大きなHRを打てる打者は、少なくともファイターズにはいません。二刀流をやらせたくなるのもわかります。そして個人的に嬉しかったのは西川の3塁打。今後この当たりが続けばしめたもの。去年は失速しましたが、今年は持続してもらいたいですね。

　さて明日は新外人バースの先発。オープン戦ではイマイチ結果が伴わないままの見切り発車だけに、なるべく早い回での援護が欲しい。今日はあまり目立たなかった中田やレアードの爆発に期待しましょう。

　ファイターズの札幌ドーム今季公式戦で使われるらしいヒーローインタビュー用のお立ち台車。宇宙船を模してるらしい。スターウォーズのテーマ曲とともにリリーフカーよろしく登場。さすがにこれは恥ずかしいw

　札幌ローカルでは既に解説者として活動していた稲田がGAORAに解説者で初登場。オープン戦の解説の時も思いましたが、去年までの岩本や光山、金村といったアクの強い解説者たちに比べ、よく言えば癖がなく、悪くいえば人畜無害で無難すぎて面白くない。アナウンサーに振られるまでしゃしゃり出てこない遠慮深さは慣れない今のうちだけかもしれませんが、技術論や配球論がなく、ほとんどが素人でも言えそうな結果論なのが、個人的には相当物足りなく思いました。選手としてのめぼしい実績がなく、自分の経験という裏打ちがないのも理由でしょう。稲田の解説を聞いて、改めて光山の解説者としての技量の高さを再認識しました。DeNAのコーチ就任はラミレス監督の引きだそうですが、現役時代には接点はないはずなので、GAORAの解説を聞いて決めたんじゃないでしょうか。コーチ辞めたら戻ってくるかしら。